お城と教会と裸足の詩人

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9月24日 月曜日


ゆうべは風がすごかった。
テントがかなり大きくたわんで、ぶっ飛ぶんじゃないかと心配だったが、なかなか丈夫なものだな。

固定の杭も抜けず、なんの問題もなし。

そして湿気のない日のテントはとても快適だ。

こいつを買ってから、すぐに結露のひどい夜、雨の夜、風の夜、おまけに酔っ払いにおどかされる夜と、テントの夜を満喫している。




フュッセンの町から歩いてノイシュバンシュタイン城に向かったのだけど、歩いて行くもんじゃない。
風邪が治りかけてるのか、まぁまぁ体の調子はいいが、素直にバスで行くべきだった。

遠い(´Д` )




仕方なくヒッチハイクするが止まらない。
山の中腹に見えるお城。
photo:01





ちょうどお城行きのバスが来たので乗りこんだ。
1.8ユーロ。


そしたらわずか20秒くらいでお城の下に到着。

インフォメーションセンターや土産物屋さん、大きな駐車場があるこの場所から歩いてお城まで行かないといけないみたい。

マジで最初からバスに乗ればよかった。

金の無駄(´Д` )



この中世の雰囲気丸出しのノイシュバンシュタイン。
アルプスの崖に抱かれた白亜のお城。

実はそんなに歴史のあるものではなく、1886年に作られたもの。
歴史と音楽が大好きなダメ王様、ルートヴィヒ2世さんは、俺も綺麗なお城つくるんだい!と借金に借金を重ねまくりながらこのお城に建設費をつぎ込みまくり、さらにもっと高いところにもつくっちゃうんだい!と岩山の上に宮殿を建設しようとしていたら、大臣たちに無理矢理精神病ですね、と軟禁されあげく怪死。


憐れ(´Д` )(´Д` )


ルートヴィヒ2世さん、夢見がちなダメな王様だったんだろうけど、あなたのおかげで世界中から観光客が押し寄せるスポットになってますよ!


この場所にはノイシュバンシュタイン城ともう一つ、ひとまわり小さなお城があり、どちらも見学可能。
ノイシュバンシュタイン城が12ユーロ。
もう一つのほうが11ユーロ。
あと博物館みたいなのがあって、全部の共通券もある。


荷物が重いのでインフォメーションセンターに預かってくれとお願いすると、1ユーロで預かってくれた。

ノイシュバンシュタイン城の中には何があるんですか?と聞くと、別にたいしたことないからお城の周りを歩いて景観を楽しむだけでいいよ、とおじさん。

あんた仕事熱心ね(^-^)/



そこから20分くらい坂道を登っていく。

お金のある人は馬車に乗って優雅に登城。
photo:02



金毘羅さんの階段を、籠に入ってお兄さんに担ぎ上がってもらうサービスがあったな、と思い出した。




お城に到着。
photo:04



まぁ、綺麗でした。
あんまりぐっと来なかったな。
photo:03




中国人の数が異常すぎて気持ち悪くなった。

周りを山に囲まれているので、頑張って登ればいい撮影スポットが見つけられるはず。

比較的簡単に行ける撮影スポットは、吊り橋。

ここからの眺めは素晴らしい。
photo:05



よくポストカードに使われる撮影ポイントは向かいの山の上だと思う。



突然の土砂降りに急いで山を駆け下り、フュッセン行きのバスに乗った。

2ユーロ。

やっぱり最初からバスに乗ればよかった(´Д` )



フュッセンの城壁内に戻ると、やはりショッピングストリートにはたくさんの人が溢れていた。

んー、こりゃあ稼げるなぁ。


しかし雨は止まない。


軒下でアコーディオンを持ったおっさんが恨めしげに空を眺めている。
お互い商売あがったりですね。



少し残念だけど先に進むか。

次の目的地はヴィースの巡礼教会。
ここからそんなに遠くはないので、まぁお決まりのルートってとこだろうな。


ツーリストインフォで行き方を聞き、シュタインガーデンまでバスに乗りこむ。
4.9ユーロ。



のどかな田舎道。

丘とあぜ道の中に、小さな農家がポツポツと散らばる。
photo:06




シュタインガーデンのバス停についた。


ウンコが限界だったので、草原の中にある木の下にしゃがみこんだ。



あまりの田舎なので、ここで合ってるのか不安になる。

バス停にいたおばさんに話しかけても、日本の田舎のおばさんのほうがまだ英語がわかる。


それでも、やってくるバスの運ちゃんに聞きまくって、なんなく巡礼教会行きのバスに乗りこんだ。
2.5ユーロだったかな。




photo:07


ほんとになーーーんにもない草原の中にポツンと建っているヴィースの巡礼教会。

静かな雨の降る中、遠くで牛の鈴がカランコロンと聞こえる。
photo:08




この天気で、時間も17時を過ぎているので人はまばら。



1730年だったかな。ここのご本尊であるキリスト像が神父さんによって作られたんだけど、血まみれの傷だらけであんまり残酷なデザインだったので人々に受け入れられず、地元の食堂の屋根裏に放置されていた。

