牛に追われてみようだってスペインだもの

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3月31日 日曜日
【スペイン】 べヘール・デ・ラ・フロンテーラ







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朝になりテントを開けると、周りは濃霧に包まれていた。



ここは崖の上。
綺麗な景色が見渡せるのを期待してテントを張ったのに、まったく何も見えず。



十字架のモニュメントが霧の中に怪しげにたたずんでいる。


ここは山の上の古城の町、べヘール・デ・ラ・フロンテーラ。



仕方なく濡れたままテントをたたみ、町に向かった。
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白い町。

なんだろう。ホントに全ての建物が真っ白。
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入り組んだ路地はまさに迷路。


そして、そんな町の中も濃い霧がたっぷり立ち込めており、迷路に拍車をかける。

夢の世界に迷い込んだように現実味のない景色。












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すぐに異変に気づいた。





通りの窓やドアにベニヤ板がはられ、すべての店が閉まっている。

まるでゴーストタウン。

2階の窓から通りを見下ろす人。


さらには通りから脇に入る小道がすべて頑丈な檻で閉鎖されている。
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なんだこれ?

すげえ怖い。


なんか来てはいけない町に来てしまったみたい。

招かれざる客だったのか?














心配になりながら歩く。

ハラハラと降る小雨がバッグを濡らしていく。






その時、大きな通りに出た。

視界が開けるとそこには…………







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ものすごくたくさんの人々が溢れかえっていた。

両側の塀の上に陣取り、まるで何かを待ち受けているような期待感が満ちている。


道の端には巨大なコンテナが置かれており、老人から子供まで、箱舟みたいにギュウギュウに乗りこんでいる。

頭上には万国旗や旗が飾りつけられ、向こうの方から賑やかなブラスバンドまでやってきた。

みんな何かへの期待を押し込めながらビールを飲んでいる。











お祭りかなんかかなー、とその賑やかな中を歩き、テキトーに見つけたサンドイッチ屋さんで簡易的なサンドを買った。

お祭り仕様って感じの作り置きサンドイッチ。











路上でモグモグ食べていると、









その時だった。









急にさっきまでそこそこ人通りのあった路地から人影が消えた。








え?なんだなんだ?









まぁいっか、とモグモグ。















いきなり後ろの家のドアが開いた。

おばちゃんが慌てて出てきた。



「アンタ!!何してんの!!死ぬよ!!」



俺に言ってるのか?


ただでさえ英語が苦手なスペイン人。それがこんな田舎町になればまったく英語喋れない。


でもなんとなくそんなこと言っている。


「だからぁ!!モーモーが来るよ!!モーモーが!!モ~モ~!!わかる!?」




両手の人差し指を頭に乗せて角を作り、お尻をフリフリさせてる。



おばちゃん可愛い(´Д` )



「こっち来なさい!!」




腕を引っ張られて家の中に入った。

荷物を置かせてもらい屋上に上がると、そこにはご家族とそのお友達らしき人たちがビールを飲みながら笑っていた。
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「ほれ、飲みな。」



ビールをついでもらい、わけもわからず通りを見下ろす。

数人の若い男が通りの向こうを睨みつけている。


周りの建物の窓や屋上、あらゆるところから人々が顔をのぞかせて今か今かと待ちわびている。














こ、こ、こ、こ、こ、これ!!!





まさかアレですか!!!???






アレだよね!?!?!?!?







牛がアレするやつだよね!?!?!?!?!?









ええええええええええ!!!!!

偶然すぎるだろ!!


牛追い祭りに遭遇するなんて!!!
しかもこんな小さな町で開催されてるもんなの!!??





もうドッキドキ。

こんな町の中を牛が走ってくるなんて信じられねえ!!

窓やドアにベニヤ板を張ってるのも、脇道に檻が設置されてるのも、この日のためのものなんだ。


この祭りに対する気合いが半端じゃねえ。










その時!!!!

お父さんが向こうを指差した!!

通りの男たちが身構える!!!





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出たぁ!!!!


牛でけええええ!!!!!


でけすぎだろ!!アレ!!

死ぬぞ!?!?!?




その巨大な牛の周りを挑発するように走る男たち。
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もう、アレだね。
こんだけ町中の人たちが注目しているんだもん。

男たちの見せ場ってわけだ。

どんだけ牛に近づき、どんだけ危ないことをするかで男が上がるんだ。




嫁に見せてやる!!

彼女に見せてやる!!

俺の勇敢さを見せた後で告白するんだ!!






ホラアアァァァ!!!

俺はこんなに恐れずに近づけるんだもんねえええええええ!!!!!
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アホすぎる(´Д` )








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この人完全に逃げ遅れてますね。


この2秒後に吹っ飛ばされました。


自分で起き上がって逃げてたので大丈夫でしょう。











どうやら牛追い祭りって1ヶ所だけで行われてるお祭りじゃないみたいだね。


スペイン南部の伝統的な行事らしく、あのテレビでよくやってる何十頭も一斉にドバーッと走るやつ。
あれは他の町。

このべヘールの牛追いは1頭だけ。
この規模の小ささがまた田舎らしくていいね。

1頭でも十分迫力満点なのに、あんな何十頭も走って来たらマジ死ぬ(´Д` )










お昼の回が終わったら、次は夕方の16時。
夕方の回はもっともっと白熱するらしい。

楽しみ!!









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ペペパパやメラママ、娘のロレーナ、それに友達家族の皆さんとビールを飲み、ワインを飲み、ソーセージをご馳走になり、町を歩いた。




それまで塀の外に隠れてた人たちが一斉に通りに出て来て、もうまともに歩けないくらいの混雑。
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ヘーイ!!!

