ペルーでお客さんゼロとか渋い

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2月24日 月曜日
【ペルー】 クスコ





うーん………ゆうべはしゃぎすぎたな………


窓のない部屋なので今朝なのか昼なのかもわからない。



「ブエナスー、フミー。」


「ブエ……ナスイイ……」




はっ!!!な、なんだこの声!!
トムウェイツ超えてやがる!!

眠気が吹っ飛んだ。


ようやく良くなってきたところでゆうべクラブで大騒ぎしすぎたせいだ。





ヤバすぎる。今夜はこの前誘ってもらったカフェでのライブの日。

歌う時間を減らしたり暖かいお茶を飲んだり、なんとかこの日に合わせて喉の回復をはかっていたのに、ゆうべの大騒ぎで台無しになってしまった。


バカすぎる………
体調管理もできないで歌う資格ねぇぞ………

こんなFacebookのチラシを作ってもらったのに。
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とにかくこの喉をなんとかしないと。
今日は路上はやめて夜に備えよう。








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身軽な格好で宿を出て、やってきたのはメインスクエアのアルマル広場。

月曜日の昼はおだやかな空気で、まばらな観光客たちが写真を撮っている。

真ん中の銅像の下で座っていると、しばらくして女の子が声をかけてきた。


「ハーイ、フミ、待った?」



やってきたのはエリナ。このクスコに住んでいる可愛らしい女の子。

昨日路上で歌ってて声をかけてくれ、ご飯を食べに行く約束をしていたのだ。

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「フミ、何か食べたいものある?」


「金太郎って美味しいの?」


「あー、ジャパニーズレストランね。ちょっと高いし、日本人のフミは行かなくてもいいわよ。あ、これプレゼント!!」


クスコとマチュピチュの地図が描かれたTシャツを渡してくれたエリナ。

あー!!Tシャツマジで欲しかったところだよ!!と喜ぶと、エリナはニコニコと笑った。









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ペルー名物の中華料理を食べながら色んな話をした。

日本のこと、ペルー、クスコのこと、恋愛のこと、

どこにでもいる普通の女の子。




「フミ、マチュピチュにはどうやって行くの?」


「安い方法で行くよ。バスが安いんだよね?明日行こうと思ってる。」


「うん、じゃあバスの予約しに行こうよ。安いところ知ってるから。」





それからエリナと2人でバスターミナルへ。

観光地エリアを抜け、ボロボロの民家が並ぶ貧しい地域へと入っていくエリナ。

入り組んだ、どう見ても治安の悪そうな路地を進んでいく。

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こんなところにバスターミナルなんかあるのか?





若干不安になりつつもエリナについて行くと、そんなボロい住宅地の中に自動車の整備工場みたいな建物がポツポツと並んでいた。

バスターミナルというから大きなバスの発着場かと思っていたら、どうやらマチュピチュへ向かうバスはハイエースみたいなただの箱バンが主流みたい。

完全に地元の人の足だ。







マチュピチュへの行き方なんだけど、3つある。



★電車

1万円を超えるけど2時間くらいでクスコからマチュピチュまで行けるそう。



★バス+歩き

クスコから朝出発し、15時くらいに山奥の水力発電所に到着。
そこから2時間ほど歩きでマチュピチュに到着。
バスの値段は代理店によってだいぶばらつきがあるそうだけど往復で100ソル、37ドルってのが相場っぽい。



★オール歩き

インカトレイルというウォーキングコース。
大自然とインディアンの小さな集落を堪能しながらの道のりで3日くらいかけて行くそう。
値段は知らない。





これにさらにマチュピチュの入場料が126ソル、47ドル。
誰もが登るマチュピチュ遺跡を一望できるワイナピチュ山の登山料が24ソル、900円くらい。


バスで行くとしたら最低2日マチュピチュに泊まらないといけないのでその宿泊費。
俺は宿のソニーに10ソルのところを教えてもらってるので2日で20ソル、700円くらい。


さらにマチュピチュ村は山奥で観光地なので全ての物価が半端なく高いのでレストランなんかに行ったら大変なことになるそうなので、このクスコである程度の食料や飲み物を買っていく必要がある。



