エンパナダ5個

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3月24日 月曜日
【アルゼンチン】 コルドバ ~ バス移動





「ヘロニモはコルドバにいる時ハッピーじゃなかったわ。彼はいつも周りに噛みついていたし、家族ともいい関係じゃなかった。彼はとてもセンシティブな子だったわ。」

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朝のコーヒーを飲みながらのママと色んな話をした。

ヘロニモは23歳。
まだ若く不安定で、自分に干渉するものに苛立つどこにでもいる青年だったんだと思う。


しかし旅の中で出会ったヘロニモはとても清々しかった。
ふとした時に見せる暗い表情や揺れ動く心はあったものの、彼はいつも柔らかい笑顔で周りに接していた。

俺はそんなヘロニモをいつだって安心して見ていた。
繊細な男であることには今も変わらないけれど、彼の笑顔には人から愛される力がある。



「彼は今ハッピーよ。フミの写真を見てそれがよく分かるわ。ここではあんな笑顔見せたことなかった。だから旅は彼にとてもいいことだと思ってる。」


母親の顔をするママ。
昔のヒッピーだったという先入観があったけど、ここに来てからママの表情はいつも優しい母親のものだった。


バッグの下のほうからひとつのビニール袋を取り出した。

それを開けてテーブルに中身を出した。

それはマクラメ編みのネックレスとピアスのアクセサリー。

ヘロニモたちとの別れの日、あのリーナの家でヘロニモが俺に渡したもの。


「ヘロがこれを。そして一言だけでいいからって彼からの伝言です。i'm fine。」


ママはアクセサリーを手に取りながら優しく笑った。

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初日に食べたアサドの残りをレンジで温めて食べた。
焼いたお肉をレンジで温めたらカリカリに固くなってしまいそうだけど、アルゼンチンのお肉はそんなことまったくなく、焼きたてのように柔らかくてジューシーだ。


美味い美味いと食べていると、そこに誰かがやってきた。

ヘロニモのお父さんだった。

ハグをすると俺の頭を撫でてくれるお父さん。

俺のことをウチに招きたいと言ってくれていたんだけど、わざわざ迎えに来てくれたのだ。


ママに夜に戻ってきますと言い、お父さんの運転するスクーターの後ろに乗った。







お父さんの家はすぐ近くの同じ住宅地の中にあった。

別れたお父さんの家。もしかしたら寂しく1人で暮らしているのかもしれないと想像していた。

でも招き入れてもらったその家は、とても豪華で綺麗なソファーと大きなテレビがあった。

テーブルに座ると俺よりも大きな2人の青年が出てきて笑顔で握手をした。
さらに奥から綺麗な女性が出てきた。

お父さんもママも、今はそれぞれに幸せな家庭を築いていた。






「ヘロニモ、こんなことしてるのか!!アッハッハッハ!!」


お茶を飲みながらみんなにiPhoneの中の写真を見せる。
俺とヘロニモがバスやレストランの中で歌ったりしている様子に嬉しそうに笑うみんな。

彼らがどんな関係なのかわからないけれど、2人の大学生の子供たちも奥さんもヘロニモのことをよく知っているようだった。

お父さんは英語がわからない。
でも息子たちは流暢な英語を喋る。


みんなでお喋りをする中、お父さんはアルゼンチン名物のマテ茶を飲んでいる。

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こういう容器に茶葉を入れ、お湯を注ぐ。
そしてストローのような飲み口で吸い上げるわけだけど、アルゼンチンではみんなこれを飲む。

街を歩いていても、人々は片手に容器、片手にお湯を入れた魔法瓶を持って常にマテ茶をチューチューしながら歩いている。




そしてお母さんが甘いものは好き?とケーキを出してくれた。
アルゼンチンでとてもポピュラーなミルクキャラメルのケーキ。

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これがめちゃくちゃ美味しい。

海外で食べるスイーツってえげつないくらい甘くてとても食べられたものじゃないんだけど、このケーキは上品な甘さと優しい口当たりですごく日本人好み。

やっぱりアルゼンチンと日本ってとても共通点が多いと思う。
ヘロニモとマリアンナと過ごした日々でもいつも感じていたことだった。

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会話だけなのにとても楽しく、いつの間にか時間は18時になっていた。

バスの時間は22時半。

息子さんの運転する車でママの家まで送ってくれた。




玄関に着き、お父さんとハグする。

細い体がとても頼りない。
くしゃくしゃな笑顔で俺を見つめる瞳に、ヘロニモと同じあの繊細さが見えた。

目を赤くしながらお父さんは手を振って車に戻って行った。








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ママとルイスに歌を聴いてもらい、それから最後にエンパナダを食べた。
やっぱりあまりにも美味しくてペロリと5つ食べてしまった。

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荷物をまとめ部屋を綺麗に片づけた。

机の上にはヘロニモの若い頃の正装した写真や何かのトロフィーが飾ってあった。


「フミ、またいつでも戻ってきて。ここはあなたの家だからね。」


エクアドルのヒッピー宿で出会ったヘロニモとマリアンナ。
少し会話してすぐに仲良くなり、色んなところに一緒に行き、色んなことにチャレンジした。

ジャングルの中での生活も、レストランやバスの中で歌ったことも、もはや懐かしい日々。

そして間違いなく南米での1番楽しかった日々。


ヘロニモ、約束は果たしたぜ。
今度はいつか日本に来るって約束、日本で待ってるからな。








暗くなった住宅地の中、バス停まで見送ってくれたママとルイス。

心配してターミナルまでの行き方を何度も説明してくれる。

そしてバスがやってきた。


「ママ、本当にありがとう。ヘロニモとママと家族のみんなに会えて本当に良かったです。」


「フミの旅が無事に終わることを祈ってるわ。世界を楽しんで!!」


バスの入り口から体を乗り出してハグをした。

走り出したバスのドアが閉まり、シートに座ってぼーっとしているとドライバーのおじさんがニコリと笑ってくれた。









バスターミナルに着いた。

人でごった返すプラットホーム。

さぁ、とうとう南米最後の街へ向かうぞ。

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