お城に何しに行く?見学?いやシャンプー

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11月27日 火曜日
【スロベニア】 リュブリャナ



朝、テントを出たらテントが崩壊していた。


ちょーウケる(´Д` )


竿がへし折れて哀れな姿になっていた。


しかも折れた竿が布を突き破ってジャックハンマー並みの解放骨折状態。


もうテントを見たときの第一声はもちろんこれですよね。


「なんだい?こりゃ」
(ジャックハンマー風)




さて軽快なバキネタからのまくらでリュブリャナの日記です。




テントの目の前では、おじさんたちが鉄塔に登って作業をしていた。
photo:01


みるみるうちに塔を登って行くおじさん。


ああ、ここにいたら邪魔だろうから早く離れないといけないなと崩壊テントを片付けていると、上からインシロックやケーブルの切れっ端がポイポイ落ちてくるので、ウザいなぁと思ったけど、作業員さんからしたら落とす場所にアジアンがいるのでとてもウザかっただろうな。


ゴメンね、おじさん。
ご安全に!!






photo:02


寝起きで目の前にあるお城へ。

リュブリャナの街を見下ろす山の上にあるこのリュブリャナ城。12世紀に作られたんだって。
photo:03




別に興味はないけど、せっかく山を登ってきたことだしと行ってみたら、10時にならないと開かないみたい。


多分人の来ないトイレがあるはず、と開門を待ち、10時に入城。

入城は無料。
他の博物館や展望の塔は有料。


無視してトイレに行き、髪の毛と顔と歯を洗い、さっさとお城を後にした。


12世紀に建てられたお城にシャンプーをしにいく。
渋い。
photo:04







山を降りるとそこはメインストリート。
明るくなったリュブリャナは一際キレイ!!
photo:05


中心に流れる小さな川。
それにかけられたいくつもの歩行者用の橋。
歴史を感じさせる古い橋もあれば、モダンな新しい橋もある。
photo:06


両岸の川沿いにのびるショッピングストリートにはたくさんの人たちが歩き、オシャレなカフェも多い。
photo:07



photo:20



それから中央市場を見つけた。
無数の露店が並び、野菜、果物、衣料品なが様々なものが売られている。
photo:08


色とりどりの野菜を眺めるだけでも楽しい。
お婆さんが分銅を使ったレトロな計量器に野菜を乗せている。
photo:09




そんな古いものと新しいものが混ざり合うリュブリャナをノンビリと歩き回る。
photo:10







なんかそこらへんにピザを食べてる人が多いなぁと思ったら、角にボロいピザ屋を発見。
photo:11


めちゃボロいんだけど地元の人たちで賑わう人気店みたいだ。


テラスに座ってマルゲリータを食べながら、エスプレッソでヨーロピアン気取り。
photo:12




ああ、リュブリャナいいなぁ。
この街大好きだなぁ。
暖かい日差しが照らしてくれる。
とてもいい気分。







ウズウズ






ほらほら、歌わないと、
きっと良いことあるぞ、





いい街に来ると気持ちがはやる。
勇んでメインストリートへ。




photo:13


1番人通りの多いであろう中央広場の橋の上にはアコーディオンとギター、フルートのトリオがいたけど、いいポジションは他にいくらでもある。

そしてパフォーマーがいるということは、この街では路上演奏が可能ということだ。
最近首都ではほとんど歌えなかったもんな。



広場から少し入った通りでギターと歌を響かせた。
photo:14




調子は相変わらず悪いけど、たくさんの人たちの暖かい言葉に励ませれながら歌い続け、3時間で44ユーロのあがりになった。


うん、悪くない。
これならもっといけるはずだ。

片想いにならなくてよかった。
リュブリャナが微笑んでくれた気分!!!







ちょいと早めに切り上げたのは、今日は他にやらなければいけないとこがあるから。




そう、




テントの修理(´Д` )

うおー、メンドクセエ(´Д` )




ていうか修理できるのか?
竿が完璧に折れてるからなぁ。竿だけを買うことって出来るのかな。多分メーカーごとに規格も違うだろうから全く同じやつは手に入らないだろう。

だとしたら新しいテントを買わなきゃいけないのか?まだ2ヶ月くらいしか使ってないぞ?
それに毎日張ってたわけでもないのに、耐久性なさすぎだろ。

ああ、またしばらく最初のころみたいに寝袋オンリーの野宿かなぁ。雨に打たれて目を覚ますの思い出すだけでも嫌だよ。



photo:19



川沿いを歩いているとアウトドア用品店を見つけた。
個人でやっているような小さなお店。
期待しないで入ってみた。



フレンドリーなおじさんに折れた竿を見せた。
photo:15



こんなんなってるんです、同じのないですよね、ないですよね、わかってます、変なこと言ってすみません、とっとと消えます。



するとおじさん、なんでもない顔をしながら、おもむろにレジの横の棚からある筒をとりだした。



筒を開けると、なんとそこには、






様々なサイズの竿が入っているではないか!!!




