青い町

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3月25日 月曜日
【モロッコ】 シャウエン









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晴れ渡る空。
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真っ青に抜け、岩山の頂きが空を突き上げる。

山の中腹にあるこの小さな町は、近い太陽いっぱいに照らされ、静かにたたずんでいる。



はるかに広がる丘陵に散らばる家々では洗濯物がはためき、その優しく少し肌寒い風が谷間をなでていく。
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坂の多いこの町をのんびりと歩いた。

降り注ぐ太陽に輝く白と青の清冽な色がどこまでも眩しい。

ひなたで目を細める猫も、空気の抜けたボールを蹴る子供も、イスラムの伝統衣装に身を包む老人も、みな青の中にいた。
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息を切らして階段をのぼる。

子供たちや家の前で井戸端会議をしているおばさんたちがジロリと視線を向ける。
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登りきったところに城壁のようなものが現れた。
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モロッコのメディナはどこでもそうだが、町を城壁で囲われている。

ここもそうだ。




城壁の外に出ると、そこには何もなく、ただ草原が広がっていた。

目の前に迫る岩山から吹き下ろす風に鮮やかなかわいらしい野花が揺れている。

詩のような文のような、そんな風景。
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ぼんやりと町を眺めた。

城壁の切れ目に人が見える。

ロバや馬が草を食む。


向こうの丘に続くあぜ道。そこを小さな人影が歩いている。






あ、ここトップ3入り。

チェコのチェスキークルムロフに並んで、世界の美しい町TOP3に入った。

まだもうひとつは決まってない。
これからもきっと、世界のどこかにある美しい町にたどり着けるだろうな。




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涙が出そうになる。

美しければ美しいほどに、なくしてきたものがふっと胸に迫る。

俺はこんなとこまで来たよ。
なぁ、お前との約束、果たしてるところだよ。













昼飯にタジン鍋!!!25ディルハム。250円。
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いいもん食いやがってみたいな顔しないで(´Д` )
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昨日の広場へギターを持って行った。

暖かな太陽の下で、欧米人観光客がカフェで笑っている。

隣のチャイ屋さんでは我関せずといった雰囲気のムスリムの爺さんたち。


派手な衣装を着こんだ爺さんが、めちゃくちゃなバイオリンとタンバリンを叩きながらカフェを回ってお金をもらっている。

そのほのぼのとした調子外れな音が広場を渡る。



ゆっくりと時間が流れている。









ここは観光地とはいっても、あくまで山奥の小さな町。
地元の人たちはどこまでもノンビリと自分たちの時間を過ごしているように見える。

観光のためではなく、当たり前に伝統的な衣装を身にまとい、露店で野菜を買い、井戸端会議をする。

モロッコの良き田舎の風景。







このゆったりとした田舎の空気を求めてバッグパッカーたちはみなこの町を目指すんだろう。


ここには何もない。
有名な遺跡もない。
ただ、人々が当たり前に生活する青い町というだけ。
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広場に歌声を響かせた。

目の前には青い家々とそびえる岩山。
なんてイカしたロケーションだよ。






ぼちぼち稼いでいるところに日本人の2人組がやってきた。
同じ宿に泊まってる2人だ。

トモフミ君とカナミちゃん。


なんとこのトモフミ君。
かつてメジャーレーベルに所属して音楽をやっていた経歴を持つミュージシャンで、ギターを持って旅してる人だった。

しかも同い年。

路上はやらず、ちょくちょく色んなとこでライブしているそう。


彼の歌も聴かせてもらった。


まぁ着てる服からしてタダモンじゃないよね(^-^)/
これがモロッコのムスリム伝統衣装。
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言葉を大事にした独特の世界観。
ギターのアレンジも凝っていて、久しぶりに日本のライブハウスを思い出した。
こうやって深く表現をしている人の歌を聴くことはとても刺激になる。


俺も次の曲作らないとな。
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2時間ほど歌って110ディルハムをゲットし、いったん宿へ。


談話スペースでくつろいでいると、これまた個性的なオーラをまとった日本人がやってきた。




砂漠のベドウィンか?みたいな白いつなぎの伝統衣装を着こなし、頭にはターバンを巻き、ヒゲをはやしている。

どっからどう見てもタダモンじゃねえ。



この町は色んな面白い人が集まるなぁ。










「いやー、ついこの前まで砂漠でラクダひいてたんですよ。観光客相手に。2ヶ月くらい。」




うん、飛んでるね。この人(^-^)/





彼の名前はコータ君。
世界中を旅しており、俺のように野宿をし、現地で深く生活をしながら旅しているそう。

時間の制限がないのもあるだろうが、その土地を知るためにとにかく現地の人とコミュニケーションをとり、できる限り様々なことにチャレンジしているという。




砂漠でラクダひきの手伝いて。
2ヶ月も村にこもって。



しかし、だからこそ砂漠のラクダひきの生活を体験して、彼らのシンプルな人生を垣間見ることができる。
素晴らしい経験だ。



話しているうちに仲良くなり、路上についてきてくれた。

一緒に歩いてても、まぁとにかく色んな人と喋るわ、コータ君。

このコミュニケーション能力見習わんとな。


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新市街のほうでさらにローカルな路上をやりたかったんだけど、こっちはちょっとキツかった。

たくさんの子供たちが群がってきて、大騒ぎにはなるもののお金は入らず。

まぁ20ディルハムはゲット。

今日の合計130ディルハム。
宿代にはなったか。
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「前に遊牧民の人たちと一緒に生活させてもらってた時に、僕が自然しかない場所で、何にもないですねーって言ったんですよ。そしたら遊牧民の1人が言ったんです。そうかい?俺はそうは思わない。ここには風も山も木も空も、たくさんのものがあるよって。人生観変わりますよね。」



宿でコータ君と話しこんだ。
深い人生の話。
あー、ビールがあれば最高なのに!!!

このシャウエンではビールを飲める場所がバーしかなく、しかもホテルのラウンジという高級なところ。

ちっちゃな230mlくらいの小瓶が80円もするただでさえお酒の高いモロッコなのに、このバーでは同じ小瓶が230円もする。

ゲロ高え(´Д` )






いや、ゆうべカナダ人と飲みに行ったんだけどあまりの高さに一本だけ一瞬で飲んで帰ってきたんだよね。

とてもじゃねえけど酔うまで金が足らねえ。











久しぶりの酒のないトーク。
それもまたいいか。


談話スペースでは、みんなプカプカと草に火をつけている。






この町はバッグパッカーの聖地だ。
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