イヤッホー!!!


みんなビール片手に超ゴキゲンで声をかけてくる。
スピーカーからは陽気なヨーロッパのお祭りの音楽が流れ、老いも若きもみんな大はしゃぎ。
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いいなぁ。
ヨーロピアン、ほんと愛すべき人々だなぁ。

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俺もビール片手にウロウロして、たくさんの人たちと遊んで回り、ついに夕方の回の時間になる。
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みんないそいそと檻の外に逃げ、塀の上からその時を待っている。
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俺もいそいそとパパたちのところに戻る。





















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はい、気合いバッチリ。


走るに決まってるじゃないですか。





裸足になって外に出ると、スペイン男たちが、うお!!日本人がヤル気だぞ!!ウヒョオオイ!!!と大盛り上がり。

おばちゃんやお婆ちゃんが心配そうに何かを言ってる。


すぐここに逃げ込みなさいよ!!と自分たちのスペースを指差している。





まぁこれでも中学生の時にサッカーやってましたからね。

海と山と川にそれぞれ歩いて3分以内で行ける田舎で育ちましたからね。

お船出団子とかマジヤバいですからね。

東京の大学生とは鍛え方が違う!!




美々津ナメんなよ!!!









あ、お船出団子ってのは高千穂峰にニニギノミコトが天孫降臨して美々津の港から大和に向けて出港する際に地元の人たちがあり合わせで作っ……


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うおぉぉぉぉおおおおおおぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!!!!

来たあああああ!!!!!!!!!
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ヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエヤベエ!!!!!!!!!!!!



死ぬって!!!

マジで死ぬって!!!!


逃げてええええええええ!!!!!!!!!!!
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超デケエ!!!!

あんなのにタックル食らわされたらマジでクタバル5秒前。MK5。
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いや、ほんとマジで怖いからね!!


あんなん俺だったら角触るどころか背中乗っちゃうぜ?とか言うあなたはマジでクタバル5秒前。MK5。
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でもここは美々津男児としてせめて体に触れてやろうと、ギリギリまで近づいてみるけど、牛がこっちに走ってきた瞬間、マジダッシュですよね。


こんなダッシュ、数年ぶりですよね。





地元の慣れた男たちの牛さばきは見事なもの!!
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牛の顔の真ん前にビデオを寄せながら軽やかにかわすかわす。

そのパフォーマンスに観衆からは大歓声。


血気盛んな男たちはみんな上着を脱いで、俺もやってやるぜ!!とマタドール!!


でもたまに捕まってメタメタにぶっ飛ばされる人とかいました。


血まみれになってました。
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だってさ、この大きな鉄のコンテナ。さらに人が何十人も乗ってて重さ何トンもするはずなのに、牛のタックルで一瞬浮いてたからね。

パワーすげすぎ。



ぶっ飛ばされて死なないのが奇跡だよ。















華麗にさばく人、カッコ悪く逃げる人、それに大歓声をあげる女たち。
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そんな中で、わけもわからず翻弄される牛。

後ろからも前からも挑発され、必死に追いかけ回している。


牛からしたらいい迷惑。



動物愛護団体になんて言われてるか容易に想像がつく。



日本の宇和島でも闘牛をやっているが、動物のその凄まじいパワーは人間に興奮を与えてくれる。


人間は動物と生きている。


過剰な愛護のないこの姿にこそ、命への感謝を見る気がしてならない。














もー、ていうかみんなの興奮の仕方ったらないよ。

おばちゃんとかイヤァァァァ!!!!って頭振り乱して喜んんでるもん。


終わった後に、彼女や嫁さんにいい顔出来るかどうかは勇気次第。


あんた無様に逃げてたじゃん!!
なになにさんとこの旦那さんはあんなに近くまで行ってたのに!!みっともない!!



とか言われんのかな(´Д` )




こいつとか、この後町歩けるのか心配でならねぇ(´Д` )
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まぁとにかく!!!!


楽しい!!!




刺激の求め方が生死にかかわってるけど、このお祭りでみんな1年のストレスを全部発散させるんだろな。


そんでこの日の10ヶ月後が誕生日の人ってがめちゃ多そう(^-^)/
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あ、俺は触れませんでした。

このフニャチンが!!って言わないで!!(´Д` )






牛、マジで足早いからね。

ダッシュで逃げてて横見たら、ズドー!!って追い抜かされたからね。

狙われてたら逃げきれないから。







牛はさんざん走り回った後、大きな鉄のコンテナに収容されていきました。
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蓋が閉められると、大きな拍手が巻き起こる。

今年も1年頑張ろうぜ!!ってな感じでみんな笑顔。






歩いてると、たくさんの人が、大丈夫かい?!お前はあんなに近くまで行って勇気があるな!!と褒め称えてくれる。

やっぱりスペインではこれが男の株なんだね(^-^)/















パパたちのとこに戻ると、みんながお出迎えしてくれた。
よくやったー!!って肩を叩いてくれる。
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コーヒーと手作りのお菓子をご馳走になり、帰りにサンドイッチまで渡してくれた。




いやー、たまたま来た町で、たまたまやってたお祭り。それがあの牛追い祭りだなんて出来過ぎだよ。
















夜になっても路地にあるたくさんのバーでは、興奮さめやらぬ人々が大騒ぎしている。

窓からベニヤ板がはがされ、小道の檻も解き放たれる。



大音量の音楽が、山頂の小さな町に響き渡る。



ささやかな町の、ささやかな生活。

そこに彩りを添えるささやかなお祭り。




ああ、スペイン。

人間味溢れる愛すべき人々。
photo:39











最後に命がけで撮ったビデオ!!
どうぞ!!








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