つまりなんだかんだで100ドルくらいはかかるというわけだ。

旅行者の中には偽学生証を使って入場料を半額にしたり、裏技でチケットを買わずに侵入するという技を使うヒッピーたちもいる。

俺もやり方を教えてもらった。



かなり高いのでなんとかして節約したいところだけど、マチュピチュは誰もが憧れる地球屈指の人類の遺産だ。

ここはキチンと全額払おう。






てなわけで俺は節約のためにバス+歩きのルートで行くわけだけど、ガイドブックとか持ってないのでいくらくらいが相場なのかわからない。

宿のソニーが知り合いが90ソルで行ってくれるわよー、と言っていた。
お金のないヒッピーたちが泊まる宿のソニーが言うんだからかなり安いんだと思う。



それを参考にこのローカルな箱バンの値段はいくらだろう。
代理店を通してないので手数料は発生しないので安くなるはず。


「フミ、マチュピチュまで半分のところにある町までが30ソル。そこから乗り換えて10ソルで発電所まで行けるわ。往復で80ソルよ。」



なるほど。ソニーの値段より10ソル安くなった。まぁわずか370円だけど。

ここにするかな。

お金は明日払えばいいとのことなので予約だけしてまた治安の悪そうな道を通って町中に戻った。

明日朝5時に集合みたい。
まだ暗い時間帯にここを歩きたくはないんだけどな………








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これから仕事というエリナを町まで送っていき、俺はちょいと買い物へ。


メルカドを降りたところに楽器屋さんが固まっている通りがある。

いい加減古くなっていた弦を張り替えないと完全に音が死んでいる。

お店でキチンとやらせてもらうんだ。
いい音でのぞまないとな。






南米の楽器屋さんは本当に品揃えが悪い上にめちゃくちゃ値段が高いので、弦を探すだけで一苦労。

ついでに音が出ない部分だらけになっているGのハーモニカも探してみた。





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やっとこさ見つけたのはまたこいつ。

中南米で何度もお世話になってる劣悪品のハーモニカ。

えーっと、値段が………



170ソルですか。


このスッカスカで買って吹いた瞬間から音が狂っているという最悪のハーモニカが63ドルですか。
冗談かなにかですよね?




もう嫌だ………
音が出ない穴を外して吹くということに慣れてしまって、ずいぶんマトモにハーモニカを吹いていない気がする。

南米はどこも高いだろうなぁ。
でもオーストラリアに行ったらもっと高いだろうなぁ。


ハーモニカは諦めて、17ソル、630円のエピフォンの弦を買った。








空気の薄さになかなか慣れないせいで、少し歩き回っただけで息が切れて体が疲れてしまう。

夜に備えて宿に帰りベットに倒れた。

なんとか喉の調子が戻ってもらわないと…………








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1時間ほど眠れた。

もう外は暗くなっている。

シャワーを浴びて宿を出た。

よし、久しぶりのライブだぞ。
しかも対バンじゃなくてワンマンだ。
きっちり作らないとな。










ひとまず人通りの少ない路地で声出し。

喉の調子は………




やっべぇ………

ガラガラにもほどがある………

高い声を出そうとしたら、かすれるか裏返るか。

それでもなんとかゆっくりと温めていくと、それなりにスムーズに声が出るようになってきた。

ただのウォームアップなのに、通り過ぎる人たちがお金を置いてくれる。

ありがたい。






とても万全とは言えない。
でももう時間はない。やるしかない。
30分ウォームアップして12ソル、500円ほど入ったので、それで晩ご飯を食べ、これで準備は整った。

不安でたまらないけど、お店に向かった。










photo:10



「ハーイ、フミ、調子はどうだい?」


にこやかにハグしてくれるオーナーのパンチョ。
良くないですとは言えない………
なんとかしねぇと………








ていうかお客さんがいない。

ゼロでございます。

すでにスタートの20時の10分前だというのにお客さんゼロでございます。





ガタガタガタガタガタガタ(´Д` )





外にタバコを吸いに出ても月曜日の夜は静まりかえっている。


おお………これ新記録叩き出すんじゃねえか……?



