クスコ初日から面白い

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2月21日 金曜日
【ペルー】 山の中 ~ クスコ





目が覚めると雲の上にいた。

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真っ青な空と緑の山々、まばらな集落が斜面にしがみつくように散らばっている。

そしてそれを覆い隠すような白い雲が、どれほど高地に上がってきたかを教えてくれる。

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海沿いのリマから一気に雲の上まで登ってきたんだけど、今のところ空気の薄さは感じない。

天空の地に棚田が広がり、放牧された牛や豚が自由に草をはんでいる。

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窓の外に見えるどこまでも牧歌的な風景。
いや牧歌的というにはあまりに個性的だ。

アンデス的という表現がしっくる。
この高地の風景は今のところ世界のどこにもなかった。

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バスはところどころで止まり、食事やトイレ休憩をしてくれる。
山の中にポツンとある個人の家みたいなところで、アンデスの民がスープやチキンの家庭料理を振舞っている。

すでに20時間以上ドライブしており、バスを降りたとたん足元がふらついた。


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疲れた体に優しいスープが染み渡る。

冷たい風に揺れる草花、土壁の民家、果てしない山の雄大さ、

全てが太陽にきらめいている。

南米を旅しているという実感がじんわりと胸に染みる。










22時間移動という情報だったが、24時間を過ぎてもバスはひたすら険しい山の中をクネクネと走っていく。

もうモニターの映画も5本目だ。

安いバスなので座席が狭く、足が伸ばせなくて痛い。

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クスコに着いたらすぐにやらないといけないことがある。

路上演奏のライセンス取得だ。


クスコは世界屈指の観光地。
マチュピチュ観光の拠点となる町で、クスコ自体も歴史ある町並みが世界遺産に登録されている。

半端じゃない観光客たちが世界中からやってきているはず。

路上演奏にはもってこいの町だ。




ということは俺みたいなやつがわんさか集まっているということで、警察のチェックも相当厳しいはず。

まず路上では歌えない。


レストランやバスでやってもいいんだけど、相方なしでは難しいし、やっぱり俺は路上が好きだ。

路上演奏のライセンスを取得しないといけない。



今日は金曜日。
役所は明日から閉まってしまう。

稼ぎどきの土曜日曜で歌えないなんて絶対に避けないといけない。

なんとしても今日中にライセンスを取得しなければ。




すでに時間は14時。

17時には役所は閉まってしまう。


クスコに着いて、ヒッピーに教えてもらった秘密の宿をほとんどアテにならないメモ紙の情報だけで探し出し、荷物を置いて役所に行き、ライセンスの申請をする。


かなり厳しいミッション。

でもやらなければ。










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バスは山道をクネクネと走っていき、やがて少しずつ民家が増えてきた。

土壁に瓦屋根の原始的な住居が、山の斜面に貼り付いている。

そしてカーブを曲がったときにパッと視界が開けた。






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山々に囲まれた盆地に巨大な街が広がった。

見渡す限りの建物。
大きなビルも見える。

クスコってこんなに都会なのか。


ついに待ち焦がれたあのクスコだ。







バスはごちゃごちゃとしたカオスな空気に満ちた町の中に入っていく。

クスコは世界中から人がやってくる一大観光地なので、きっと町全体がツーリスティックな整備が施されているんだろうと思っていたが、どうやらそうでもないみたい。


ここに来るまでに見た近隣の小さな集落たちの中心地としての役割を担っており、当たり前にインディアンの人たちがそこらじゅうを歩いている。


これまでもたくさんの町に行ったけれど、とても鄙びた、時の止まったような町並みだ。

山奥の少し大きめな温泉街といった様子。








バスはそんな町の中のターミナルに到着した。

時間は15時。結局25時間もバスに乗っていたことになる。



すぐに荷物を受け取り、息をつく間も無く歩き始めた。

一刻も早く宿を見つけ出さないといけない。


しかし手元の情報には通りの名前と宿の名前しか書いていない。


「この辺に行ってそれっぽい奴にきいたらわかるよ。」


とリマのヒッピーが言っていた。

おそらくキトのヒッピー宿みたいに看板もないような隠れ宿だろう。

一般人はまずそんな宿の存在自体も知らないはず。

もしかしたら町の中心部からだいぶ離れたところにあるかもしれない。

それはまったくわからない。




道端に出ている屋台の人に道を聞きながら、急ぎ足で歩いていく。


おばちゃんたちに歩いては遠いからバスに乗りなさいと教えてもらい、70セント、20円くらいの市バスに乗った。








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そしてどうやら町の中心部にやってきたみたい。

町並みが一気に古めかしいものへと変わり、大きな教会や石造りのアーチがあちこちに見られ、たくさんの観光客たちが歩いている。


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うほー、こりゃ綺麗だなぁ、と思いつつも、バスを降りて足を止めることなく急ぎ足。








教えてもらった通りにやってきて、道行く人やお店の人に聞いて回る。

が、誰も知らない。



うおおお………そりゃヒッピーたちの隠れ宿だ。
地元の人だって知らない。


もうこのすぐ近くのはずなのに!!!

もう16時!!

役所が閉まってしまうよー!!





すると向こうのほうを歩いているドレッドヘアーにギターを抱えたいかにもヒッピーな男を見つけた!!

間違いねぇ!!絶対あいつなら知ってる!!



「ん?ああ、知ってるよ。ていうか俺そこ泊まってるし。」


やっぱり^_^

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そのドレッドのギター弾き、エドアルドについて歩いて行くと、通りに面したドアの前にやってきた。


「ここだよ。この先の5って書いた看板のとこが宿だから。今いっぱい人がいるからベッドあるといいけどな。」


ホステルらしい看板なんて何もないドアを開けると生活路地がのびている。


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分かるわけねぇ(´Д` )



地元の人しか来ないような小道を歩いていくと、確かに5と書いた民家を発見。



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分かるわけねぇ(´Д` )









呼び鈴を鳴らすと、中から可愛らしい女の子が出てきた。


「ハーイ、調子はどう?入って入って。」


中はまぁただの人の家なんだけど、一応ベッドがたくさん並んだドミトリーがある。

窓なんかもちろんない薄暗い部屋の中の壁には無数のペイントが塗りたくられている。

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ヘーイ、元気かい?
ギター弾くのかいー?


