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2月2日 日曜日
【エクアドル】 バニョス







ズズズ………



ゴゴゴゴゴ…………





低い地鳴りが絶えず窓を揺らしていた。

一晩中、それが夜の向こうから聞こえていた。





朝がきて、家の外に出てみると坂道の向こうにそびえるトゥンムラワが噴煙に煙っていた。

photo:01




噴火は一晩ではおさまらず、今日も巨大な生き物がイビキをかいているかのように音をあげていた。


地球も生きているんだということを改めて感じさせてる。

俺たちはクジラの背中で生きる貝のようなものだ。










サンペドロをどこかから回収してくる、という新しいミッションはまだ進展していない。

このバニョスにも生えているんだろうか。
早いところ見つけ出してそれをテナに持って行かなければ。


ふと気づいてみれば、あんなに余裕だと思っていたイースター島へ飛ぶ日、3月10日まであと1ヶ月と5日しか残っていないという事実にビックリしてしまった。

サンペドロをクリアーするまで少なくとも5日はかかるだろう。

となると1ヶ月以内にペルーとボリビアを終わらせてチリの首都サンチアゴまで下らないといけない。



えーっと…………






マジやべえ(´Д` )


ちっと余裕こきすぎてる(´Д` )






一刻も早く南下を開始しないといけないんだけど、このサンペドロ作戦にはヘロニモとマリアンナの力が要る。

ワガママ言って俺のペースに合わさせるのは申し訳ない。

でも2人も俺の状況を把握してくれてはいる。

今は2人に合わせながら行動しよう。

この3人での日々は最高に刺激的だしな。









「フミー!!オイ、ソロアイアンドユー、レストラン、シングシング、ムチョディネール、ビエンビエン!!」



スペイン語と英語がごちゃ混ぜになったジャニーズの歌みたいな謎の言葉で話しかけてくるマリアンナ。

そのたびにヘロニモが横から英語に翻訳してるという俺たちのコンビネーション。
最近ではマリアンナの変な言語にも慣れてきたし、俺もあまりに馴染みすぎてふと日本語で返したりしてしまう。




そんな仲良しの3人。

今日はマリアンナと俺の2人でバニョスの町のレストランを歌って回ることに。

ヘロニモは夕方のエンパナダ売りのためにひたすら家でエンパナダを焼くそうだ。

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てなわけでマリアンナと一緒にギターとマラカスを持って町に向かった。











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バニョスは観光地だ。
町のあちこちに無数の食堂やレストランがひしめいていて、客席はたくさんの人で賑わっている。


さー、どこでやろうかー!!


とソワソワしていると、向こうの方に俺たちと同じように裸のギターを構えて歩いているヒッピーのカップルがいた。

その2人は周りをキョロキョロ見回しながら歩き、レストランを見つけて中に入って行った。

そして客席に向かって演奏を始めた。




バニョスには裸のギターを抱えた人がたくさん歩いているけど、みんな日本でいうところの流し。

つまり俺たちの商売敵だ。

この激戦区でどれだけ稼げるか。










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早速マリアンナとレストランに飛び込んでいく。
マリアンナがお店の人にたずねて許可をもらうと俺も店内に入り、マリアンナが自己紹介を始める。

すると店員さんがサッと店内の音楽を切ってくれる。




曲は2曲。

1曲はマリアンナの歌うスペイン語の曲。

次に俺がもう1曲。


南米の人が多い食堂では陽気なアップテンポの曲。

欧米人が多い雰囲気のいいレストランではじっくりとバラード。


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ライバルが多くてたまに演奏を断るお店があるけど、お店の数はいくらでもある。

メインストリートから裏通りまで、しらみつぶしに回って行く。


通りのあちこちに警察やセキュリティーの人が立っているけど、レストランで演奏する分にはなんの問題もない。
堂々と稼ぐことができる。

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たくさんの拍手やアンコールの声をもらいながら歌いまくり、ついでに市場の中でも演奏し、2時間半くらいでレストランバスキング終了。


疲れたねー、と言いながら2人でご飯を食べに食堂へ。


注文したのはいつものチキンとライスのプレート、ユカ芋のスープ。

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どこの食堂でもまったく同じメニューしかないのでいい加減飽きてるんだけど、美味しいは美味しいんだな。


いただきまーす、とスープを飲んでユカ芋をかじったその時だった。





ガギ!!





何かチキンかなんかの骨を思いっきり噛んでしまった。
噛みどころが悪くて奥歯がジンジン痛んだ。


痛ーと思いながら噛み合わせた奥歯を舌で触ってみた、







銀歯がズレてる。





え!!ええ!!!
マジで!!?

焦りながら元どおりにならないか何度かカチカチかんでいたら、銀歯、ポロリととれた。










あひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!

銀歯とれたあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!



だ、ダメだって!!!!
海外で歯のトラブルはマジでヤバイって!!!!!


治療費、治療にかかる時間、病院がなかった時に痛みに耐え続けないといけない、などなど間違いなく歯のトラブルだけは避けたいと思っていたので、旅に出る前にしっかり歯医者さんに通って全部治療してきたのに!!!


しかも俺、海外健康保険入ってないからもちろん全額自己負担。







やべぇ………

チキンの骨を変なとこで思いっきり噛んでしまって銀歯とれたとか、そんなしょうもないことで…………


あああ!!!エクアドルの歯の治療費ってどれくらいするんだああああ!!!





