二日酔いでドイツで迷子

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9月20日 木曜日


目を覚ますと知らない部屋。


ハングオーバーではここで虎がいるはずなんだけど………どうやらいない。

しかしヒョウ柄のボクサーパンツを履いたマメサワさんはいた。


マメサワさん、エロい(´Д` )(´Д` )

おじさんの体じゃない(´Д` )(´Д` )



マメサワさん
「お、起きたかー。大丈夫か?」


あれだけ飲んだのにキビキビとスーツを着こなしているマメサワさん。

俺はあまりの二日酔いで立ち上がることもできない。


文武
「ウプ……マメサワさんすごいですね………」


マメサワさん
「仕事と遊びは別だからねー。まぁゆっくりしていけばいいよ。」


昨日のラフな雰囲気から、一気に引き締まったビジネスマンに変身したマメサワさん。

優しい笑顔を残して部屋を出て行った。



俺はそのままバタンキュー。





もう一度目を覚ますと昼を回っていた。
気持ち悪さ全開だけど、荷物をまとめてシャワーを浴びてホテルを出た。


二日酔いで頭が回らない。


とりあえずこれからの予定は、南部の町に綺麗な教会を見に行き、大きなお城を見て、土曜日か日曜日にミュンヘンに戻ってきてビール祭りって、もうビール見たくない(´Д` )(´Д` )(´Д` )


中央駅に行き、その田舎町、シュタインガーデンへの切符を買おうと切符売り場へ。

なんか行き方がめんどくさくて途中でバスに乗り換えないといけないみたいだ。

なんとかなるだろ、とフラフラしながら電車に乗った。










はっ!!!







寝過ごしたよね。



ここどこだ?


えー………







全然わからねぇ。
photo:01




到着予定時間はとっくに過ぎてる。



なんか大きな駅に着いたから降りてみた。



ケンプテンって書いてる。


どこなのか一切わからないけど、とにかく海外初のキセルに成功。

やったね。





あー、気持ち悪い。
マメサワさん、大丈夫だったかなぁ。

あ!!
部屋にマメサワさんのメールアドレスをメモした紙を忘れてきた。

なんて失礼なことを………



今頃後悔してもどうにもならないので、とにかく街に向かって歩く。

どうやらそこそこ賑やかな街で、オープンカフェが並ぶショッピングストリートにはたくさんの人が歩いている。

ここで稼いでみるのもいいか。
photo:02




目の前に大きなスポーツセンターがあったから、テントがあるか聞いてみた。

そしてアッサリと80ユーロのテントを購入。

あんだけ悩んでたのに。



ケバブを食べたら少し気分もよくなってきた。

歯磨きしようとトイレへ。


あ、歯ブラシと歯磨き粉がない。

…………マメサワさんのホテルだ。

ダメダメだな………




夜の川沿いを歩き、寝床を探す。
photo:03



旅生活長いけどテントを張るのは初めてなので、どういう場所がいいのかわからない。
あんまり綺麗な芝生とかはダメなんだろうな。

適当な空き地を見つけたのでそこに寝床を決めた。





ていうかテントの張り方わからねぇ。


どんなんだっけ?とテントの形を思い浮かべる。

一応、説明書が入ってるんだけど、絵が簡単すぎてわからないんだよ。


真っ暗な中で中身を広げ、竿が入ってたのでそれを穴に通す。
暗すぎて見えない。
あっち行ったりこっち行ったり。

1人じゃ難しい。

竿の種類を間違えたりしてブチ切れそうになりながらも、なんとか骨が出来た。
これをしならせると………

お、テントの形になった!

杭を打ち込んで固定し、今度は中。

説明書を見ると、中の説明が完全に省かれているのでまったく理解できない。
テントの張り方知ってる人のための説明書だな、これ。


試行錯誤しながら、あっちを引っ掛けて、こっちを引っ掛けてしていると、なんとなく理解できてきた。

テントって二重構造なんだな。
大きな外幕の中にもう1つ袋を作る。
これで雨が降ってもしみてくることはないぞ。



2時間後、なんとかテントを張り終わった。



いざ中に入ってみる。

まずエントランスのスペースがあって、そこで靴を脱いで、寝るスペースへ。
2人用のテントなので中の広さは充分すぎるもの。

うわー、え?何この安心感。

自分だけのスペースが出来上がっちゃったよ。

寝姿を見られてない安心感、
雨を心配しなくていい安心感、
荷物をこっそり盗まれない安心感。


でも外で寝るという野宿の開放感はそこまで損なわない。

こりゃ!病みつきになるわ!!