それを譲り受けた農場のおばさん。
毎日熱心に礼拝をしていたところ、ある日、そのキリスト像が涙を流した。
その話が瞬く間に近隣に広がり、たくさんの人が礼拝に訪れるようになると、さらにヨーロッパ中に噂が広がり、あまりの巡礼者の数に小さな礼拝所では間に合わなくなり、この巡礼教会が建設された。
それが1743年のこと。

昔は車なんてなかったわけだから、みんな歩いてこのど田舎までやってきてたんだろうな。
お伊勢参りみたいだ。

世界遺産に登録されたことで、俺みたいな興味本位の観光客が増えまくったことだろう。


そんなヴィースの巡礼教会。
ただの教会なら信者さんしか来ない。

これだけ世界中の人が訪れる理由は………




これ。
photo:09




この内部の装飾。
photo:12





天国ですか?

photo:11




白漆喰の鮮やかな壁に描かれた宗教画、大理石の柱、金色の彫刻、


もうこれ以上の美しい教会があるのか?


日本のわびの心には程遠いが、でもやっぱり美しいものは美しい。

雑然としているようで不思議な一体感がある。


誰もが息を飲み、周りの信じられない光景を見回している。
photo:13




日本人の団体もお行儀よく静かにフラッシュをたきまくっている。

お行儀いいのか?

中国人みたいにわめかないからすぐ日本人ってわかる。



それにしてもこれだけの素晴らしい教会なのに、入場が無料ってのがまた素晴らしい。

さっきのお城もまぁ綺麗だったけど、こっちのほうがはるかに心動かされた。



外に出ると雨は相変わらず降っている。
草原の向こうが夕日で赤く染まっている。
夜には止みそうだ。




さて!!あとは近くの町にでも行って飯を食おうかな!!ってバスがもう終わりーーーー!!!!!



こんな見渡す限りの草原の中でどうしろっていうんですか?
photo:14



ここら辺で寝るのか………

今夜飯抜きか………
photo:15



いやいや、諦めたらいけない。

一本道を歩きながらヒッチハイク。

教会見学の帰りの車が通りすぎていく。


そしてあっさりゲット。


乗せてくれたのは教会の神父さんだった。


今もミサってやってるんですか?と聞くと、当たり前だよ、あそこは博物館じゃないんだから、笑った。


優しい神父さんが連れて行ってくれたのは、10kmほど進んだところにあるバス停。

ちょうど止まっていたバスにミュンヘンに行きたいんだけどと言うと、見事そっち方面のバスだった。
バスと電車、全部あわせたミュンヘンまでの切符、18ユーロ。



ドイツ南部のこのあたりは本当に綺麗。
小さな集落をいくつも通過したけれど、木でできた家が教会を中心に寄り添い、ささやかなカフェやバーが光っていた。

ここで暮らしてみたら、どんな人生を送ることができるのかな。



オーバーアウのボロい駅で電車に乗り換え、さらにバスに乗り換え、さらに電車に乗り換え、と気を張っていないと一瞬で迷子になる道順。


わからん時は誰かに聞く!






そんなこんなで、あと2日はかかると思ってた工程なのに、あっという間にミュンヘンに戻ってきた。


やっとWi-Fiにつなげられる!!

すぐにキングバーガーに行き、店には入らず、路上でネット接続!!

うわー、Facebookのメッセージと友達申請がどっちも10以上来てる。

植松さんからもマメサワさんからも。

マメサワさん、俺がほったらかしにしていったスニーカーをわざわざ兄ちゃんに返しに行ってくれたみたいだ。

なんて律儀な方なんだ。



キングバーガーの前でネットをしている横をたくさんの酔っ払いたちがたのしげに歩いて行く。

そうか、あのクレイジービール祭りことオクトーバーフェスはもう始まっているんだ。

男の人は短パンにチェックのシャツ、サスペンダーという子どもの服装みたいな格好。
女の人はフリフリのエプロンが着いたドレスという伝統的な装い。

日本の浴衣みたいなものなんだろうな。

みんなそんな可愛らしい服装で片手に1リットルの巨大なビールジョッキを持って歩いている。

23時というのに、街はまだまだたくさんの人で溢れている。




そこに1人のアラブ系の兄ちゃんが声をかけてきた。

少し話していると、いい寝場所があるんだぜというから着いて行ったら、銀行のATMコーナーに入って行く。

ここが俺の家さ、と得意げに言う兄ちゃん。



あんたホームレスね(´Д` )(´Д` )



ドイツの銀行のATMコーナーは24時間空いているみたいで、中は暖房がきいていて暖かい。

グルジアから来て、ノルウェー、イタリア、スペイン、と各国を放浪して歩いているホーボーの兄ちゃん。
ポケットには小さな詩を書きなぐったメモ帳。

彼の持ち物はこれだけだった。


「トイレはそこの外ですればいい。No.1はそこでいいけど、No.2はちょっと遠くに行かなきゃいけないんだ。」


彼のベッドは足拭きマット。

頭のいい、裸足の詩人と夜中まで語り合った。
photo:16



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