ヒッチハイクとピストル 前編

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11月29日 金曜日
【エルサルバドル】 サンミゲル
~【ニカラグア】 チナンデガ




ベッドの上で目を覚ます。

見上げると天井はトタンの屋根だ。

太陽の光と南国の風。


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横を見るとベッドの上で小さな男の子が寝相悪く寝ている。

ファビオの息子だ。

ファビオの家の2階が寝室になっているんだけど、そこは寝室というかまるで建設途中の建物。

殺風景で、窓にもガラスはなく、開放的にもほどがある壁を風が吹き抜ける。

コンクリートの床にベッドが3つ並んでるだけだ。
1年を通してそんなに寒くならないってことなんだろうな。


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ファビオの家族は教師をやっているので、現代的な冷蔵庫や液晶テレビがあるし、驚くことにWi-Fiまで持っていた。

馬を足に使っているようなこのあたりの人たちからしたら、とんでもない金持ちなんだろうな。



「おはようー。」


「グッドモーニング。よく眠れたかい?朝ごはんが出来てるよ。」


ファビオと1階に降りると、美人な奥さんのレティが朝ごはんを作ってくれていた。


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美味い!!

豆のペースト、フリーホーレスはもちろん欠かせない。
この中米ご飯の味にもうずいぶん慣れたな。











「フミ、これからちょっと学校に行くけど、一緒に来てみるかい?」


すごい!!

この中米の貧しい国であるエルサルバドルの田舎の村の学校がどんな雰囲気なのか、とても興味がある!!




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Tシャツにジーパンというラフな格好のファビオと一緒に家を出る。

野良犬がトボトボ歩いているほんの小さな集落の中に、日本だったら余裕で20年前に廃校になりましたみたいなボロボロの学校があった。

ファビオについて中に入る。

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すべてが古びてはいるが敷地はなかなか広く、建物も多い。
教室の中には日本の小学校と同じような木とパイプのイスと机が並んでおり、懐かしさが湧いた。

俺も宮崎の田舎の美々津という小さな港町で小学校に通った。

1学年20人の過疎の町。


でも立派にみんな育ったよな。

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校内にはまばらに子供たちがいるだけで、活気は見られない。
今日は休みなのかな。


「生徒は何人いるの?」


「850人だよ。26人の先生が教えているんだ。」



は?この田舎の村にそんなに子供が!?

いやいや、後進国の田舎にはこれでもかってくらい子供がたくさんいるもんだ。
きっとこの集落の周りにあるジャングルの中の村とかからも子供が通っているんだろう。

どうして今こんなに静かなの?と聞くと、みんな家の手伝いとかをしてるそう。
午後からのクラスにはたくさんの子供が集まるみたいだ。






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先生たちに挨拶してまわるが、みんな変な顔はしない。
笑顔で挨拶してくれ、英語の先生が流暢に会話してくれる。


もし俺が子どものころ、うちの美々津の小学校に黒人とかが来てたら一大事になってたはずだよな。

ファビオが、彼は世界一周をしてるところなんだと説明してくれるが、余計謎でしかないよな。みんなこのアジア人をどう見てるんだろ?




これファビオ。

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音楽の先生らしい。





これ体育の先生。

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わかりやすい。怖そう。









ファビオがひとつの建物の中に入る。

そこには6~7人の子供がいた。

ファビオが何かを言うと、子供たちは奥の部屋から楽器を持って出てきた。

楽器といっても太鼓と壊れたトランペット、それと大太鼓。

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ささやかな吹奏楽団の演奏がファビオの大太鼓のリズムに乗せて始まる。



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子供たちは真剣な顔で背筋を伸ばして懸命にバチを振り下ろす。

トランペットが寂しく音を上げる。





ドン パン ドン パン


プープープー


ドン パン ドン パン


プープープー






演奏が終わり俺が拍手をすると、みんな照れ臭そうに笑った。
その笑顔がたまらなく愛おしかった。

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彼らの人生に音楽は必要なのだろうか。
そんなことやってる暇があったら仕事を手伝いなさい!!と言われるんじゃないだろうか。

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楽器を買う金もない子がほとんどだろう。
バイトしてエレキを、なんて夢みたいな話なんだろうな。

でも、だからこそ分かって欲しいな。





音楽ってすごいんだぜ。
それだけで世界を旅できちまうんだ。

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校内を散歩し、子供たちと遊んでからファビオの家に戻る。


そして荷物をまとめる。
ファビオがいい奴で、俺も時間があったら子供たちにギターを教えてあげたいところだけど、今は少しでも早く先に進むぞ。



レティのママ、レティの妹、その旦那さんと娘たち、旦那さんのママと、たくさんの家族みんなにお礼を言った。

ママ、ポポスめちゃくちゃ美味しかったです!!
あの味、日本じゃなかなか食べられないだろうけど絶対忘れません。

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ファビオの運転する車でサンミゲルへ。
荒野の中を30分も走ると街に入る。