テントの中で寝袋にくるまった。


むかーし、むかし、お父さんとキャンプに行った。
遠い遠い、記憶の中の出来事。


秘密基地みたいでドキドキしていた。


あんまり騒いでいると山男が出るとおどかされたことを、強烈に覚えている。

テントという頼りないビニールの壁。
丸い入り口。
お父さんと寝た夜。



そんな記憶がテントの中に浮かんでは消える。

ドイツの知らない町。

おやすみ山男。









何もしない一日

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9月21日 金曜日


photo:01



朝、改めてテントを見てみた。


んー、我ながら真っ暗な中でよく張ったな。

ていうか結構でかいんだよな。
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1人用よりも2人用のほうが安かったからこっちにしたんだけど、これだけでかいと場所選ぶだろうな。まぁ広くて快適だけど。
ちなみに重さは3kg!!
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さて、たたもうかなってところで気になるのが結露。かなり濡れている。
濡れたままで折りたたむのはあまりよくなさそうだ。

乾かしている間に日記を書く。



ゆうべ、張るのに2時間。
朝、乾かしてたたむのに1時間。

快適なのはいいがだいぶ時間をくってしまうな。

早く慣れてもっと時間を短縮できるようにしないと。




まだ若干体が疲れている。ほんと浮かれて飲みすぎたな………

ベンチに座ってのんびりする。行き交う人々。
ここはケンプテン。
田舎でも都会でもなく、目立つ観光名所もない、小さな地方都市。観光客の姿はほとんどない。
なのでアジア人バッグパッカーがよほど珍しいんだろう。
80%くらいの人が振り返ったり、指差したりして俺を見てくる。
こりゃ歌ったらどんだけすごい反応があるんだろう。
photo:04




しかし今日は体がぐったりしてしまっている。
弦も張り替えなきゃいけないし、ゆっくりするか。この数日、調子に乗ってビール飲みまくってたから、日記全然書いてない。
あ、歯ブラシも買わなきゃな。

そしてやはりこの町もWi-Fiがない。
図書館とか行けばあるんだろうな。
早くWi-Fi見つけて、植松さんやナガサワさんにお礼のメールしないと。


気の向くままに町を歩き回った。

photo:05



photo:06



photo:07


ハロー!Kempten!

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9月22日 土曜日


パタパタと雨がテントを打つ音。


パタパタ


パタパタ



テントだもんねー!!

なんぼでも降りやがれ!!

あー、快適快適。
とゴロゴロ寝返りを打つ。
自分だけの空間が嬉しくてたまらない。
誰かを招いて中で宴会をしたい気分だ。



雨はかなり激しく降っているが、8千円もしただけあって雨防御はバッチリ。


しかし、説明書を読むと、ちゃんと乾かしてから畳んで下さいとある。

こんな雨の日にどうやってちゃんと乾かせっていうんだ?


まぁ考えても仕方ないので雨が弱まるまでもう一眠り。



降ったり止んだりを繰り返していたが、止んだ瞬間を見計らって撤収開始。

バッサバサと振り回して水を切り、袋に詰め込んだ。



さぁ、今日は歌わないとな、って雨がひどい。

ひとまず腹ごしらえ。


ショッピングストリートから中央駅の方に歩いたところに、ファストフード店の並ぶ場所があるんだけど、昼は中華料理店、夜は向かいのケバブ屋さんというパターンが続いています。

これが結構うまいんだよ。

中華料理店では5ユーロ出せば美味しい野菜炒めとかトンカツとかが食べられる。お米つきでね。

ケバブ屋さんでは、3ユーロでドネルケバブやドルムケバブが食べられる。田舎なのでミュンヘンとかより1ユーロ安いのも嬉しい。


ミュンヘンのカナコさんにもらったお箸が大活躍だ。
photo:01





雨は降ってるが、土曜日ということで人通りもたくさん。
やらないわけにはいかない。
デパートの横の屋根のある場所で路上開始。




ヤバイ!!!

