白人世界、最後の夜

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5月19日 日曜日
【ニュージーランド】 オークランド





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ニュージーランド。そしてオセアニア。そして白人社会で見る最後の朝日になるのかなと思った。


寝袋からのぞいた外界をのぞくと、そこにはあまりにも美しい曙の色彩が夜を壊し始めていた。

黒から群青、青、白、オレンジ、そして赤へのグラデーションが太平洋の空を染め上げていた。




やがて水平線の向こうから太陽がのぼりはじめ、光線を放ち、深く沈んだ夜が吹き払われて世界の全てがあらわになっていく。

綺麗なものも、汚いものも、悲しいことも、嬉しいことも、みんなこの1日の中に凝縮されている。

世界は広いけど、今このベンチの上から寝袋にくるまって見つめる1日の始まりは、確実に俺のためだけのものだ。

全ての人のための、平等な1日が始まる。

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少しも寒くなくなったおかげであまりにも快適に眠ることができた。

やっぱりこの寝袋は最低5℃が限界だな。

このスキージャケットがなければどれほど恐ろしい目に遭っていたことか。
ブリスベンのマークさんには感謝の言葉もない。


ただ今夜は空港で眠り、明日からは赤道付近の熱帯アジアに突入する。
もうこのスキージャケットにお世話になることもないだろう。

日本に帰るまでずっとバッグに入れておくにはあまりにかさばるこのスキージャケット。
こんなに素晴らしいクオリティのものをどうするか悩む。


捨てるか、誰かにあげるか、売るか………


この過酷なニュージーランドを共に乗り切ったという愛着が湧いて手放すことをなかなか決断させてくれない。

結局バッグの中に詰め込んで、久しぶりにスキージャケットなしの服装で街へと向かった。

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ニュージーランド最終日の今日にやるべきことは二つ。

ひとつは次の国であるシンガポールから出国するためのなんらかのチケットを入手すること。

シンガポールまでの航空券は持っている。
でもシンガポールを出国するチケットは持っていない。
規則の緩そうなアジアだから大丈夫だろ、と思いたいところだけど、シンガポールは誰もが口を揃える厳しい国だ。

アウトチケットの提示はもちろん、食品やタバコへの厳重な課税が国境審査で待ち受けているという情報はたくさん聞いている。

そこまで構えることはないと思うけど、ここが旅の最終ステージであるアジアの1発目の国だ。
ケチをつけずにスムーズに入りたい。


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というわけでシンガポールから隣国のマレーシアへと抜けるバスチケットを購入することに。

調べてみたところマレーシアのマラッカというところが世界遺産の町らしく、シンガポールとマレーシアを回る人の王道コースとなっているみたい。
シンガポール~マラッカが1500円くらいでバスが走っているそう。

マレーシアの首都のクアラルンプールはマラッカのすぐ隣なので2000円も出せばいけるだろう。


クレジットカードがあれば2秒で済む話だけど、いつものように旅行代理店巡りに出かけた。

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しかし多くの代理店がバスのブッキングは扱っていないという。
さらには、やっていたとしてもシンガポールとマレーシアだなんて他所の国のローカルな足なんて無理ですよと言う。



ぬぬ………確かに………



シンガポールに着いてから取ればいいじゃないですか?とトボけたことを言ってくるお姉さんにことの次第を説明してみたって、キチッとした大手の代理店は契約を結んでいる交通機関とのブッキングしかしてくれなくて融通がきかない。

わざわざiPhoneにシンガポールのバス会社のホームページを保存して、ここのバス会社でこういうやつを取りたいです、と後はパソコンで打つだけってところまで準備してあげているのにそれが出来ない。


たかがバスの予約をするだけなのになんでこんなに手こずらないといけないんだ、と重い荷物を引きずって月曜日のオークランドの街を歩く。








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昨日は日曜日だったので静かだったけど、さすがに月曜日だと街にも平日の慌ただしさがなくもない。

が、何かこんな都会のオークランドでさえどこか活気を感じないのはどうしてだろう。


コンクリートとガラスでできた街をたくさんの人種が入り混じった人々が行き交っている様子はオーストラリアから見てきたけど、このニュージーランドという国は田舎でも都会でも何か一種の静けさを感じてしまう。

