カイロの本当の顔

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3月13日 水曜日
【エジプト】 カイロ






新市街から南に行ったところにオールドカイロという地区がある。


イギリス占領時代のヨーロッパ的なカイロではなく、リアルなカイロが見られるはずと探検しに行くことに。








地図を見ると、オールドカイロに行くには簡単で、大きな道一本でつながっている。


しかし、その道を行くには、あそこを通らないといけなかった。




あそこ。




おととい見た、あの異様な雰囲気が漂う広場だ。




そこの名前が、かの有名なタハリール広場だということを知ったのは宿に帰ってから。

何も知らずにそこに向かった。


とんでもないことが起きるとも知らずに。








新市街の喧騒を抜けて、あの広場にたどり着いた。

相変わらず見た目は交差点なのに、車は走っておらず、暇そうな人たちがゾンビみたいにフラフラ歩いている。


見ようによっては穏やかな憩いの広場。


でもその不穏な空気は隠せない。





この交差点からのびる大きな道路がオールドカイロにつながっている。


その道に向けて歩いていたその時、





とんでもないものが目に飛び込んだ。








綺麗に舗装された道路。

周りにはヨーロッパ風の壮麗な石造りのビルディング。



その道の真ん中に焼かれた車が佇んでいた。




なんだよ、これ…………





カイロの治安を象徴するには充分すぎるモニュメントだった。


この焼かれた車こそ危険と安全の境界線だったのに、俺は横を歩いて踏み込んでしまった。

マジでなめてたんだよな………







車の向こうは、ひと気がなかった。

大きな道路にはゴミが散乱していて、しばらくの間この道が使われてないことを物語っていた。



すぐ後ろは賑やかな新市街。

目の前はゴーストタウン。

その境界線が焼けた車だった。






足を進める。

ひと気はどんどんなくなる。

なんなんだろう?

足を進めた理由には好奇心もあった。

いつもの馬鹿な癖。

この先はどうなっているんだろう?






凄まじい物が目に入った。

この綺麗な車道。
その車道をふさぐコンクリートブロック。


4mくらいの高さかな。

完全に道をふさいで向こう側に行けなくなっていた。


もちろん向こう側にも街は続いていて建物が並んでいる。



なんだなんだ?
一体どういうことだ?


足を進める。

ブロックが近づく。






ふと、そのブロックの前で火を燃やしているのが見えた。


汚い服を来た若者たちが火を囲み、さらにブロックの上にのぼって向こう側に石を投げていた。



うわー、こんなんテレビでよく見る光景じゃねえか、とiPhoneのカメラを向けたその時だった。





集団の中の1人が叫び声を上げた。


そして、指をさしている。


指をさしているのは、俺だった。






その瞬間、すべての若者たちが猛ダッシュでこっちに走って来た。

ブロックの上にいた奴らも飛び降りて走ってきた。




ヤバイ。





と同時に、話して仲良くなれるとも思った。


いつものように。













瞬く間に取り囲まれてしまった。
20人はいる。


彼らは若者と言っても、小学校高学年から中学生くらいのガキたちだった。


俺にものすごい剣幕で叫んでいる。



ごめんごめん、もう向こうに行くからさ、と立ち去ろうとした時、




頭がのけぞった。






髪の毛を引っ張られた。


同時に服を引っ張られ、腕を引っ張られ、突き飛ばされ、人形のように乱暴に扱われた。



そしてまず帽子が取られた。


その瞬間、彼らの目的は、奪うこと、になった。


バッグが引っ張られ、振り向くとトロールを無理矢理もぎ取ろうとしていた。




興奮状態となり、無我夢中で物を盗もうとしている人間の目を目の前で見てゾッとした。




これはヤバイ!!





弾き飛ばされているうちに、バッグの中から次から次へと物が抜かれていく。

もはやフレンドリーさなんて焼け石に水。


やめてくれ!!と怒鳴ってもエスカレートする一方。


そしてついにポケットからiPhoneが抜き取られた。




ダッシュで抜いたガキを追いかけた。

逃げるガキ。


そいつだけは許さんぞ!!