ギターの音が半端じゃない!!

昨日弦を張り替えたんだけどさ、


何この音?(´Д` )



高音はきらびやかだけど控えめに、中音はマットで伸びのある味わい、そして低音は俺の大好きな腹に響く土臭い深み。


醜いアヒルの子が白鳥に変身した。

信じられないくらい素晴らしい音を出してくれる5千円のパールギター。

こんなすげーギターだったんだ。
今まであんな死んだ弦で弾いててゴメンな。
お前は俺にはもったいないくらいの相棒だよ。




最高のパートナーをジャランと鳴らした。ハーモニカののりが違う。



やっぱりね。
昨日からすれ違う人すれ違う人が珍獣を見るような目で俺のこと見てたんだよ。
この観光地ではない地方都市ではよほどアジア人バッグパッカーが珍しいんだろうって思ってたけど、そんな珍獣が街角で歌ってたら、もうどうなるかは皆さんのご想像の通り。


チップをくれた人にダンケシェーンって言うんだけど、言いすぎで歌えないくらいチップが飛び交う。


片足の犬は~、ダンケシェーン!
楽しめ、ダンケシェーン!
ない~、ダンケシェーン!


子供はどこの国も可愛いなぁ。


そんな中で仲良くなったのが、エミリー&マイケル。

話しながら表情がコロコロ変わる楽しいエミリーと、ジブリ作品とドイツビールをこよなく愛するマイケル。
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emiko!You are funy!

Mickel!Thank you good information!


とっても楽しいこの2人。クロアチアは最高に綺麗だから絶対に行くべきだよ!って教えてくれた。

最近日本人ばっかりと一緒にいたから、こうして外国人と仲良くなれたのがすごく嬉しい。


1時間くらい喋ってたな。
ほんとに楽しい時間だった。


あ、ドイツではさよならをチュースって言う。
チュース、とかチャオって。

このチュ~スがすごい可愛いんだよな。
美人な店員さんにチュースって言われるとチューしたくなる。


こんにちは、はハロー。
英語みたいに「ヘロウ」ではなく「ハロー」だ。
子供が言うハローは抱きしめたくなるほど可愛い。



2人が帰って、歌いながら行き交う人々を見る。

男の人が走って女の人を追いかけている。

追いついて声をかけ、手に持っていた財布らしきものを差し出すと、女の人は驚きながら受け取り、そしてとびきりの笑顔で感謝を告げる。
どこかの店員さんらしき男の人は、ベッカムみたいなかっこよすぎる笑顔を返す。

微笑ましい光景。

貧しい国なら絶対に見られない光景。



おばあちゃんに道を譲る少年。

荷物をたくさん持ってる人のためにお店のドアを開けてあげるおじさん。


笑顔でハローと言い、ハグをする人。

チュースと手を振る人。



人はみな、優しさを持っている。

確実に。

締め付けられるほどのこの嬉しさを、これから先の旅路でも失わないでいたいな。


今日のあがりは102ユーロ。

今までで1番怖かった夜

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9月23日 日曜日


夜中なのか、明け方なのか、

遠くの方で叫び声が聞こえる。


酔っ払いが大声でわめいているようだ。

こっちのほうに近づいてくる。



テントは道から見えにくい暗がりに張ってるので、見つかることはないだろうと思い、そのまま眠っていた。


どんどんわめき声が近づいてくる。数人いるようだ。
寝静まった住宅地に響く迷惑なドイツ語のわめき。



かなり近づいたところで声が消えた。

あ、どっか行ったかなと思って寝返りを打った瞬間だった。


テントがバサバサ!!と揺れた。

びっくりして飛び起きた。

笑い声が薄いテントのビニールの外で回っている。


囲まれている!!