「フミ、ノープロブレマ、エクアドル、デンタル、ビエンビエン。ノーワリー。」


一生懸命話しながら自分の口の中を見せてくるマリアンナ。

マリアンナの謎の言葉をなんとか解読する。

どうやらエクアドルの歯医者さんや病院はめちゃくちゃ良い、と言っているみたい。






ついこの間、キトの歯医者さんで虫歯になってたところを全部綺麗に治したそう。

さらに、ジャングルの蚊に刺されまくったところを掻きまくっていたことで傷になり、そこが化膿してひどいことになっていたんだけど、それも病院で薬をたくさんもらってきていた。


値段がすごく安いってことなのかな。




「フミ、ノーモネー、ホスピタレ、ノーディネール。ビエンビエン。」




無料!?いやいやそれはないだろ?


ここは貧しい南米の小国。
安いことはあるだろうけど無料ってのはあり得ない。





と思っていたんだけど、家に帰ってヘロニモに聞いたら同じことを言った。


「驚いたよ。俺たちもなんでかわからないけどタダなんだよ。病院で山ほど薬をくれてさ、いくらですかって聞いたら無料っていうから、驚きながらもらって帰ったんだよ。マリアンナの歯医者さんも無料だった。エクアドルの病院はマジですごいよ。」




病院が無料って国はたまにある。

でもそれらは北欧とかの超裕福な国くらいだ。
国民のみんなが50パーセントを超えるような税金を払っているおかげで学校や医療などの福祉が徹底的にカバーされている。

でもそんなのは誰もが仕事を持つことができる国だからできることで、月収3~4万円で失業者だらけの南米で実現できる政策とは到底思えない。


思えないけど、実際病院はタダだったそう。



「それってマリアンナが南米の人間だからじゃないの?」


「それは本当に関係ないよ。フミが日本人でも一緒さ。ここがエクアドルでラッキーだったよ。アルゼンチンの歯医者はマジでシットな上に保険なしではめちゃくちゃ高いんだ。」



それを聞いてホッとした。
ならエクアドルにいるうちに早いとこ治療してしまわないとな。

虫歯が広がってポロっととれたんじゃなくて無理矢理はずれてしまったんだから、またパカッとはめ込めばいいだろう。


お昼のレストランバスキングのあがりは51ドル。
マリアンナと半分ずつで25.5ドル!!

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それからヘロニモが焼いたエンパナダ30個を持ってもう一度夕方の町に向かう。

面白いので俺も看板とナプキンを持って2人のお手伝い。




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夕方の町はお腹を空かせた人ばかりなのであっという間に売れていく。

アルゼンチン人の旅行者がたくさんいるんだけど、みんなほぼ間違いなく買ってくれ、それからフレンドリーに会話が始まる。


「エンパナダはいかがですかー?とても美味しいですよ。」


「ノーグラシアス。」


もちろん断られるほうが多いんだけど、人々の断り方を見ているとなんだか反省させられてしまった。


みんながみんな、笑顔でノーグラシアスと言ってくれる。


断られても全然嫌な気分がしない。
むしろ笑顔で断られるととても気持ちがいい。



客引きや物売りが近づいて来た時、俺はいつもどうしてるだろう?


彼らみたいに笑顔で断ってるか。



いや、間違いなく冷たい顔をして無視してる。
近づくなくらいの雰囲気を出してるはず。



うっとおしい客引きとの戦いが毎日繰り広げられるバッグパッカーの旅をしていると、いきなり向こうから話しかけられると完全にシャットダウンしてしまう習性が身についてしまう。

これはもう間違いなく。





でも、当たり前だけど向こうも人間なんだよな。
丁寧に対応すれば誰も嫌な気持ちにはならない。


いい経験させてもらってる。
今度からちょっと自分の物売りに対する行動を見直してみよう。

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エンパナダを売り切って家に帰り、今夜もヘロニモの作ってくれた晩ご飯を食べる。

何をするにしても丁寧で気がきいて、本当にいい奴だ。

photo:18






「フミ、明日から違う町に行こうと思ってるんだ。アンバトっていう隣町なんだけど、都会だから稼げるよ。」


そう言うヘロニモ。

違う町か…………
今は新しい場所に行くよりも一刻も早くサンペドロを探し出さないといけないんだけどな………





「フミ、俺の友達に教えてもらったんだ。アンバトにはサンペドロがそこじゅうに生えているらしい。アンバトでサンペドロをゲットして3日後くらいにテナに行こう。だからビールは今日までだぜ。」


「え?どうして?」


「サンペドロを飲むにはルールがあるんだ。サンペドロは神とコンタクトするためのものだからね、キチンと効果を出すために体をクリーンにしないといけないんだ。だからアルコール、肉を最低3日は摂取してはいけないんだ。1週間がベストみたいだけど、それはキツイからね。」


俺ためにいろいろと考えてくれているヘロニモたちの気遣いがとても嬉しいのと同時に、サンペドロに対する怖さも芽生えてきた。



3000年も前から南米でシャーマンたちによって扱われてきたサンペドロ。

一体どうなってしまうんだろう。

どんなものか見えてしまうのか。








少し不安になりながら洗っていた洗濯物を干していく。

パサパサっと針金に服を引っかけていると、マリアンナがやってきてシャツを裏返して針金にかけた。


「フミ、ビーカレフル、サン、コロル、ヒュー。」


ニコリと笑うマリアンナ。

どうやら服は裏返して干さないと、太陽の光りで色が褪せてしまうということみたい。


「マリアンナはヒッピーじゃないね。」


「ノー。マリアンナ、ノーヒッピー。ビアウティフル。ヘロニモ、ファッキンヒッピー。」



頭がよくて、様々なことにきがつくこの2人とならこんなに心強いことはない。




「アイ、ハッピー、ビアへコンフミ。アハハハ!!」


フミと旅できてハッピーよと言ってくれる2人。

ありがとう、俺もだよ。







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