エルサルバドルで3番目に大きなこのサンミゲルは、昼に見てもとても綺麗で新しい建物が多い。

サンサルバドルやグアテマラシティーみたいなあのカオスな雰囲気はあまりなく、ぱっと見、日本の地方都市みたいだ。

いいとこだな。ここならもう少しいてもよかった。





そのままファビオがバスターミナルまで乗せて行ってくれた。


夜のターミナルは静まり返っていたけど、昼間はすごい賑わいだ。人で溢れかえっており、周りのお店からバンバン大音量の音楽が垂れ流されている。




ひとまずここでスーパーマーケットに寄った。

ここから先はホンジュラス、ニカラグアになる。
もう通貨はドルではなくそれぞれの国のものに変わる。

ドルでももちろん買い物できるみたいだけど、そのたびにレートの悪い支払いをするのは嫌だ。

ここで少し食料を買い込んで飢えをしのぎながら進んでいこう。



エルサルバドルの物価は安い。
グアテマラより安いかな。

ファストフード店のセットメニューが2ドルとか書いてあった。
かなり安い。

スーパーではパンとポテトチップスとコーラを買う。
これで2.7ドルだ。







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お店を出てターミナルへ。
ファビオがバスを探してくれ、国境行きのバスに乗りこむ。


「フミ、これを持って行きな。楽しかったよ。歌を聞かせてくれてありがとう。」




ファビオが差し出してきたものを受け取った。
それは10ドル紙幣だった。




「何してんだ!!ファビオ!!泊めてもらってご飯を食べさせてもらって、お金を払わないといけないのは俺のほうだ!!」


「フミ、黙ってポケットに入れるんだ。たいした金額じゃない。僕は人に何かをするのが好きなんだよ。元気でやるんだ。」


そしてファビオはバスを降りて車に戻って行った。

10ドルがたいした金額じゃないって?
俺らの金銭感覚でいったら5千円くらいのもんだろう。
大金だよ。

それを昨日会ったばかりの俺に。



ファビオ、絶対忘れない。
この想い絶対忘れないから。
またいつか必ず会おう。

元気に子供たちに音楽の楽しさ、教えていてくれよな。
ありがとう。

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サンミゲルから次は国境近くの町、サンタロサリマまで30分の距離、1ドル。

そこからそのバスでさらに国境までが20分、1ドルだ。


白人やアジア人なんてもちろん皆無で、観光客らしき姿なんてこの辺りにあるわけがない。

完璧に地元の人たちのみの地域で、チキンバスも地元の人たちの足だ。

一応警戒はしてはいるが、みんなアジア人にそんなに興味もないみたいで、完璧に人々に混ざりながらバスに揺られる。


そしてあっという間にエルサルバドルとホンジュラスの国境に到着した。

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まずはエルサルバドルの出国。
村の中を歩いて行くと、古びた建物が現れる。

まるでマイナーな有料道路の料金所みたいにひなびている。


イミグレーションの窓口でパスポートを見せると一瞬でスタンプが捺される。

ちなみに各国境でスタンプの他に色んな紙を渡されるけど、それも一緒にパスポートに挟んでおいたほうがいいかな。










ゲートをくぐり、歩いて行く。
チャリンコタクシーが乗ってけーと客引きしてくるが、まぁ大変な人は乗ればいい。

いい加減バッグがヤバいなぁ………

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あとは両替のおじさんもたくさんいるが、ホンジュラスでもドルは使えるので替える必要なし。








「オラー!!ホンジュラス40ダラー!!40ダラーミグレシオン!!」



小さな男の子が近寄ってきて話しかけてきた。

ずっと横でホンジュラスは40ドルの入国税がいるんだよ、それに入国カードはスペイン語だから僕が記入してあげるから40ドル渡して!!と言っているが、そうかそうか、それは大変だね、と歩き続ける。


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少年の名前はイサク。
12歳だったかな。


もうバルセロナのユニフォーム着てるだけでなんかムカつくけどイサクに罪はない。
罪があるのはiPhoneをとった腐れメッシだ。




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国境は川になってるみたいで、カスタムの間に橋がかかっており、その上を歩いて行く。

雄大な自然、たゆたう川、泳いでる人の姿も見える。
ぬるい風に吹かれてノンビリ歩くととても気持ち良い。

ずっとイサクが横で話しかけてきてるけど。


警察もガキみたいに大喜びでトロールをいじってくるけど。

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橋を渡り、ホンジュラスのカスタムが見えてくると、イサクも焦り出す。

なんとかしてこの日本人から少しでもお金をもらわないと!!という必死さが出ていて、これが可愛らしい。


ポケットから出してきたのはどこから手に入れたのか入国カード。住所や名前、パスポートナンバーなんかを記入する紙だ。


ホラ!!これに僕が書いてあげるから安心して!!

みたいなことを必死に言ってくるが、とりあえずイミグレーションの前で一服。

健気にずっと吸い終わるのを待ってるイサク少年。

ああ、旅っぽいなぁ。










さて、イミグレーションに向かうと最後まで着いてくるイサク。


窓口に声をかけると、横でイサクが何かスペイン語で言ってる。
さすがにここまで来ると何かめんどくせえこと言ってるかもしれないので悪いけどどっか行ってくれな、と言うとトボトボと去っていった。


イサクの言葉に従ってお金渡す人がいるのかなぁ。
頑張れイサク。でも嘘はいけないぜ。

ホンジュラスでは3ドルの入国税を払ってスタンプゲット。

さて南下2ヶ国目だ。


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後編に続く…………





あ、この前編・後編って別に引っ張るためにやってるわけじゃないですよ。

このアメーバブログって文字数制限があって、一度に投稿できる文章の長さが決まってるんです。

だから長い日は分けないといけないんです。


お手数ですがご理解ください…………






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