陰口くらい叩いたっていいさ

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10月18日 木曜日


photo:01


柔らかいベッド、布団に包まれて目を覚ました。
男3人、川の字になって寝るなんて10代を思い出すな。


シャワーを浴び、汚れを洗い流す。
でも洗濯はできなかった。
スウェーデンのゴットランド島でお世話になったモニカの家で洗わせてもらってから着っぱなしだからな。日記を見たら9月2日だった。

1ヶ月半も着たきり(´Д` )

せめてパンツくらい洗わないといい加減汚いにもほどがあるぞ。



「世界遺産?あぁ、あるよ。でもそんなに大したものじゃないよ。」

髪に櫛を通しながらルーカスが言う。美しい白人の男。大きく、たくましい体に若さがみなぎっている。こういうのを見ると人種の違いを感じるな。
photo:02


ちなみに俺はゲイではない。



この美しいポーランド男とトラムに乗って町を散策。
トラムのチケットは、30分乗り放題のチケットと、一路線ならどこまでも乗っていいというチケットの2種類がある。

どうやらこの街には地下鉄がないらしく、その分地上に路線が入り乱れていて、慌ただしく走り回っている。
運転が激しく、大きく揺れてブロンド髪の美少女に頭突きをくらわしてしまった。

ソーリー!!

ウェルカム。


白人の女の子はとても可愛い。抱きしめたくなる。性欲は湧かないが。



ブロツワフは65万人の街。
古いボロボロの建物もあれば、近代的なオシャレな建物もある。
そして大学があるので学生がとても多い。学生の街と言ってもいい。

ドイツは好き?と聞いてみた。
歴史の傷跡は現代の若者にもあるのかと。
そんなことないよとルーカスは言う。
ポーランド人はドイツよりもロシアのことが大嫌いなんだよ。
ナチスよりもたぶんロシアのほうがたくさんの人を殺しているはず、という。

そうなんだな。
ゆうべ酒屋で見たけど、今までに国に比べてウォッカがたくさん売られていた。
きっと今でもロシア支配のころの名残っていろんなところにあるんだろうな。


ルーカスは大学で工場用のロボットを作る勉強をしている。
ライン作業を効率化させるロボットだ。
男前で、頭がよく、将来有望で、紳士的。さらに旅をして様々なことを学ぼうという冒険心も持ちあわせているパーフェクトマン。
この美しい男を、通り過ぎる大学生の女の子たちがチラチラ見ていく。

photo:03


そんなルーカスの大学の前を通りすぎ、紅葉の並木道を歩き、しばらく川沿いに歩くと、大きなドームが見えてきた。

どこにでもあるようなスポーツとか音楽のためのドーム。

これがポーランド最初の世界遺産だ。


なぜこれが?
ただのドームやん?
photo:04




100周年記念ドームって名前らしい。
プロセインの戦いの100周年を記念して建てられたらしい。
プロセインの戦いってのは、1800年代初頭にヨーロッパを蹂躙していたナポレオン率いるフランス軍を、ロシアをはじめとした東欧の連合軍が破った戦い。
敗戦によってナポレオンは失脚した。
この出来事はナポレオンの猛威を恐れていたヨーロッパ諸国にとってはそれはそれは大きな出来事だったんだろうな。

作られたのは1913年。

鉄筋コンクリート。

日本が、散切り頭を叩いてみれば文明開化のうんたらかんたらって言ってた時代にこんな大きな鉄筋コンクリートの建物を作ってたってことに驚く。

まぁ、日本の木造建築の技術もめちゃすごいけどね。


ドームの周りは綺麗な公園になっていて、噴水のある大きな池や刈り込まれた芝生が広がり、暖かい日差しの中で人々が寝転がったり散歩したりしている。
観光客の姿はない。

俺たちも芝生の上に座っていろんな話をした。




それから街に移動。

ルーカスは友達の家へ。
俺は路上をすべくメインストリートへ。

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ゆうべは夜だったからわからなかったけど、ブロツワフの中心街は色とりどりの可愛らしい建物があふれる美しい景観だった。

