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9月12日 金曜日
【韓国】 ガンニュン





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久しぶりに橋の下で寝た。


大きな橋の下はたいてい遊歩道になっているんだけど、ここの歩道は人もほとんど通らないし、静かでとても綺麗だ。


いつもならもっと人目につかない場所を選ぶんだけど、韓国ではそれもあまり気にならない。

欧米諸国では寝てるところに酔っ払いが絡んできたり石を投げつけてきたりする。
野宿の場所選びはある程度慎重にならないといけない。


それに比べて韓国はとにかく治安がいい。
人は穏やかだし、真面目だし、素朴で、素直な人たちばかりだ。


荷物を置きっ放しでトイレに行っても誰も触りもしないし、うっとおしい客引きもボッタクリももちろん皆無。



そして驚いたのはこれ。

全員律儀に信号機を守ること。


例え信号が赤でも、見渡す限り右も左も車がいなければインドじゃなくてもみんな横断歩道を渡る。

しかし韓国では誰1人として赤信号では渡らない。
ちゃんと青になってからやっと歩き出す。

せっかちな俺としては早く渡りたくてしょうがないのに周りがそうなので大人しく青になるのを待たないといけない。

ゴミを捨てないとか、順番を守るとか、物を盗まないとか、とにかく決まりごとをキチンと守る彼らといると、否が応でも背筋が伸びる。



町を歩いていても、俺様のお通りだぜーって肩で風を切って歩いてるようなチンピラはいないし、目があったからってケンカをしかけてくるようなイキがったガキもいない。


素朴で、行儀がいい国だ。











荷物をたたんで涼しい秋風のふく川の上を歩いて町へ向かう。

ゆうべは夜だったからひと気のない寂しい様子だったけど、本当はどんな顔をしてるんだろう。

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爺さんたちが日陰でお喋りしているバス停を抜けて、鉄橋の高架下をくぐりささやかな商店街らしき通りに入る。

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小さなお店がたくさん並び、路上では婆ちゃんたちが野菜や果物を売っている。

金物や荒物、散髪屋さんが肩を寄せ合っている。



そんな田舎の商店街に嬉しくなりながら歩いていると、一気にテンションが上がる光景が目に入った。

昭和の空気を漂わせたアーケードの入り口がぽっかり口を開けていた。

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迷わず飛び込むとそこは時間が止まったかのようなひなびたマーケットストリートだった。





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無数のお店が隙間なく並んでおり、数本の脇道も全て屋根のかかったアーケードで迷路のように入り組んでいる。

これぞローカルご飯という屋台もたくさんあるし、おばちゃんたちはみんなのんびりお喋りしてるし、子供の頃に学校帰りに走って通っていたあの商店街をぶわりと思い出した。

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アラブのバザールも、アジアのマーケットもむせるような生活の匂いが充満していたが、これこそが日本の市場の原風景だ。





嬉しくて写真を撮っていると、お店のおばちゃんたちが、こっち撮りなさい!!みたいな感じでおどけてポーズをとってくる。
そして周りのお店のおばちゃんたちが大笑い。

ああ、朝からほんわかした気分にさせてくれる。

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町の真ん中には大きなデパートがどーんとたっており、どうやらここがこの町で1番人が集まる所のよう。

と思ったらその裏手の脇道に若者たちが吸い込まれていくのが目に入って、俺もフラリと角を曲がってみた。

驚いたことに、そこには歩行者天国のショッピングストリートが隠れるように伸びており、オシャレなファッションのお店がひしめいていた。

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マジか、こんな小さな町なのに。

ポップな音楽があちこちから流れ、アイスなんかのスィーツのお店が甘い匂いを通りに振りまいている。

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まだこの時間なので人の姿はそんなにないが、ここがこの町の1番のホットスポットだということは間違いない。




若者たちの遊び場、
大人たちのネオン街、
昔ながらの商店街や市場、



なんだよこの町、めちゃくちゃいいところじゃねぇか。
小ぢんまりと全てが揃っている、理想的な町だ。











裏路地にあるオシャレなカフェに入った。

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おばちゃんたちが、あらまー!!そうねー!!ところであそこの奥さん!!とかってペチャクチャお喋りしてる微笑ましい店内で、カプチーノを飲みながら充電をしたり日記を書いたり。


カプチーノにミルクでハートを描いてくれるという何気ないサービスが暖かい気持ちにさせてくれる。

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本棚にはスラムダンクの単行本が並んでいるが、タイトルは韓国語で書かれている。

他にも韓国語で書かれたメニュー表の文字がとても可愛かった。
















夕方のショッピングストリートは人で溢れていた。

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中高生くらいの学生たちから20代の若者たちが楽しそうに闊歩している。

最近の韓国の女の子たちの流行りは、茶髪に真っ白いファンデーション、そしてかなり赤い口紅。
白いシャツにブルージーンズといった日本のトレンディドラマ時代のころみたいな服装だ。

男はキャップが大好きで、前髪パッツンのマッシュルームカットがやけに多い。

アラレちゃん眼鏡は定番の人気みたいだ。





こんな田舎町なので他にバスキングのライバルはいない。
しかし町の雰囲気はこの上なくいい。
電信柱の下でギターを取り出すと、すぐに人だかりが出来始めた。


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男の子2人組に声をかけると、恥ずかしそうにモジモジしていたが、世界一周というのを韓国語で書いてくれないか?というお願いが通じると、とても一生懸命考えてノートにハングル文字を書いてくれた。


