市場で歌うとすごいことになる

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1月31日 金曜日
【エクアドル】 テナ ~ バニョス







目を覚ます。


茶色にくすんだ木が見える。

規則的に編み込まれた茅葺き天井。




あれ……ここどこだっけ………





ふと白川郷を思い出す。

雪に閉ざされた飛騨の山奥、吹雪に向かって車を運転したあの時も今くらいの季節だった。

山の中の道路ぎわに車をとめて毛布に包まって眠っていた20代前半。

冬の寒さが身体中を凍えさせていた。






のだが、今俺は暑くてタオルケットさえもいらない気温で目を覚ました。

ここはエクアドルのジャングルの中。

インディアンのリーナの家。








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「ハイ、フミ。よく眠れた?」


朝の日差しの中で見るリーナはゆうべよりもまだ若く見えた。

ただの可愛らしい女の子。

ジャングルの奥に住むインディアンの女性っていうからどんな魔女みたいな人だろうと思っていたのに、実物はマジで恋する5秒前とか言ってそうなイマドキの女の子。





「フミ、ちょっと面白いことしようぜ。マジ気持ちいいからさ。」


起きてきたヘロニモがそう言った。

何をするんだろうと思いながらマリアンナと3人で家の横にある川に向かった。

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ジャングルの朝はどこまでも静かで、植物たちの囁きまで聞こえてきそうなほどに潤った時間が流れている。

清々しい空気を吸い込み、川辺にやってきて服を脱いで水に入ると、気持ちのいい冷たさが眠気を覚ましてくれる。

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対岸へ渡ると、ヘロニモが地面の石を砕き始めた。

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薄い青色の地面は、泥が堆積して固まったもののようで、石で叩くとボロボロと崩れ、それに水をかけて溶かしていく。


それを繰り返していくと青色の液体が出来上がった。



「これすごく気持ちいいんだぜ。」



ヘロニモたちがその液体を体に塗り始めた。

まるでインディアンのボディペイントみたいだ。

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3人で塗り合いっこして全身にまんべんなく塗り終わると、不思議な感覚になった。

こんなジャングルの奥地の岸辺で、身体中に泥を塗ってるっていう状況。


ああ、なんて開放感だ。

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「アーハッハッハ!!フミ、この写真をアルゼンチン人に見せたら間違いなく大笑いするよ!!」


俺の体にアルゼンチンの郷土料理の名前を書くヘロニモ。

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川に飛び込んで泥を洗い流し、スベスベ肌になってからリーナの家に戻る。

サンペドロをきらしている今、ここに長居をすることは出来ない。

やっとこさここまで来れたってのに、今度は自分たちでサンペドロを探し出してここに持ってくるという新しいミッションができてしまった。


本当、どんな宝探しゲームだよ。
舞台が南米の山里っていうシチュエーションは完璧すぎるほどだけど。


「それじゃあ、探し出して持ってきてねー!!元気でねー!!キャハハー!!」


森の中の茅葺きの家の前で手を振るリーナに別れを告げて、3人でテナの町へと向かった。

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今日は金曜日。

この日のために、先日路上パフォーマンスのためのライセンスを取得している。

バニョスに戻って思いっきり稼がないといけない。



ヒッチハイクを始める前にもう1度このテナでレストランバスキングをしてからバニョスに戻ることに。








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もうすでにレストランの場所も把握しており、3人で手際良くお店を回っていく。

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暑い日差しに汗がダラダラ流れる。









ある程度レストランを回ったところで、ヘロニモたちがマーケットに行こうと言った。

何か買い物するの?と聞くと、市場の中で歌うんだよ、とニヤリと笑うヘロニモ。




ま、マジかよ(´Д` )



あの南米の象徴のようなごちゃごちゃした市場の中で歌うってそんなのアリか?

いや、この南米ではバスキングは人のいるところならどこでもやれる自由なもの。

そう考えたら市場はとてもいいステージだよな。


「市場の中で歌ったら、野菜とか果物とかおばちゃんたちがたくさんくれるんだよ。それでしばらく食費も浮くしね。さぁ、行こうぜ。」





市場に到着。

中に入るといつものようにごちゃごちゃしたカオスな雰囲気が漂い、たくさんのお店が並んでいる。

八百屋さん、果物屋さん、肉屋さん、香辛料屋さん、日用雑貨などなど、ここでほとんどのものが手に入る町の人たちの台所。


南米ではどんな小さな町にもこの市場があり、広いところではとにかく迷路のように広大な敷地にたくさんのお店がひしめいている。

だいたいインディアンのおばちゃんたちがお店をやっており、小さな子供が走り回っていて、南米の現地の空気を1番ディープに感じられる場所だ。



そんな中で歌うのか………?