日本をライブで回っている時、津々浦々のライブハウスで演奏してきた。
本当に日本全国で。

そうやってドサ回りをしているシンガーって意外にもたくさんいるもんで、俺みたいに無名な人からかつて一世を風靡したベテランまで色んな人がいる。

メジャーからかけ離れたアンダーグラウンドでうごめくシンガーの表現というのはとても個性的で、はっきり言ってものすごくカッコイイ。

メジャーでガンガンやってた人が事務所を辞めてギター1本で全国行脚したりしてるけど、そういう売れ線を捨てた実力派のライブってマジで半端ないんだよな。

ベテランだけでなく、アンダーグラウンドのムーブメントを作ってる、例えば独唱パンクなどの若手のイカれたイベントなんかに参加させてもらいながら、怪物たちに揉まれてずっとやってきた。


彼らのクリエイトは本当にカッコイイ。






でも、



やっぱりそういうアンダーグラウンドってなかなかお客さんが入らないもの。

尊敬するめちゃくちゃカッコいいシンガーでも、お客さん1人の前で歌うこともよくある。
東京のライブハウスなんてお客さん5人いかないことなんてザラだ。


現行の多くのライブハウスにはチケットノルマってのがあり、お店が決める一定数の集客ができなかった場合、ミュージシャンが自腹でチケットを買わないといけない。

そんな中、お客さんを1人しか呼べなかったりしたら、かなりの大金を箱に払わないといけない。


そうやってみんなバイトしながら必死にライブしている。


俺は応援してくれる人たちのおかげで10人以下のライブをしたことはない。
とてもありがたい。





俺この前どこどこでお客さん1人だったんだよぇ……
あ、俺この前お客さんゼロだったんだよ………

あ、俺もこの前ペルーでお客さんゼロだったんだよ、



とか言いたくねぇ(´Д` )


せめて10人くらいは入ってもらたい………


パンチョがそんな状況を見てとても申し訳なさそうにしている。
俺の方こそごめん。

こんな無名な日本人で集客力なくて。











少し時間を押して20時半くらいになった頃、ポツポツとお客さんがやってきた。

なんとか10人は超えたぞ。


「フミ、少ないけどいけるかい?」


「もちろん。頑張るよ。」



店内の電気が消えて、正面のイスにスポットがあたる。

拍手の中でイスに座った。

photo:11












そして1時間。

ここ数ヶ月で最高の歌が歌えた。


お店の雰囲気、アコースティックに最適の音の響き、

喉の調子が驚くほど良く、とてもいい声が出せた。

歌いながら、おお、めちゃいい歌うたえてるって自分で思えるほど。


日本人に来て欲しかったなぁ。
ここ最近、路上でボロボロの声ばかりだったからなぁ。


MCも調子良くてとてもいい雰囲気を作れた。


そして拍手とブラボーの声の中、1時間のライブ終了。


最後にチップをお客さんたちからいただき、40ソルほどになった。
ありがたい。




「フミ、すごく良かったよ。もう1度土曜日あたりにやらないかい?週末はもっとたくさんの人が入る。この歌をもっと多くのお客さんに聴いてもらいたいよ。」


パンチョが申し訳なさそうに言った。
土曜日だったらマチュピチュから帰ってきてちょうどいいくらいだ。

俺もこのお店でもう1度歌いたい。

やらせてもらいますと言うと、パンチョは笑顔でハグしてくれた。







photo:13



お客さんは少なかったけど、充実感を持って宿に帰った。

荷物をまとめているとみんなが声をかけてくる。


「フミー、明日行くのかよー。もっといて俺たちとセッションしようぜー。」


みんなに帰ってきたらなーと応え、ベッドに入った。

明日は4時起きだ。


さぁ、ついにマチュピチュだぞ。
あのマチュピチュだ。












すると宿のソニーが部屋に入ってきた。


「フミー、明日からマチュピチュに行くのよね?」


「ん?そうだよ。」


「明日からペルーはストライキが始まるから交通網が全てストップするわ。ストライキが終わるのは2日後よ。マチュピチュには行けないわ。」







………………










マチュピチュウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!







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