宿の中にはたくさんのヒッピーたち。
ドレッド、ボロボロの服、ジャグリングの道具、ギター、


みんないつものようにニコニコとフレンドリーだ。





驚くことにこのヒッピー宿、Wi-Fiがあるじゃねぇか。
しかもホットシャワー、綺麗なキッチン、服の洗濯場、文句のつけようがない設備。

しかもセントロまで歩いて5分でなんと値段8ソル。300円。



このクスコには日本人宿も含めてバッグパッカーの安宿が無数にあるんだけど、相場が20ソルで安くて15ソルってとこ。


その半額ってどういうことだよ。

本当、ガイドブックにもインターネットにもまず載っていない場所が南米にはいくらでもある。

秘密の場所にたどり着いたみたいでワクワクしてくる。








25時間移動明けなので彼らと楽器弾いてゆっくりしたいところだけど、一刻も早くライセンスを取りに行かないと。

もうあと17時まで30分しかない。


「なぁなぁ、俺路上で演奏してるんだけど、いい場所知ってる?あとライセンスはどこで取れるか知ってる?」


「あー?ライセンス?そんなもん要らないよ。レストランかバスでやればいいんだよ。みんなそうしてるよ。」


「うん、まぁそうだけど路上でやってみたいんだ。」


「ライセンスは要らないよ。細かいことは警察が教えてくれるよ。こことここの通りが路上向きじゃないかな。」


泊まってるやつらのほとんどが楽器やジャグリングの道具を持ってるパフォーマー。
情報はすぐに手に入る。

でも彼らヒッピーはわざわざライセンスを取るような奴らじゃない。


自分の足で探し出すぞ。

荷物を置いて速攻で町に出た。







まずは現地人たちの人通りが多いメルカドにやってきた。
周りに広場があり、たくさんの人たちが歩き回ったりベンチに座ってゆっくりしている。

独特な民族衣装に身を包んだインディアンのおばちゃんたちが路上で色んなものを売っている。





警察がいたので聞いてみた。


「あの、路上で歌いたいんですけどライセンスって要るんですか?」


「ん?要らないわよ。好きに歌っていいわ。」






うおおあああおおおおおお!!!!!マジか!!!!

それマジかあああああああああああああ!!!!!!!


そう言えばそこらへんでヒッピーたちが手作りアクセサリーを売ってるし、ギターやアコーディオンでバスキングしてる旅人風のやつらもいる!!



よっしゃ来たぞこの野郎!!!
稼ぎまくってやる!!!

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ひとまず、いいポイント探しと町の雰囲気をつかむために周辺を歩き回った。

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世界遺産に登録されているこのクスコの歴史地区。

石畳みの綺麗な路地、ボロボロの民家、味のある町並みがどこまでも広がり、散歩するだけで宝探しをしているようだ。


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細い脇道の向こうに見える山の斜面に散らばる家々。

抜けるような青空。

キトも同じような美しい古い街だったけど、ここクスコはさらに手つかずの町並みが残っている。

旅をしているという気分をこんなにかきたててくれる町もなかなかない。

3600メートルという高地の風が遥かな時代を偲ばせてくれる。

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いやー、雰囲気のある町だなぁこの野郎ーとキョロキョロしながらメインスクエアを歩いていたら、なにやら向こうの方からこっちにダッシュしてくる人影が。


うわなんだあいつ、アブねぇ奴だな、こんな観光エリアをダッシュして。

無視無視。



と知らないフリして歩いていたら、その変人、俺の方に一直線に走ってくるじゃないか。



マジか面倒くせぇなと思っていると、とうとう目の前まで突進してきた。


どうする!!逃げるか!!?








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この人やし。

ボストン住んでる人やし。

歩く地球の歩き方やし。




ちょ!!マジで!!?
なんでここいるの?!


「うわー!!金丸ちゃん~!!まさかこんなとこで会えるとはー!!そろそろクスコなんじゃないかと思ったよー!!」




マジ偶然。すげえ。


「よし!!ちょっとその辺でお茶でもしようか!!」


「ゴメンてっちゃん、今俺歌わないといけないからまた夜にでも会おうよ。どっかこの辺で歌ってるから。」


「あー、そっかそっか。それは歌わないとね。今面白い人と一緒にいるからその人と探しに行くよ。じゃぁまたね~!!」



ビビるわ(´Д` )
マジで。

ボストンで別れてから、アメリカ縦断、中米南下、南米の濃い毎日と、話したいこと山ほどあるんだけど今は路上最優先。

てっちゃん、夜に飲もう!!









それからもめぼしい通りをしらみつぶしに歩き回り、大通りにある歩行者専用のめちゃくちゃいい通りを発見。

photo:28



地元の人も観光客もわんさか歩いている、まさにここしかないという通り。



躊躇なく通りのど真ん中でギターを構える。

この時点ですでにかなりの人だかりが出来上がっている。


クスコ1発目いくぞ!!!








2曲目で警察登場。


はいはいはいー、ゴメンだけどここではダメなのよーと観衆をかき分けてやってきた婦警さん。

観衆からブーイングが起きる。


「でも他の警察が路上演奏していいって言ったんですけど。」


「それは向こう側のメルカドからアーチのところまで。アーチのこっち側ではやったらダメなのよー。でも22時以降ならここでもやっていいからね。クスコにようこそ。」



なるほど………一応細かい決まりがあるみたいだけど、他の町みたいにバッサリ門前払いってわけでもなさそうだ。

それならその通りにやらせてもらおう!!

ていうかたった1曲で10ソル以上入った。3.7ドル。
やっぱり予想通りクスコは稼げる!!