「オラー!!ブエナスタルデスー!!みなさん少しの間僕たちの歌を聞いてくださいー!!アルゼンチンから来たヘロニモとマリアンナ、そして日本から旅しているフミですー!!」



人が行き交う市場のど真ん中で大声で自己紹介を始めたヘロニモ。

なんだなんだ?と視線が集まる。


もうどうにでもなれ!!!





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ギターを抱えて細い通路を歌いながら歩いていく。

腐ったトマトをぶん投げられるんじゃないかと思っていたのに、お店のおばちゃんたちはみんなニコニコして俺たちを見ている。

元気いっぱいな子供たちがワラワラと後ろをついてきてまるでハーメルンの笛吹きだ。

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するとお店のおばちゃんが俺たちに手招きする。

ジャガイモをくれた。

こっちのおばちゃんはインゲンを持ちきれないほど。

こっちのおばちゃんはお米を差し出してくる。




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俺がひたすら歌いながら歩き、ヘロニモとマリアンナが食べ物を受け取っていく。

す、すげえ、なんだこれ!!



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子供たちに群がられながら市場を一回りして外に出て来た時、大きな袋の中にはち切れんばかりの野菜や様々な食べ物が詰め込まれていた。

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マジで常識ぶっ飛ぶ!!

南米のバスキングの可能性半端じゃねぇ!!!


最終的にレストランも合わせて1時間ほどの演奏で35ドルとものすごい量の食べ物をゲット。

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さぁ、バニョスに戻るぞ。


ヘロニモと2人がかりでやっこさ袋を持ち上げながらバスに乗り込み、町外れの一本道にやってきてヒッチハイク開始。

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そしてものの数分で一発バニョス行きのトラックが止まる。

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「おう!!乗ってけテメーラ!!」



も、もうエクアドルなんなの………







コンテナに飛び込むと、外からガシャンとドアが閉められる。


真っ暗闇。
こ、これで3時間か………


と思ったらパッと電気がついた。


コンテナの中にはなぜか大量のマットレスが積み上げられていた。


「イヤッホオオオ!!これ最高だぜ!!」


「うわー!!快適すぎるううう!!!」


大喜びでマットレスに飛び乗り、エンジン音が響くコンテナの中で大の字になった。

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ガチャガチャ、ガシャン!!


という音とともにコンテナの中に光りが差し込んだ。

バニョスに到着したようだ。
時間はすでに20時で、すっかり真っ暗になっていた。


マットレスの上で爆睡していた俺たちは寝ぼけながらトラックを降り、そのままタクシーを拾って一旦家に帰った。


大量の野菜たちを家の中に運び入れ、ひと息つく間もなくすぐに町に向かう。

金曜の夜だ。せっかくライセンスを取ってるんだから堂々と歌いまくってやるぞ。











今夜も賑やかなバニョスのメインストリート。
たくさんの白人観光客や家族連れの人たちが楽しそうに歩いており、クラブ通りでは爆音が鳴り響いている。


マリアンナとヘロニモはアクセサリーを売りにクラブ通りへ。


俺はいつものインディアンマーケットの入り口でギターを構える。

今日も朝から動きまくって疲れてるけど最後の力を振り絞って声をあげた。


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せっかくたどり着いたジャングルのリーナの家。

しかし今回はサンペドロを体験することはできなかった。



でも諦めないぞ。
もうここまできたらとことんいってやる。

なんとかしてこのバニョスの近辺で自生しているサンペドロを探し出してもう一度リーナのところに行こう。


ヘロニモとマリアンナはどこまでも信頼できる人間だし、他のヒッピーたちと違って一緒にいて全ての行動が常識的で親近感が湧く。

まるで古くからの友達みたいに思える。

サンペドロを体験するには様々なルールがあるみたいなので1人では不安だという気持ちはとても大きい。

大丈夫、俺たちがいるからって言ってくれるヘロニモたち。

この2人に会えて本当に良かった。



夜のあがりは2時間で41.5ドル。




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サンペドロへの道のりはまだ遠い。
けどヘロニモとマリアンナがいてくれて本当に心強い。

この2人とならきっとたどり着くことができるはずだ。








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