固定の杭が抜かれたみたいで、テントがひっくり返されそうになる。

あー!あー!と声を出すが止まらない。

エントランス部分が倒され、笑い声は動き回る。

金属音がアスファルトに散らばる音。あ、杭を放り投げられた。

怖くて怖くて仕方なく、怒鳴ることもできない。
ナイフを持って入ってこられたらお終いだ。




永遠に続くかと思える恐怖。

このままじゃエスカレートする。

意を決して外に出た。





真っ暗な空き地。

10mくらい向こうで黒い人影が2つ、こっちを見ている。

向こうも警戒しているようで近づいてこない。

その距離を保ったまま、10分くらいかな。
頼むからどっか行ってくれという願いも虚しく、こっちに歩いてきた。


先手必勝。


文武
「ハロー。」


ドイツ人
「ソーセージソーセージヒトラー。」


文武
「English please.」


ドイツ人
「? Where are you from?」


文武
「Japan」


ドイツ人
「Oh!! Japanese!! ガンバオオサカ!サンフレッチェヒロシマ!!」



サッカー好きな兄ちゃん、いきなり笑顔に。
さっきまでの暴挙を知らないふりしてフレンドリーに接してくる。



ドイツ人
「I hope you safe travel.」

ドイツ人
「You must be carefull.」


なにが安全な旅をだ。
てめーら頭おかしいのか?
今まで何してやがったんだよ。



チャオと笑顔で手をふって彼らはどこかに消えて行った。


とにかく危機は乗り切った。

あー、怖かったとタバコをふかした。

喉が痛い。

どうやら風邪のひきはじめのようだ。

寒い寒いと、半分崩れたテントの中に潜り込んだ。

眠りに落ちそうになってる時に、テントの外で金属音がしたが、気にせずそのまま夢の中へ。




ひどい夢を見た。
地元の友達と遊んでいたら、みんなの様子が変で、ケータイを捨てられ、足を切られそうになった。
みんなドラッグでおかしくなっていた。


怖い体験と風邪のせいだったんだろうな。






目が覚めると、喉が腫れ上がっていて、ツバを飲み込むだけで痛みが顔をおおった。
完全に風邪だ。


あー、俺こんな体弱かったっけなぁ。



しかしボンヤリしてるわけにもいかないので、外に出てテントを畳もうとしたら、入り口の脇に抜かれたはずの杭がまとめて置いてあった。
あいつら、集めてきてくれたんだな。


これからはマジで寝る場所を吟味しないとな。





次の町に移動するため中央駅へ。


きつい。
肩に食い込むバッグ。

テントが加わって重さが半端じゃない。

体が衰弱してるのがわかる。




なんとか駅にたどり着き、次の目的地であるフュッセンへの電車に乗りこんだ。



今日はとてもいい天気。
photo:01



のどかな牧草地の緑がまぶしい。
ゆるやかな丘に牛や山羊の姿。

その時、草原の向こうに巨大な山脈が見えた。
photo:02



あれがアルプスか。
有名なだけに感慨深い。

あの切り立った山脈の向こうはオーストリアだ。



そんな風景に見とれていて、また電車は目的の駅を通りすぎた。


俺のせいじゃねえ!!


なんでだ?
なんで止まらなかったんだ?

え?バスみたいに降りますボタンを押さないといけないシステムなの?