ひとまずお腹が空いたので現地民の食堂へ。

えー、スープとプレートのセットがたったの3ソル。110円くらい。

スーパー安い。



これが観光客用のエリアに行くと、15ソルから20ソルになる。

宿も安いし、節約しようと思ったらとことん出来る。

こりゃヒッピーたちにとったら過ごしやすいことこの上ない町だな。









日が沈み、暖色の街灯が光るメルカドの横の広場でギターを鳴らした。

ここは完全に現地人の生活エリアみたいで、人だかりのわりにみんなあまりお金を入れてくれないし単価も小さい。

負けないようにもっといい歌を歌いたいんだけど、もう風邪で喉が深刻なほどに崩壊しており全然声が出ない。
ガラガラにもほどがある。


バス移動で疲れており腹筋に力が入らん。


そしてさっきから感じていた違和感なんだけど、どうも息苦しくて仕方ない。

いくら息を吸い込んでも、声が続かない。
体がだるくて、頭がフワフワする。


そうだよ、ここは富士山の頂上よりも高いんだよな。

前にギターを担いで富士山を登って頂上で歌ったことがあるけど、頭が痛すぎて2曲しか歌えなかった。


そこよりもさらに空気の薄い場所で観衆を前にお金をもらう歌を歌わないといけない。



き、気合いだぞ………

大丈夫、これくらいならまだなんとかなる。


ここで暮らしてる人たちだっているんだ。
同じ人間なんだからやれんことはない。






喉がズタボロになりながらも、今度はメインスクエアに移動。

広場にそびえる巨大で古めかしい教会がオレンジのライトを浴びて不気味にたたずんでいる。

周りの山々にも民家の明かりが光り、まるで絵本の中にでも入り込んだような幻想的な光景だ。

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そんなメインスクエアの教会の脇から細い路地へ入る。

街灯がポツポツと光り、いかにも怪しげな骨董品屋さんとかありそうな雰囲気の通りに、まばらに人が歩いている。

とても静かでここなら喉に負担をかけないで歌える。

ここしかないなと思っていたら、さっき宿の場所を聞いたヒッピーのエドアルドと会った。
どうやら俺のことを探していたみたいだ。


photo:35



ゆっくりと歌った。







歌を終えるとどこからともなく拍手が聞こえた。

ん?誰だ?
エドアルドじゃない。


周りを見渡すと、少し向こうの建物の2階、窓から顔を出して拍手をしている兄さんがいた。

こちらに向けて親指を立ててくれた。






それからもしばらく歌を聴いてくれていたその兄さん。

少しして2階から降りて俺のとこまでやってきてくれた。
差し入れのパンを持って。


「すごくいい歌だね。僕はそこでカフェをやってるんだ。よかったら招待するから後で来てよ。」


ヒゲもじゃでなんとも柔らかい笑顔の兄さん。
もう声がかすれてどうしようもなくなっていたので、ありがたくお邪魔することに。







ウッド調のオシャレな店内。
南米ではポピュラーなマテ茶を飲むことができる。
よくヒッピーたちが変な銀色の容器に葉っぱとお湯を入れて、ストローみたいな飲み口からチューチューお茶を飲んでるけど、別にドラッグ関係のものではないみたいですね。


喉にいいやつを下さいと注文して、暖かいマテ茶をすすりながらエドアルドとお喋りをしていたら、突然お店の電気が消えた。

店内の1番前のところに椅子が置いてあり、照明で光っている。

お、何か始まるのか?




するとどこからともなく1人の男性が。
顔を真っ白に塗って、白い手袋をはめ、黒いハットをかぶっている。

そしてその男性は言葉を発することなく身振り手振りだけでお客さんをいじりながら店内を歩いていく。

パントマイムだ。


photo:32



無音の店内。
パントマイマーのコミカルで楽しい動きにみんな注目し、笑い声が起こる。

パントマイムといえば定番の、あれ?壁があるぞ?っていう両手で空中をペタペタ触るあの動き。

もちろんあればかりではない。


身振り手振りのみで、様々なストーリーを表現し、それを笑いに変えていく。

時には悲しみ、時には陽気に、時には怒り、

動きと顔の表情だけでそれを表していく。


俺もすっかり引き込まれ、この小さなカフェの中はすっかり彼の世界に。








感動的なラストでは誰もが笑顔になり、店内は拍手に包まれた。

うおお………めちゃくちゃ良かった。

パントマイムってすげぇな。




最後に客席を回ってチップを回収してショーは終わり。

このクスコでこんな良いものが見られるとはな。








「なぁフミ、もしよかったらウチでショーをしてくれないかい?今のところ月曜日がまだプログラムを組んでないんだ。」


photo:33






店長のパンチョがニコニコしながら言ってくれる。
どうやら毎晩こういった1時間ほどの様々なショーを行っているらしく、月曜日の夜にお誘いをもらった。


うーん、本当は月曜日からマチュピチュに行こうと思ってたんだけどなぁ………


いや、こんな楽しいお誘い断るなんてもったいない。

喉の調子もあと3日あれば回復するはず。

是非やらせて下さいとお願いし、お店を出た。


お客さんの前で歌う時間をもらったんだ。曲目からMCまでキチンと練ってのぞむぞ。








photo:34



外に出ると、石畳みが雨に濡れて光っていた。
金曜の夜なので今夜はいけるところまで歌おうと思っていたが、冷たい雨が降りしきる町には人の姿はまったくなかった。

薄いTシャツに雨がかかると震えるほど寒い。
リマはあんなに暑かったのに。




「フミ、月曜日いいショーになるといいな。フミならバッチリだよな。俺はまだあんなお店で歌う勇気はないよ。」


そういうエドアルドと走って宿に帰った。



今日のあがりは72ソル。26ドル。
初日にしては悪くないか。

明日からこのクスコ。どんどん入り込んでやるぞ。







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2月22日 土曜日
【ペルー】 クスコ





「フミー、今日は土曜日だからプラサトゥパクアマルに行くといいわよー。人いっぱいいるから。」



宿の可愛い娘さん、ソニーが寝転がって日記を書いてる俺に教えてくれる。

今日は土曜日。
町のいたるところで様々な市がたっており、人で溢れかえっているみたい。



「路上パフォーマンスは観光客はお金くれないからね。ペルー人がたくさんくれるから地元の人が集まるところに行かなきゃ。」


さすがはヒッピー宿の娘、バスキングの事情をわかっている。


市は朝9時から15時くらいまでということなので、急いで荷物をまとめて宿を出発した。









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クスコの旧市街エリアからとぼとぼと歩いて新市街の方へ向かう。