どうする?
殴るか?

こいつらくらいのガキならなんとか殴り倒せる。

でももしナイフを持っていたら。
いや、おそらく持ってる。


興奮状態のガキにナイフなんか出されたらどうなることか。




でも迷ってる内にもどんどんバッグの中に手が突っ込まれる。


やるしかない。



この中学生くらいのデカイやつらを殴ればひるむかもしれない。



やるしかない。


拳を握ったその時、







誰かが俺の腕を掴み、有無を言わせぬ力で引っ張った。




その手に引きずられガキたちの包囲から抜け出した。




それはエジプト人の大人だった。


「振り向くな。しっかり歩くんだ。」



大人はもう1人いて、その人がガキを蹴散らしながら俺の荷物を奪い返してくれた。









ガキたちの叫び声が遠くなる。






角を曲がると、車がバンバン走る通りに出た。


「大丈夫か?怪我はないか?荷物の確認をするんだ。パスポートはちゃんとあるかい?ほら、ここに座って、これを飲むんだ。」


そう言って水を差し出してくれた2人のおじさん。

あまりの出来事で頭がパニックになっている。
へたへたと縁石に座り込んだ。


荷物の確認をすると、ほとんど取り返してくれていたが、バッグの横の小さなポケットのチャックが開いて、入れていたタバコがなくなっていた。


あいらにもらったザックカバーも消えていた。


パイプが折れていた。



しかしトロールもiPhoneも返ってきた。



「本当にすまない。2011年の革命から人々はおかしくなってしまったんだ。」







なめてた。
マジでなめてた。

甘くみていた。




人はタガがはずれるとなんでも出来てしまう。

いや、この荒んだカイロではあれも人間のごく自然な一面じゃないのか?


ふとめちゃくちゃ怖くなった。


よかった、刺されなくて…………







おじさんたちに感謝を告げて、ナイル川のほとりをトボトボ歩いた。


ヘーイ!!チャイナ~!!とおちょくってくる奴にも少しビビってしまう。





心をしずめながらしばらく歩くと、向こうに大きな城壁みたいなものが見えてきた。


あれか、あそこがオールドカイロ。




しかし、




ここもヤバかった…………





城壁の外は、まぁまだ道が舗装された街。


しかし、城壁の中は土の地面と廃墟のような建物が並ぶ、スラムだった。


ゴミはすでに散乱、なんてレベルではなく、地面に敷き詰められたような状態で、凄まじい激臭が放たれている。


そこらじゅうにロバや牛が繋がれており、糞まみれ。



そして、積み上げられたゴミの山の中に見てはいけないものまで。


家畜の死骸。



死んだ動物がゴミと一緒に道路沿いに放置してある。







危険察知アラームは限界を超えている。


そんなスラムの中を、恐る恐る歩いた。

視線が突き刺さる。


ここはまだ居住地域。
さっきみたいに興奮してる人はいない。




心臓の高鳴りを抑えながら奥の方まで行ってみると、さらに廃墟だらけになり、歩いている人の服は真っ黒の破れまくり。


限界が来て、すぐに戻った。



一応、オールドカイロの中で食事はした。
汚ったない露店でなんかの動物の内蔵を焼いていて、それのサンドを食べた。

食えたもんじゃなかった。










怖かったー。

やっぱエジプトは怖えわ。

いくらフレンドリーに接したところで、彼らの行動は紙一重で変わる。

結構トラウマになるくらい怖い出来事だった。








けども、だからこそ歌いたいという衝動にかられるのも俺の性格。




宿にギターを取りに行き、さっきの恐ろしさを払拭するように歌った。




群がってくるエジプト人たち。

でも怖くない。

いつも音楽で乗り切ってきた。

いつもギターが俺を守ってくれた。



思い切りイマジンを歌った。







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