俺の竿と同じものも、もちろんある!!!!


そしておじさんは竿の交換方法を教えてくれた。

中のゴム紐を抜いて、折れた竿を抜き取り、新しい竿を通す。
長さが違うのは様々な規格に対応するためだ。ノコギリで切って長さを揃えればいい!!!



まじでえええええ!!!!
すげえ!!アウトドア!!
全部買い直さなくていいんだ!!!
ちゃんと対応してるんだ!!
photo:16




「これもいるんじゃないかい?」


ニヤリと笑いながらおじさんが取り出したのは、ゴム紐!!
ええええ!!それも買えちゃうの!!!


これからアフリカに行くために予備として必ず必要なものだよ!!!


嬉しくて竿を5本、ゴム紐を2本買った。
これで5.7ユーロ。
素晴らしすぎる!!!

ていうかこんなんアウトドアの基本的な知識なのかもしれないけど、何にも知らない俺からしたらとてつもないニュースキルだよ!!!



いやー、ふらっと入った最初のお店ですべて揃ってしまうなんて。
こんなにうまいこと行くかー。

リュブリャナが握手してくれた気分だ!!!







ウキウキしながら100円ショップならぬ1ユーロショップで小さなノコギリの歯を買い、昨日のバーへ。


地元の人たちで賑わう店内で、ビールを飲みながら1人もくもくと修理。


新しい竿を同じ長さに切りそろえ、爪切りのやすりで断面を滑らかに仕上げる。

折れた竿を抜き取り、新しい竿をゴム紐に通せば、なんのことはない、元通りに修理完了!!!



やったぜコノヤロウ、俺は技術大国日本人だぞ、と程よい充実感でビールをあおる。

心なしか昨日よりもユニオンビールが美味しく感じる!!






「修理は終わったかい?」


俺の格闘を見ていた地元のおじさんが話しかけてきた。

彼はここリュブリャナのレストランで働いているウエイターさん。名前をネドルコ。

様々な国の観光客たちを接客してきているプロフェッショナルだ。
photo:18



「ネドルコってのは日曜日って意味なんだ。日曜日に生まれたから日曜日って名前なんだよ。シンプルだろ?ハハハー!!」


ぶぶぶーー!!!そいつはファニーですね!!!可笑しい!!!


と普段なら苦笑いレベルの話だけど、今日はとっても気分がいい。

気さくでフレンドリーなネドルコ。
彼が言うには、日本人はとても行儀が良く、接しやすいそう。逆に中国人はまるで王様かのような振る舞いをするんだそうだ。

ウエイターさんが言うんだから間違いないな。



俺のビールがなくなるや、彼は新しいビールを注文してくれた。


「ダメですよ!!ちゃんと払いますよ!!」


「ノーノーノー、フミ。今日は俺に払えるチャンスがあるから払うんだ。次に君に払えるチャンスがきたら、その時は君が払えばいい。でもそれは俺にではなく次の誰かにだぜ。」








驚いた。

完璧に、あの沖縄の安宿の屋上の再現だった。

俺の本を読んでくれた人は知ってるはず。
あれは20歳の時、俺が旅を始めて最初に訪れた沖縄で、3日間飯が食えずに死にかけていたときにお金をめぐんでくれたチャーリーさん。

彼が言った言葉を今もはっきり覚えている。


ユイマール。

助け合いの心を次に回す。


それをこんな外国で聞けるなんて、感動せずにはいられない。
ネドルコの椅子は折れてひっくり返らなかったけど、やっぱり感動して涙が出そうになった。


「どうしたんだ?そんなの当たり前のことじゃないか。」


彼は白人。
アメリカのイメージが強い、俺の中の白人像はギブアンドテイクで生きているというもの。
自分にプラスがなければ何もしない。そんな感じ。

それがどうだよ。彼は当たり前に無償の愛を持ってるぞ?
彼だけじゃない、ヨーロッパで出会う人々はみんな見返りを求めない優しさを俺にくれる。


「フミ、俺たちは同じ人間だよ。顔の形と肌の色が違うだけで中身はまったく同じなんだ。白人が偉くて有色人種が劣ってるなんて考えてはいけない。君は美しい日本人だ。」



そんなこと鬱陶しいくらいわかってる。
でもそれをこんな夜に聞けたことがたまらなく嬉しかった。



雨が降り出した。

リュブリャナがハグしてくれたよ。







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