少し脇道に入るとボロボロの民家が雑然と並ぶローカルエリアとなり、未舗装の道路の上で子供たちが遊んでいる。

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廃線の線路が道路脇に伸び、その線路の上をインディアンのおばちゃんたちや野良犬が歩いている。






路上に無造作に広げられた露店の売り物。
個性的なインディアンたちの服装や帽子。

photo:05



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今日は土曜日。
近隣の集落からも人々が集まっているんだろう。

もうありとあらゆるものが路上で売られている。


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観光客向けのものではなくあくまで地元のインディアン同士での売り買いのよう。

線路のレールの上に腰かけたおばちゃんのカッコいいハットと三つ編みの黒髪。

世界中から旅行者が集まるこのクスコは一大観光地。
でも同時にアンデス民族の飾らない暮らしを堪能することができる。

それこそがクスコの魅力だ。

photo:09













30分ほど歩いてようやくプラサトゥパクアマルに到着した。

広い公園に無数の屋台が並び、人がわらわらとひしめいている。

ひとまず中を歩き回ってみた。


植木、家具、日用品など、完全に地元の人たちのための市で、観光客らしき姿はまったくない。


まぁとにかく歌ってみるか。

警備のお巡りさんがいたので歌っていいか聞いたら、広場の真ん中にある銅像の横なら1時間だけやっていいよと許可をもらった。




こ、こんな広場のど真ん中でやるのかよ。

もっと端っこの壁際とかがいいんだけどな………


しかしビビっていても仕方ない。
広場のど真ん中でギターを取り出すと、なんだなんだ?と買い物客たちがチラチラ見てくる。


どうにでもなれ!!と思いっきりギターを鳴らした。

photo:10





クスコは観光地。
俺みたいなバスカーがたくさんいるので、地元の人たちも路上パフォーマンスに慣れている。

いつもなら速攻で人だかりが出来るんだけど、なかなかみんな足を止めてくれない。


しかし1人が足を止めると、そこからは早いんだよな。
行列にはとりあえず並ぶ的心理でどんどん立ち止まり始め、人だかりが人だかりを呼んですごいことになる。


そして今日もいつものように広場の真ん中にものすごい数の人垣が出来上がった。


喉はまだ全然回復していない。
鼻水が出て、頭が痛い。
広場は壁なんて何もないので、声が響かず声を思いっきり張らないといけない。

風邪&空気が薄い、のダブル攻撃でクラクラしながらも頑張って歌い、ピタリ1時間で路上終了。

お金の入りはぼちぼちだけど、今日は土曜日。
喉がぶっ壊れるまで1日中歌いまくってやるぞ。

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お腹空いたなぁと思いながら旧市街エリアへ戻る。

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昨日ライブのお誘いをしてくれたカフェにフライヤー用の写真を送らないといけないんだけど、教えてもらったFacebookの名前が違ってるみたいで送ることができない。

マリアンナに宿のことでメールをしないといけないし、電話をかけないといけない人がいるし、弦を買いにいかないといけないし、マチュピチュのチケットとバスの予約をしないといけないし、女子大生と王様ゲームと、あああああああ!!!!忙しい!!!




知り合いがたくさん出来るのはとてもいいこと。
みんな人を紹介してくれたり、色んなことに誘ってくれたり、俺の手助けをしようとしてくれてすごく嬉しい。

でもその分、約束事はもちろん増えるし、おろそかにすることは出来ない。

チリのサンチアゴまであと2週間。
マジで間に合うかな。





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クスコのメインスクエアはたくさんの人で溢れている。

大きな教会が並び、空がびっくりするほど青い。

中央の公園では誰もが写真を撮り、観光客がバッグパックを背負って歩いている。

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インカ帝国の首都として栄えた栄華を色濃く残す荘厳さに満ちている。

クスコは町自体が遺跡だ。









photo:16



メインスクエアの裏手に広がる丘の上をぶらぶらと散歩してみた。

クスコの中でも特に手つかずの古い町並みが残っており、観光エリアのような浮ついた空気はなく、とても落ち着いた雰囲気が漂っている。

坂道の向こうに見えるクスコの町並み。
電線と瓦屋根がとても味がある。

photo:17




それにしても空気が薄い………
いくら空気を吸いこんでも足りないような感覚で、すぐに息が上がってしまう。








そんな丘の上をハァハァ言いながら歩いていると、家の窓から顔を出して通りを見下ろしている雑巾みたいな犬を発見。


なかなかこっちを向いてくれなくて、ワンワンとか言って注意を引こうとするが無視しやがる。

photo:18




コンチクショー。












って、あれ?

photo:19




瞬間移動で犬の背後へ。


ほんと驚いたんだけど、通りから写真を撮っていたら家の人が窓から顔を出した。


その家主さん、ゆうべライブに誘ってくれたカフェのオーナーのパンチョだったという奇跡の偶然。

Facebookの正しい名前聞かないとなってちょうど思ってたところ!!