ニュージーランドの人口は400万人。
実にその半分の200万人が集中しているこのオークランドだけど、どうしてもこの国の文明は自然を拓ききれていない土台の上にあるように思える。

しかしそれこそがポリネシアの島々のひとつであるという非文明的な匂いを残しているようでもあるのだが。

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ようやくひとつの旅行代理店でバスの予約ができた。

しかし行き先はシンガポールからクアラルンプールの区間しか取れないという。

手前にあるマラッカでアジアの世界遺産の町を見てみたいという思いはある。

これからのアジアをぞんざいな周り方をしないようにするためにも、少なくとも有名どころはおさえておきたいんだけどな………


東南アジアにどれだけの日数を割けるかはわからないが、時間がないことは確か。
しかし首都だけを巡って行くようなものにはしたくない。

どうするべきか………








悩んだ末、シンガポールからクアラルンプール行きのバスを買った。
値段は37ニュージーランドドル。
3400円てとこか。

かなり割高だけどこの国の物価を考えればそれくらいの手数料をかかるかな。

アジア地域で最も楽しみにしているのは中国。
どこに時間をかけるか、それは選んでいかないといけない。

アジア好きのマニアみたいな人たちからは、アジアの周り方ってやつはなぁ~と余裕顔で語られてしまいそうだけど、俺は俺のやり方でアジアを見てやるぞ。






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それからもうひとつのやるべきこと。

ニュージーランドドルの換金。

どうなんだろ?ニュージーランドドルってアジアで強いのかな?
他の国に持って行くことで価値がトイレットペーパーになってしまう通貨は結構ある。

ボスニアヘルツェゴビナのマルクとブルガリアレフは今だバッグの中で深い眠りから覚めないままだ。



だ、誰かボスニアヘルツェゴビナ行ってくれ………

サラエボいいとこだよ………

肉美味しいし………








てなわけでニュージーランドドルを米ドルに替えとこうと色々換金屋さんを回ってみた。
レートは悪くない。

でも考えた結果、やっぱりニュージーランドドルのまま持って行くことにした。

まぁ大丈夫だろ。
ドルって名のつくものはだいたいどこでも強いもんだ。










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さて、やることは終わった。

何しよう。

昨日はそんなにいなかったけど、メイン通りのクイーンストリートにはたくさんのストリートミュージシャンが立ち、演奏を披露している。

でもどれも目を引くような人はいない。
あまり上手な人はいないみたい。


目立つのは物乞い。
マクドナルドやバーガーキングの入り口横にたむろしてワーワー騒ぎながらお金をせびっている汚れた服を着た若者たちが多い。

あまりガラのいいものではないが、それがその街の光景に少し都会らしい喧騒を与えてはいた。




そんな街角で少し歌った。
でも30分で切り上げた。もう空港に向かおう。
10ドルほどのコインをポケットに入れ、空港行きのバスに乗り込んだ。












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16ドルのバスは郊外へと走り20分ほどで空港に着いた。
綺麗で広い空港内。


どこで寝ようかなとウロウロし、細い通路を抜けてひと気のないほうへとずっと歩いて行くと、奥まったところに広いスペースがあり、そこには俺と同じような考えの旅人たちがあちこちで寝袋に包まって眠っていた。

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展望スペースになっており、大きなガラスの向こうにはオレンジ色に照らされた空港の滑走路が不気味に静まり返っている。






バッグパッカーたちから少し離れた角のほうにマットを敷いた。
そこでコンセントでお湯を沸かしてカップラーメンを作った。

バッグの中にたくさん入っている食材を引っ張り出し、贅沢に封をあけまくる。
明日はシンガポール。税関がどんなシステムなのかはわからないが、あまり食品を持ってるのはよくないだろう。

節約しながら旅したニュージーランド最後の夜、飛行場の淡い景色を眺めながら豪華なディナーを食べた。

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長かったような早かったような。

無我夢中で走り続けてここまで来た。

ついに明日、この世界一周の最後の舞台、アジア編突入だ。







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