学生でも英語はほとんど喋れないみたいだ。
おそらく学校では習っているだろうが、生の会話に触れなければ語学力ってやつは1ミリも伸びない。

こんな田舎で外国人なんて別世界のことのように暮らしていたらそりゃ誰も喋れないよな。日本と同じように。




あー、ヨーロッパの田舎を思い出す。
どこに行っても美しいショッピングストリートがあったもんだ。

静かで、花が綺麗に咲き誇っていた。
石畳、デザインされた街灯のポール、カフェのテラス。

ヨーロッパは本当にこの世のものとは思えない美しさだった。

あんな絵本の中のような場所でももちろん人々は生きていた。
彼らの暮らしはささやかだけど、とても充実しているように見えたもんだ。


今この韓国でも、同じような充実感を人々の中に感じる。

さぁ歌うぞ。













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昼から雲行きは怪しかったが、残念なことに雨が降り出してしまった。

なんとか雨宿りしながら止んだタイミングで歌っていくものの、雨のせいで人出がなくなってしまい、仕方なくギターを片付けた。

1時間半ほどしかできなかったが、それでも反応は良かった。
結構人だかりも出来たし、周りの眼鏡屋さんやアクセサリー屋さんなんかがわざわざお店から出てきてお金を入れてくれた。

せっかく反応よかったのにな。









21時を過ぎてショッピングストリートは人が減ってきたので、移動してネオン街の方に行ってみた。

今夜は金曜日。飲み屋がひしめいていたネオン街ならきっと酔客のおじさんおばさんで賑わってるはず。

日本の感覚でいったら酔っ払ったおじさんたちが羽振りがよくなってガンガンお金を入れてくれて、さらに飲みに行くぞ!!ってことになってスナックに行って田舎の女の子とイチャイチャしてアフターでお店の女の子引き連れて焼肉食べに行ってウチに泊まる?みたいな流れになってイヤッフォウ!!!







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うん、人全然いない。

寂れすぎ。

派手なネオン看板だけが虚しくチカチカ光ってる。

どうやらこんなところも日本と同じで地方都市の飲み屋街は不景気の波でほぼ死亡状態ってわけか。

22時過ぎまで粘ってみたが人が増える様子もないので今日は諦めることにした。











ひと気のなくなったアーケードにコツコツと靴音を響かせながら歩き、途中にあった閉店しかけのチキン屋さんで唐揚げを買った。

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みんな言葉が通じないのに優しく相手をしてくれる。

寂れた町を1人で歩くということだけで心が満たされていく。



寝床の近くにあるコンビニでビールを買って、表にあるテーブルで唐揚げをツマミにして飲んだ。

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ビールが美味い。

インドから中国はずっと体調が悪くて飲めなかったが、最近は口にするもの全てにしっかりと味を感じられる。
辛く味付けられた唐揚げもすごく美味しい。


夜風が冷たくて震えてきて、バッグの中からジャケットを取り出す。

寂しさが心地いい。
孤独さえも優しく肩を抱いてくれる。

あがりを数えると大したことないだろうと予想していたにもかかわらず、81000ウォンもあった。
たった1時間半で8100円。

みんなが普通に入れてくれる1000ウォン紙幣は1ドル紙幣と同じなんだもんな。







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ただの通過地点くらいに思っていたが、この田舎の空気はたまらなく切ない気持ちにさせてくれる。

こんなにいい気分は本当に久しぶりだ。

快適な野宿場所が確保されていると、不思議と寝床に向かう足取りも軽い。

野宿な安心感すら覚える。
あの橋の下で眠れるかと思うと嬉しい。



明日もここで歌おう。












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★お知らせとお願い




どうもみなさん、いつもブログを読んでくださってありがとうございます。
応援、心から感謝いたします。

みなさんのおかげでもう少しで世界一周達成できそうです。必ず無事に帰ります。
さすがにもうこれ以上はトラブルないよな?



帰国したらどういう動きになるかまだ詳細はわかりませんが、間違いなくやりたいのは本の出版です。
これは本気でやります。

ライブも全国でやりたいですが、時期はまだ全然わからないです。

どこかでみなさんにお会い出来るのを期待しております。


さて、先日ソウルまで会いに来てくれたカッピーと組んでいろいろやっていきたいと思っています。
2人ともバカですけど頑張ります。バカだけど真っ直ぐさはなかなかのもんだと思っています。


そこでカッピーからリクエストがありましたのでブログでもお願いしたいと思います。


もし、これを読んでくださってる方の中に、僕の旅中の写真をお持ちの方がいましたら、どんなものでも構わないのでカッピーに送りつけてもらえないでしょうか?

変なやつでもいいです。



女の子とキスしてるところのやつでもいいです。



あの日あの夜ハメ撮りしたやつはダメです。






まぁいっか、カッピーだから。



これがアドレスです。



fumikappy@gmail.com




ごめんなさい、真面目にこれからのために使わせていただきたいので、どんなものでも構わないので送っていただけると嬉しいです。


必ずいいもの作ります。

売れなかったらカッピーと心中です。






みなさん、本当にいつもありがとう。
本当にみなさんのおかげでここまで来れました。

元気に宮崎まで戻ります。



それでは、みなさんの明日が笑顔に溢れるものでありますように。







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