「ワオ!!フミ!!何してるんだい?」


「いや、たまたま歩いてたんだよ!!」


「本当かい!よかったらうちでご飯食べるかい?」


「やったー!!パンチョはいつも窓から僕を誘ってくれるね!!」


てなわけで犬の背後に回ったわけです。
町の風景を見てたんだね。
ずっと外を見てる気持ち、分かるよ。




クスコの歴史地区にたつ民家はとにかく古い。
ドアがいくつか並んでアパートみたいな形になっており、中庭には洗濯物が干され、屋根も草のような素材でできている。

小さな部屋で奥さんと生まれたばかりの子供と暮らすパンチョ。
お母さんも来ており、みんなで食卓を囲んだ。

photo:20







「クスコもずいぶん変わったわ。古い建物がどんどん観光客向けのディスコやレストランになっていくわ。」



お婆さんがしみじみと話してくれる。
マチュピチュが発見されたのは1900年代の前半。

おそらく観光地化したのはここ50年くらいだろう。

世界中から人がやってき始めたのは30年くらいの話だと思う。

それまでアンデスの山の奥深くにある、インディアンたちの都市であったクスコ。

きっと色んなものが急激に変わったんだろうな。



小さな部屋の中、パンチョと奥さんのささやかな暮らしがとても幸せそうだった。











意外なランチタイムになりつつ、パンチョの家を出て丘を降りていく。

今日はまだまだやることがあるぞ。



いい加減服がボロボロになってて、日本から持ってきた数少ないロンTも1枚なくしたので、そろそろ服を買わないと洗濯の時に替えがないんだよな。

最近ずっと服欲しい服欲しい言ってたんだけど、ヒッピー仲間たちがクスコに土曜日に行ったら古着市をやってるからそこで買うといいよと教えてくれていた。

てなわけでやってきた古着市。


ていうかパンチョが言うには泥棒市ということらしい。






こ、これか…………

photo:21




カオス臭がプンプンしやがる………

意を決して内部に潜入。






photo:22



まぁなんでも売ってる。

なんでも。

なんでも。

ただの空き瓶とかガス切れのライターとか引きちぎれた人形とか。

photo:23



photo:24




誰が買うんだこんなもん(´Д` )



もうなんでもアリ。
とりあえず家のいらない物、全部持ってきましたみたいな感じ。

盗品もかなりあるんだろうな。
もはやここに流れたら回収は不可能だよ。



そんなスーパーカオスな市場の中を歩き回っていくと、たくさんの古着が売っている。

5ソルとか3ソルとか、中には1ソルなんてのも。1ソル25円くらい。

photo:25




でももうただの雑巾みたいな布切れとか、シミだらけとかそんなんばっかりなので、かなり探さないとカッコいい服は見つけられない。




そんなゴミ溜めみたいな中でついに1着ゲット!!


言い値12ソルを8ソルに値切れた。300円。

もっといけたかな?

なかなかカッコいいジャケット。もちろん女性もの。これでサイズピッタリだ。










よーし!!新しい服で気分も良くなったところで、もういっちょ路上いってみよう!!

観光客がわんさか歩き、物売りがズラリと並ぶサンタクララ通りの列に加わって俺もギターを構える。









photo:26



クスコは一大観光地。
そしてマチュピチュの拠点の町。

もうびっくりするくらい日本人がわんさか歩いてる。

久しぶりにこんなに日本人見たな。



しかもみんなユニクロのダウンとか、オシャレなアウトドアファッションに身を包んだいわゆる山ボーイ山ガール系の若者たち。

予想通り、というか予想以上に卒業旅行の大学生で溢れている。

爽やか!!





こうして路上で歌っていると日本人ってあんまり声をかけてくれないんだけど、今日はたくさんの大学生が立ち止まって話しかけてくれた。


うおー!!日本語久しぶり!!

よ、よし!!王様ゲームしよう!!





ってなんか久しぶりの日本人にドキドキしていたら………







ん?


誰かがギターケースの前にかがんで、お金じゃなくて色んな差し入れを入れてくれている。



「む、ムチョスグラシアス………ん?あれ?」


よく見ると、その差し入れ、ラ王って書いてる。
カリカリ梅!!ミルキー!?


貴様何者だ!!?













photo:27




ブログのまんまだー。

男前やー。



「ちょ!!た、たいさん!?はじめまして!!」


「はじめまして。」


「ちょ、声高!!」



ご存知、脱サラ課長たいさん。

僕がこのブログランキングに登録したのが1年以上前。
その時から常にトップ5にいたランキングの古株旅人。


世界一周ブログランキングなんてものの存在を知った時、色んな人がいるもんだなぁと目からウロコだったんだけど、特別すごいことをしてる人ってのはあまりいなかった。
ていうか世界一周ってこんなにポピュラーでツールが揃ったものなんだって驚いたもんだ。


その中で、世の中にはこんなこれぞ旅人っていう旅をしてる人がいるんだ、と尊敬と同時に悔しさを覚えたブログが脱サラ課長のたいさんだった。


南米に入ってるのは知ってたけど、まさかクスコにいるとは!!

ていうかてっちゃんと行動してたんだ!!



「いやー、会えましたねー。」


「すげー!!たいさんだ!!珍味ハンターだ!!」


「え、え!!たいさんですか!!すごい!!たいさんだ!!」


周りの大学生たちがざわめく。
さすがは有名旅人たいさん。


お、俺のことは知らないのね(´Д` )







後で落ち合いましょうと約束して、2人は晩ご飯へ。

俺はそれからも場所を変えて路上続行。

photo:28




ひたすら人がいなくなる23時まで歌いまくって、喉が壊滅して終了。


1日中歌いまくったそのあがりは、187ソル。70ドル。

お、俺頑張った………

photo:29










ヘトヘトになって土曜日の活気で賑わう町で2人と待ち合わせ。


そしてついにあのたいさんとお酒を飲むことが実現!!!

photo:30





「俺マジでたいさんのこと大好きなんッス。写真とかマジやべぇッス。チュっす。」


「いやー、僕も金丸さんのブログ読ませてもらってますー。」


「声高!!」



もっとワイルドで筋肉むきむきで背が高くて、Tボーンステーキを骨ごとサクっと食べるジャックハンマーみたいな人だと思ってたんだけど、普通に一般的な日本人男性です。
声とかミナミの帝王みたいな感じなんだろうなと思っていたけど、可愛い声です。