おかげで一本先の駅で降りてしまった。

フュッセン行きのバスの時間までは30分あるので、歩いてもどれば間に合わないこともないが、せっかくなのでヒッチハイクをしよう。


のどかな田舎道で指を立てる。
photo:03



風邪がきつすぎて、腕を水平にあげとくのもしんどい。

あー、きつすぎる。

芝生の上にへたりこみ、やっぱりバスで行こうか考える。

いや、諦めたら面白くない。

必ずつかまると信じて指を立てる。


そうして目の前に車が滑り込んだ時の嬉しさったらない。


見事フュッセン行きの車をゲット。



地元の兄さんに乗せてもらい、オーストリアとの国境の町、フュッセンに到着。


そして、見えてしまった。


あれか。

あれがノイシュバンシュタイン城か。
photo:04


見えるかな?写真のちょうど真ん中あたり。




俺たちがヨーロッパのお城って言われて、想像するそのまんまのイメージのお城だ。

アルプスの荒々しい山の中腹に、タイムスリップしたような巨大なお城があった。



なんとかあそこまで行きたいんだけど、体がきつくて動けない。

ベンチにへたりこんでうなだれてる姿を散歩のおじさんおばさんが見て行く。



休み休みしながら、フュッセンの中心部にまで歩いてきた。

田舎の小さな町。

photo:05


やはりここも城壁が町を囲っており、その中に町並みが密集している。
昔は城壁の外はなんにもない草原だったんだろうな。


photo:09


城門をくぐると、古びた中世の町並みが残っている。迷路のように入り組む路地。
大きな教会やカフェ、レストラン。
流行の洋服屋さんとかもあるが、やはり、骨董品や土産物屋さんが多いのは観光地だからだろうな。
photo:06




こいつは稼げる匂いがプンプンしやがる。



それにしても、



アジア人だらけ。


アジア人こういうお城好きなんだろうな。

ここはドイツなのに通りを歩いている人はアジア人のほうが多い。
日本人もめちゃ多い。
大学生風の女の子のグループとか。
めっちゃウキウキなんだろうな。
よーし、明日ここで歌うから声かけてやる!と言いたいところだけど、こんな体調じゃとても歌えないな(´Д` )
photo:07





夕闇迫る城壁をあとにして、寝床を探した。
おぼろ月がアルプスの上で光っている。
photo:08





頭痛い、喉痛い、服が肌とこすれて痛い。


ふらふらと歩いて芝生を見つけ、そこにテントを張った。
アルプスから流れる川で足と靴下もチャパチャパ洗った。



いい加減そろそろネットつなぎたいな。
植松さんやマメサワさんにお礼のメールも出来ていない。

お母さんも心配してるだろうなぁ。

Facebookの友達申請とかがすごいことになってるはず。


あと2~3日でミュンヘンに戻れるはず。


あー、きつい。

頼むから明日は元気になっててくれ。










お城と教会と裸足の詩人

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9月24日 月曜日


ゆうべは風がすごかった。
テントがかなり大きくたわんで、ぶっ飛ぶんじゃないかと心配だったが、なかなか丈夫なものだな。

固定の杭も抜けず、なんの問題もなし。

そして湿気のない日のテントはとても快適だ。

こいつを買ってから、すぐに結露のひどい夜、雨の夜、風の夜、おまけに酔っ払いにおどかされる夜と、テントの夜を満喫している。




フュッセンの町から歩いてノイシュバンシュタイン城に向かったのだけど、歩いて行くもんじゃない。
風邪が治りかけてるのか、まぁまぁ体の調子はいいが、素直にバスで行くべきだった。

遠い(´Д` )




仕方なくヒッチハイクするが止まらない。
山の中腹に見えるお城。
photo:01





ちょうどお城行きのバスが来たので乗りこんだ。
1.8ユーロ。


そしたらわずか20秒くらいでお城の下に到着。

インフォメーションセンターや土産物屋さん、大きな駐車場があるこの場所から歩いてお城まで行かないといけないみたい。

マジで最初からバスに乗ればよかった。

金の無駄(´Д` )



この中世の雰囲気丸出しのノイシュバンシュタイン。
アルプスの崖に抱かれた白亜のお城。

実はそんなに歴史のあるものではなく、1886年に作られたもの。
歴史と音楽が大好きなダメ王様、ルートヴィヒ2世さんは、俺も綺麗なお城つくるんだい!と借金に借金を重ねまくりながらこのお城に建設費をつぎ込みまくり、さらにもっと高いところにもつくっちゃうんだい!と岩山の上に宮殿を建設しようとしていたら、大臣たちに無理矢理精神病ですね、と軟禁されあげく怪死。


憐れ(´Д` )(´Д` )


ルートヴィヒ2世さん、夢見がちなダメな王様だったんだろうけど、あなたのおかげで世界中から観光客が押し寄せるスポットになってますよ!