まるでお菓子で出来ているかのようなメルヘンチックな街並み。
photo:06


広場にはたくさんの人々が歩き、ベンチに座り、様々なものを売っている露店もある。
ストリートパフォーマーの姿も。

しかし、つい先日プラハの激戦区でハイレベルなパフォーマーたちを見ているので、どれもたいしたことない。

こんなに美しいのに観光地じゃなく、地元の人たちが独り占めしているなんて、ほんと贅沢だ。



歌えそうな場所を探していると、向こうのほうでギターの音が聞こえた。
よく見ると………


あいつらだ!!


ゆうべ俺に絡むだけからんだあのめんどくさいバッドボーイズたちが、人がたくさん通る角で歌っていた。

急いで隠れた。

今日もあいつらに見つかったらえらいことだ。
また邪魔されて金をとられてしまう。


バッドボーイズたちがやってる場所から離れ、メインストリートのはずれの目立たないところで路上開始。



さすが学生の街。めちゃくちゃたくさんの若者たちが楽しそうに歩いている。
そして好奇心旺盛な彼らにとってはアジア人はよほど珍しいようで、みんな立ち止まり、お金をいれていく。
俺がありがとう、と言うと、ワー!!と喜んでいる。



そんなこんなでわずか2時間の路上で125ズウォティが足元にたまった。あと5ユーロ。






ルーカスと待ち合わせしているマクドナルドに移動。

ハンバーガーが2ズウォティ。

1ユーロが4.1ズウォティなので、50円ということだ。
他のヨーロッパの国ではだいたい100円だったからな。これだけ現代的な国だけれども物価は安い。

スーパーマーケットでも3ユーロあればいろんなものが買える。


やってきたルーカスと、昨日の友達の家へ。マチェック、泊めてくれてありがとう。



パンやバター、ハムを買ってきて、今夜の晩ご飯はサンド。

するとルーカスが、日本風に食べたいと言った。

もちろんいいけど、それには低いテーブルが必要。

布団や毛布を畳んで重ね、それを机にした。


アグラをかいて、合掌、いただきます。


ルーカス
「Itadakimasu。What mean?」

文武
「Thank you for many lifes. We have to do before eat.」


そこから宗教の話に。
ポーランドは国民のほとんどが敬虔なカトリックということだったが、ルーカスももちろんそう。彼のリュックの中には常に聖書が入っている。

彼はクリスチャンの十戒を教えてくれた。みな、当たり前にこの10の教えを暗記している。
では日本人は?お遍路やっててよかった。俺も仏教の十戒を彼に教えた。

どちらもよく似た内容。

ただ、彼らの十戒には親を尊敬しなさいというものがあった。
これはとても大事なことだよな。

反対に、仏教の「不しんに」漢字難しいから許して。怒りを持つべからず、にルーカスは感心していた。



クリシュナにしてもイスラムにしてもクリスチャンにしても、みな心から神を信じ、教えを胸に生活を送っている。
自制心というものを、彼らからとてもよく教えてもらえる。


それに比べて俺は………


十戒の話をしたばかりなのに、つい旅の中で出会った嫌なやつのことを悪く話してしまい、フミ、そんなことを言ってはいけないといさめられた。

ものすごく恥ずかしかった。


俺はいつも酒を飲み、タバコを吸い、陰口を言い、愛想を振りまき、嘘をつき、欲望に溺れ、小さなことで怒り、邪な考えをいだく。

十戒のほとんどを毎日破りながら生活している。
日本人にとって宗教なんてそんなもんだ。そしてニュースを見てみれば、世界の人にとっても宗教なんてか弱い存在だ。




それでも、宗教が人間を強くさせてくれていることに違いはない。



十戒なんて覚えてなくたっていい。
婆ちゃんやお父さんお母さんに日々教えてもらったことが真実だ。

陰口くらい叩いたっていいさ。
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