ブログを読んだら分かると思いますが、たいさんってすごく骨太なんですよね。

媚びたこととか書かないし、いつも信念を感じさせてくれる強さがある。


波風たてないように綺麗事ばかり書くのもいい。
批判を恐れずガンガン書くのもいい。


たいさんってそのバランスのとり方が上手いんだよなぁ。
さすが社会経験の多い大人だなぁっていつも感心する。





ガイドブックをなぞるような旅ではなく、独自の道を突き進む姿にすごく共感する。


そんなたいさんとこうして面と向かってお酒を飲んだら、まぁ色んな話に花が咲く。

かなり面白い話、興味深い話だったけど内容は伏せます^_^




「クスコって日本人すごいいっぱいいますね。」


「いやいや、ウユニに行ったら半端じゃないですよ。今日本人200人くらいいるんじゃないかな。新月周辺になったらもっともっと増えますよ。」


「もうそっこらへんで拳を上にあげてワンピースのポーズで写真撮ってるグループがいるからなかなか人がいないところを探すのが大変なんだよ。」



歩く地球の歩き方のてっちゃん、
世界中の僻地からメジャーどころまで3年旅をしているたいさん、

マジで最高に面白かった。
もっと話したかったー。




なんか有名旅人に会って嬉しくなる気持ちがわかったなぁ。

こりゃブロガーを集めた旅イベントにお客さんが集まるのも理解できる。

たいさんに会いたい人はたくさんいるだろうなぁ。






美味しいビールを飲んで、たくさん話をして、いい夜だった。

たいさん、てっちゃん、タイミングが合えばウユニで会いましょう!!







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女子大生と王様ゲームしよう!!

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2月23日 日曜日
【ペルー】 クスコ






たいさん、素敵な人やったなぁ。

いやー、本当に素敵な人やった。

俺が女だったら惚れてたなぁ。


いやー、本当に素敵な人やった。



photo:01



と、宝の山を見ながらニヤニヤしてます。

ぬほおおおおおお!!!!
ラ王の美味さが異常すぎるううううううう!!!!



photo:02





「フミー、なにそれ?」


「日本の食べ物?美味しいの?」


「やらん!!誰にもやらんぞ!!麺1本たりともあげない!!」



キッチンでおしっこ漏らしながらラ王をすすっていたら、玄関の方からたどたどしいスペイン語と英語が聞こえてきた。




な、なに!!??

この発音は日本人の発音じゃないか!!

こんな隠れ宿に日本人が、しかも女の子の声じゃないか!!



窓からのぞいてみると、そこには日焼けした健康的な笑顔の可愛い日本人の女の子がいた。






出たああああああああああああ!!!!!!

セックス確定エエエエエエエウウウウウウウリリリイイイイイイ!!!!




たいさん、日本人引き寄せありがとうおおおおおおおおおお!!!!!!







「どうも、僕の名前はレオナルドディカプリオ。クスコのことでわからないことがあったらなんでも聞いて。」


「あー、はじめましてー。有名な14角の石垣ってどこにあるんですか?」


「そんなもの知りません。」




大学生のネネちゃんとシュウ君。
爽やかな2人。

クスコにわんさかいる大学生みたいにカッチョいいアウトドアな服装ではなく、飾らないシンプルな格好。



「こんなとこよく見つけたね?」


「ボリビアのヒッピー宿に泊まってたときにドイツ人の男の人に聞いたんですよー。そこも毎晩パーティーで楽しかったんですー。」


「へー、そうなんだ。」


「金丸さんはいつもお昼は何してるんですか?」


「路上で歌うたってるんだ。」


「えー!!それってアルゼンチン人じゃないですかー!!」



南米を南から北上しているネネちゃんとシュウ君。

他の日本人旅行者たちみたいに日本人宿を渡り歩くというような旅ではなく、極力現地人たちと交流しながら回っているみたい。

アルゼンチンでもボリビアでも毎晩のように南米人たちとクラブに行ってパーティー三昧だったみたい。



「ウユニでは日本人にめちゃくちゃ会ったんですけど、中にはメルカドに入ったこともない人たちとかいましたよー。ヒッピーのみんなってすごく楽しいんですけどねー。あ、オラー、ブエナスタルデス、コモエスタ?」


宿のみんなに飛び切りフレンドリーに話しかけまくって一瞬で打ち解けている2人。


当たり前だけど、こんな大学生もいるんだな。

photo:03











photo:04



さぁ今日も歌うぞ。

ギターを持っていつものサンタクララ通りへ。

稼ぎまくって女子大生に死ぬほどいいとこ見せてやる!!

photo:05







「あ、日本人の方ですか?すげぇ!めちゃかっこいいっす!!」



早速大学生ゲット!!でも男!!


写真撮ってもらえますか?とお願いしたら、わざわざ肩車して全体が入るように撮ってくれた。

名前聞かなかったけどありがとう!!

photo:06



photo:07









「か、金丸さんですか?はじめまして。」


次はギターを持った兄さん。
なにやら1度俺にメールをくれたことがあったみたい。
ギターを持って旅に出ようと思ってるんですが、海外ではどんな曲を歌ってるんですか?という質問はよくされるので名前まで覚えてなかった。
ごめんね。


兄さんの隣にはおどおどしてる可愛らしい女子大生が2人。



「あ、今夜一緒に王様ゲームでもど、」


「あ、今夜のバスで……クスコ……出るんです……」


「だよね!!気をつけてね!!本当俺っておっちょこちょい!!」




そして兄さんと女子大生2人は去って行きました。
俺も女子大生と行動したい。





photo:08



喉は相変わらずボロボロでかすれまくっているけど根性で力を振り絞る。

空気が薄くて、何度も息つぎしないと声がもたない。

それでも頑張っているとドンドン人だかりは増えていき、歩道を埋め尽くすほどに膨れ上がった。

もちろん日本人旅行者は大学生だけじゃなく、旅慣れしてそうなおじさんがスマートにお金を入れてくれ笑顔でいい歌だねと言ってくれたりする。

photo:09










あたりが暗くなってきた頃、最後の力を振り絞って歌っていると、人だかりの中に女子大生を発見!!

俺を見て、あ!みたいな顔をして立ち止まった!!

俺のこと知ってるふうな感じ!!