この場所にはノイシュバンシュタイン城ともう一つ、ひとまわり小さなお城があり、どちらも見学可能。
ノイシュバンシュタイン城が12ユーロ。
もう一つのほうが11ユーロ。
あと博物館みたいなのがあって、全部の共通券もある。


荷物が重いのでインフォメーションセンターに預かってくれとお願いすると、1ユーロで預かってくれた。

ノイシュバンシュタイン城の中には何があるんですか?と聞くと、別にたいしたことないからお城の周りを歩いて景観を楽しむだけでいいよ、とおじさん。

あんた仕事熱心ね(^-^)/



そこから20分くらい坂道を登っていく。

お金のある人は馬車に乗って優雅に登城。
photo:02



金毘羅さんの階段を、籠に入ってお兄さんに担ぎ上がってもらうサービスがあったな、と思い出した。




お城に到着。
photo:04



まぁ、綺麗でした。
あんまりぐっと来なかったな。
photo:03




中国人の数が異常すぎて気持ち悪くなった。

周りを山に囲まれているので、頑張って登ればいい撮影スポットが見つけられるはず。

比較的簡単に行ける撮影スポットは、吊り橋。

ここからの眺めは素晴らしい。
photo:05



よくポストカードに使われる撮影ポイントは向かいの山の上だと思う。



突然の土砂降りに急いで山を駆け下り、フュッセン行きのバスに乗った。

2ユーロ。

やっぱり最初からバスに乗ればよかった(´Д` )



フュッセンの城壁内に戻ると、やはりショッピングストリートにはたくさんの人が溢れていた。

んー、こりゃあ稼げるなぁ。


しかし雨は止まない。


軒下でアコーディオンを持ったおっさんが恨めしげに空を眺めている。
お互い商売あがったりですね。



少し残念だけど先に進むか。

次の目的地はヴィースの巡礼教会。
ここからそんなに遠くはないので、まぁお決まりのルートってとこだろうな。


ツーリストインフォで行き方を聞き、シュタインガーデンまでバスに乗りこむ。
4.9ユーロ。



のどかな田舎道。

丘とあぜ道の中に、小さな農家がポツポツと散らばる。
photo:06




シュタインガーデンのバス停についた。


ウンコが限界だったので、草原の中にある木の下にしゃがみこんだ。



あまりの田舎なので、ここで合ってるのか不安になる。

バス停にいたおばさんに話しかけても、日本の田舎のおばさんのほうがまだ英語がわかる。


それでも、やってくるバスの運ちゃんに聞きまくって、なんなく巡礼教会行きのバスに乗りこんだ。
2.5ユーロだったかな。




photo:07


ほんとになーーーんにもない草原の中にポツンと建っているヴィースの巡礼教会。

静かな雨の降る中、遠くで牛の鈴がカランコロンと聞こえる。
photo:08




この天気で、時間も17時を過ぎているので人はまばら。



1730年だったかな。ここのご本尊であるキリスト像が神父さんによって作られたんだけど、血まみれの傷だらけであんまり残酷なデザインだったので人々に受け入れられず、地元の食堂の屋根裏に放置されていた。

それを譲り受けた農場のおばさん。
毎日熱心に礼拝をしていたところ、ある日、そのキリスト像が涙を流した。
その話が瞬く間に近隣に広がり、たくさんの人が礼拝に訪れるようになると、さらにヨーロッパ中に噂が広がり、あまりの巡礼者の数に小さな礼拝所では間に合わなくなり、この巡礼教会が建設された。
それが1743年のこと。

昔は車なんてなかったわけだから、みんな歩いてこのど田舎までやってきてたんだろうな。
お伊勢参りみたいだ。

世界遺産に登録されたことで、俺みたいな興味本位の観光客が増えまくったことだろう。


そんなヴィースの巡礼教会。
ただの教会なら信者さんしか来ない。

これだけ世界中の人が訪れる理由は………




これ。
photo:09




この内部の装飾。
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天国ですか?

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白漆喰の鮮やかな壁に描かれた宗教画、大理石の柱、金色の彫刻、


もうこれ以上の美しい教会があるのか?