2人ともかなり可愛いぞ!!

仲良くなりたい!!





歌に合わせて体を動かして手拍子してイェーイって言ってくれてる!!

笑顔が可愛い!!





あ、あれ、なんだろう?この気持ち。恋?


もう演奏しながら、歌にまったく集中できてないですね。


やぁ、これから一緒にインカコーラでも飲みに行かない?


という口説き文句を考えながらハーモニカを吹いて、最後の曲を氷室並みのポージングで終了。


たくさんの拍手が起こり、みなさんにお辞儀をする。


するとその女子大生2人がこっちに近づいてきた!!

イ、インポ……じゃなくてインカコーラに誘うぞ!!





「あ、あの、すごく良かったですぅ!!キャピ。」


「やぁ、綺麗な指してたんだね知らなかったよ。ところで僕とインカコーラでもど」


「ケビエン!!」


「スウェルテスウェルテ!!」


「ムイボニート!!コングラッチュレーション!!」


女子大生たちを押しのけて観衆のみんながわらわらと一斉にお金を入れてくれ、さらにガンガン話しかけてくる。


「あ、そ、そうです!日本から来ました!!あと2日くらいクスコにいます!!次の国はボリビアです!!ちょ、あ!!ちょ!!」


地元の人たちに群がられているのを見て、入る隙間がなくなった女子大生たち。

諦めて背を向けて歩いていく。



「あ!!ちょ!!ちょっと待ってえええええええええええ!!!!!インカコーラアアアアアア!!!!!」


「スウェルテスウェルテ!!」


「ムイボニート!!コングラッチュレーション!!」




コングラッチュレーションじゃねぇ!!

というわけでたくさんの日本人と接触はしたもののFacebookの交換すらできないまま路上終了。

あがりは157ソルと色んな南米のお金。

60ドルくらい。








「あー、フミさーん、歌終わったんですかー?ご飯行きます?」


宿に向かって歩いていると、ネネちゃんとシュウ君を発見。

そういえばネネちゃんも女子大生か。
キャピキャピ感がねぇ(´Д` )


嘘、ネネちゃんも可愛いよ^_^








photo:10



ちょうどメルカドの横の大きな教会でミサをやっていたので覗いてみた。


photo:11



立派で美しい教会内はものすごくたくさんの人で溢れており、厳かな聖歌が流れている。

いつもの敬虔なカトリック教会。

でもお祈りしているのは民族衣装を着たインディアンのおばちゃんやおじさんたち。

かつてインカ帝国を築いたこのケチュアの民も今ではスペインがもたらしたカトリックを信仰しているんだ。





と、その時不思議な鳴り物のリズムが教会内に響いた。

同時に、通路に並んでいた奇妙な格好をした集団が声をあげながら踊りはじめた。

photo:12



顔に白いマスクをかぶり、背中にアルパカかなんかの人形をぶら下げ、なんとも奇妙な姿。

腕を組み、体を前後にのけぞらせながらリズムに合わせて揺れている。


photo:13



意味はわからない。

わからないが、これが神に対する畏敬の表現であるということはわかる。

キリスト教という同じ宗教でも、土地が変わればこんなにも異なった祈り方が生まれる。

違う人種、違う大陸なのに、宗教ってなんでこんなに人間を支配するんだろうな。




人間の心はひとつだ。
深く考えることはないと思う。

辛い時に救ってくれるのは周りの人の優しさだし、苦しんでる人に優しくするのも人間の自然な感情だ。


こうして世界中の人と触れ合いながら旅していると、宗教なんて大して重要なものじゃないように思えてくる。

もっと深く人間を見つめていきたいな。









photo:14



それからネネちゃんシュウ君と3人でご飯を食べに行き、宿に帰り、仲のいいやつらとみんなで踊りに行こうぜということになり、夜の町へ。

photo:15





道ばたで会ったバスキング仲間のアコーディオン弾きの兄ちゃんたちも誘って8人くらいでバーへ行き、生バンドのめちゃくちゃ最高のライブでハイパー盛り上がった。


フロアーを占領して夜遅くまで踊りまくった。

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女子大生とのインカコーラはおあずけだけど、今夜も面白い夜。

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ペルーでお客さんゼロとか渋い

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2月24日 月曜日
【ペルー】 クスコ





うーん………ゆうべはしゃぎすぎたな………


窓のない部屋なので今朝なのか昼なのかもわからない。



「ブエナスー、フミー。」


「ブエ……ナスイイ……」




はっ!!!な、なんだこの声!!
トムウェイツ超えてやがる!!

眠気が吹っ飛んだ。


ようやく良くなってきたところでゆうべクラブで大騒ぎしすぎたせいだ。





ヤバすぎる。今夜はこの前誘ってもらったカフェでのライブの日。

歌う時間を減らしたり暖かいお茶を飲んだり、なんとかこの日に合わせて喉の回復をはかっていたのに、ゆうべの大騒ぎで台無しになってしまった。


バカすぎる………
体調管理もできないで歌う資格ねぇぞ………

こんなFacebookのチラシを作ってもらったのに。
photo:12




とにかくこの喉をなんとかしないと。
今日は路上はやめて夜に備えよう。








photo:01



photo:02



身軽な格好で宿を出て、やってきたのはメインスクエアのアルマル広場。

月曜日の昼はおだやかな空気で、まばらな観光客たちが写真を撮っている。

真ん中の銅像の下で座っていると、しばらくして女の子が声をかけてきた。


「ハーイ、フミ、待った?」



やってきたのはエリナ。このクスコに住んでいる可愛らしい女の子。

昨日路上で歌ってて声をかけてくれ、ご飯を食べに行く約束をしていたのだ。

photo:03




「フミ、何か食べたいものある?」


「金太郎って美味しいの?」


「あー、ジャパニーズレストランね。ちょっと高いし、日本人のフミは行かなくてもいいわよ。あ、これプレゼント!!」


クスコとマチュピチュの地図が描かれたTシャツを渡してくれたエリナ。

あー!!Tシャツマジで欲しかったところだよ!!と喜ぶと、エリナはニコニコと笑った。









photo:04



ペルー名物の中華料理を食べながら色んな話をした。

日本のこと、ペルー、クスコのこと、恋愛のこと、

どこにでもいる普通の女の子。




「フミ、マチュピチュにはどうやって行くの?」


「安い方法で行くよ。バスが安いんだよね?明日行こうと思ってる。」


「うん、じゃあバスの予約しに行こうよ。安いところ知ってるから。」





それからエリナと2人でバスターミナルへ。

観光地エリアを抜け、ボロボロの民家が並ぶ貧しい地域へと入っていくエリナ。

入り組んだ、どう見ても治安の悪そうな路地を進んでいく。

photo:05




こんなところにバスターミナルなんかあるのか?