日本のわびの心には程遠いが、でもやっぱり美しいものは美しい。

雑然としているようで不思議な一体感がある。


誰もが息を飲み、周りの信じられない光景を見回している。
photo:13




日本人の団体もお行儀よく静かにフラッシュをたきまくっている。

お行儀いいのか?

中国人みたいにわめかないからすぐ日本人ってわかる。



それにしてもこれだけの素晴らしい教会なのに、入場が無料ってのがまた素晴らしい。

さっきのお城もまぁ綺麗だったけど、こっちのほうがはるかに心動かされた。



外に出ると雨は相変わらず降っている。
草原の向こうが夕日で赤く染まっている。
夜には止みそうだ。




さて!!あとは近くの町にでも行って飯を食おうかな!!ってバスがもう終わりーーーー!!!!!



こんな見渡す限りの草原の中でどうしろっていうんですか?
photo:14



ここら辺で寝るのか………

今夜飯抜きか………
photo:15



いやいや、諦めたらいけない。

一本道を歩きながらヒッチハイク。

教会見学の帰りの車が通りすぎていく。


そしてあっさりゲット。


乗せてくれたのは教会の神父さんだった。


今もミサってやってるんですか?と聞くと、当たり前だよ、あそこは博物館じゃないんだから、笑った。


優しい神父さんが連れて行ってくれたのは、10kmほど進んだところにあるバス停。

ちょうど止まっていたバスにミュンヘンに行きたいんだけどと言うと、見事そっち方面のバスだった。
バスと電車、全部あわせたミュンヘンまでの切符、18ユーロ。



ドイツ南部のこのあたりは本当に綺麗。
小さな集落をいくつも通過したけれど、木でできた家が教会を中心に寄り添い、ささやかなカフェやバーが光っていた。

ここで暮らしてみたら、どんな人生を送ることができるのかな。



オーバーアウのボロい駅で電車に乗り換え、さらにバスに乗り換え、さらに電車に乗り換え、と気を張っていないと一瞬で迷子になる道順。


わからん時は誰かに聞く!






そんなこんなで、あと2日はかかると思ってた工程なのに、あっという間にミュンヘンに戻ってきた。


やっとWi-Fiにつなげられる!!

すぐにキングバーガーに行き、店には入らず、路上でネット接続!!

うわー、Facebookのメッセージと友達申請がどっちも10以上来てる。

植松さんからもマメサワさんからも。

マメサワさん、俺がほったらかしにしていったスニーカーをわざわざ兄ちゃんに返しに行ってくれたみたいだ。

なんて律儀な方なんだ。



キングバーガーの前でネットをしている横をたくさんの酔っ払いたちがたのしげに歩いて行く。

そうか、あのクレイジービール祭りことオクトーバーフェスはもう始まっているんだ。

男の人は短パンにチェックのシャツ、サスペンダーという子どもの服装みたいな格好。
女の人はフリフリのエプロンが着いたドレスという伝統的な装い。

日本の浴衣みたいなものなんだろうな。

みんなそんな可愛らしい服装で片手に1リットルの巨大なビールジョッキを持って歩いている。

23時というのに、街はまだまだたくさんの人で溢れている。




そこに1人のアラブ系の兄ちゃんが声をかけてきた。

少し話していると、いい寝場所があるんだぜというから着いて行ったら、銀行のATMコーナーに入って行く。

ここが俺の家さ、と得意げに言う兄ちゃん。



あんたホームレスね(´Д` )(´Д` )



ドイツの銀行のATMコーナーは24時間空いているみたいで、中は暖房がきいていて暖かい。

グルジアから来て、ノルウェー、イタリア、スペイン、と各国を放浪して歩いているホーボーの兄ちゃん。
ポケットには小さな詩を書きなぐったメモ帳。

彼の持ち物はこれだけだった。


「トイレはそこの外ですればいい。No.1はそこでいいけど、No.2はちょっと遠くに行かなきゃいけないんだ。」


彼のベッドは足拭きマット。

頭のいい、裸足の詩人と夜中まで語り合った。
photo:16



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