若干不安になりつつもエリナについて行くと、そんなボロい住宅地の中に自動車の整備工場みたいな建物がポツポツと並んでいた。

バスターミナルというから大きなバスの発着場かと思っていたら、どうやらマチュピチュへ向かうバスはハイエースみたいなただの箱バンが主流みたい。

完全に地元の人の足だ。







マチュピチュへの行き方なんだけど、3つある。



★電車

1万円を超えるけど2時間くらいでクスコからマチュピチュまで行けるそう。



★バス+歩き

クスコから朝出発し、15時くらいに山奥の水力発電所に到着。
そこから2時間ほど歩きでマチュピチュに到着。
バスの値段は代理店によってだいぶばらつきがあるそうだけど往復で100ソル、37ドルってのが相場っぽい。



★オール歩き

インカトレイルというウォーキングコース。
大自然とインディアンの小さな集落を堪能しながらの道のりで3日くらいかけて行くそう。
値段は知らない。





これにさらにマチュピチュの入場料が126ソル、47ドル。
誰もが登るマチュピチュ遺跡を一望できるワイナピチュ山の登山料が24ソル、900円くらい。


バスで行くとしたら最低2日マチュピチュに泊まらないといけないのでその宿泊費。
俺は宿のソニーに10ソルのところを教えてもらってるので2日で20ソル、700円くらい。


さらにマチュピチュ村は山奥で観光地なので全ての物価が半端なく高いのでレストランなんかに行ったら大変なことになるそうなので、このクスコである程度の食料や飲み物を買っていく必要がある。



つまりなんだかんだで100ドルくらいはかかるというわけだ。

旅行者の中には偽学生証を使って入場料を半額にしたり、裏技でチケットを買わずに侵入するという技を使うヒッピーたちもいる。

俺もやり方を教えてもらった。



かなり高いのでなんとかして節約したいところだけど、マチュピチュは誰もが憧れる地球屈指の人類の遺産だ。

ここはキチンと全額払おう。






てなわけで俺は節約のためにバス+歩きのルートで行くわけだけど、ガイドブックとか持ってないのでいくらくらいが相場なのかわからない。

宿のソニーが知り合いが90ソルで行ってくれるわよー、と言っていた。
お金のないヒッピーたちが泊まる宿のソニーが言うんだからかなり安いんだと思う。



それを参考にこのローカルな箱バンの値段はいくらだろう。
代理店を通してないので手数料は発生しないので安くなるはず。


「フミ、マチュピチュまで半分のところにある町までが30ソル。そこから乗り換えて10ソルで発電所まで行けるわ。往復で80ソルよ。」



なるほど。ソニーの値段より10ソル安くなった。まぁわずか370円だけど。

ここにするかな。

お金は明日払えばいいとのことなので予約だけしてまた治安の悪そうな道を通って町中に戻った。

明日朝5時に集合みたい。
まだ暗い時間帯にここを歩きたくはないんだけどな………








photo:06



photo:07




これから仕事というエリナを町まで送っていき、俺はちょいと買い物へ。


メルカドを降りたところに楽器屋さんが固まっている通りがある。

いい加減古くなっていた弦を張り替えないと完全に音が死んでいる。

お店でキチンとやらせてもらうんだ。
いい音でのぞまないとな。






南米の楽器屋さんは本当に品揃えが悪い上にめちゃくちゃ値段が高いので、弦を探すだけで一苦労。

ついでに音が出ない部分だらけになっているGのハーモニカも探してみた。





photo:08



やっとこさ見つけたのはまたこいつ。

中南米で何度もお世話になってる劣悪品のハーモニカ。

えーっと、値段が………



170ソルですか。


このスッカスカで買って吹いた瞬間から音が狂っているという最悪のハーモニカが63ドルですか。
冗談かなにかですよね?




もう嫌だ………
音が出ない穴を外して吹くということに慣れてしまって、ずいぶんマトモにハーモニカを吹いていない気がする。

南米はどこも高いだろうなぁ。
でもオーストラリアに行ったらもっと高いだろうなぁ。


ハーモニカは諦めて、17ソル、630円のエピフォンの弦を買った。








空気の薄さになかなか慣れないせいで、少し歩き回っただけで息が切れて体が疲れてしまう。

夜に備えて宿に帰りベットに倒れた。

なんとか喉の調子が戻ってもらわないと…………








photo:09



1時間ほど眠れた。

もう外は暗くなっている。

シャワーを浴びて宿を出た。

よし、久しぶりのライブだぞ。
しかも対バンじゃなくてワンマンだ。
きっちり作らないとな。










ひとまず人通りの少ない路地で声出し。

喉の調子は………




やっべぇ………

ガラガラにもほどがある………

高い声を出そうとしたら、かすれるか裏返るか。

それでもなんとかゆっくりと温めていくと、それなりにスムーズに声が出るようになってきた。

ただのウォームアップなのに、通り過ぎる人たちがお金を置いてくれる。

ありがたい。






とても万全とは言えない。
でももう時間はない。やるしかない。
30分ウォームアップして12ソル、500円ほど入ったので、それで晩ご飯を食べ、これで準備は整った。

不安でたまらないけど、お店に向かった。










photo:10



「ハーイ、フミ、調子はどうだい?」


にこやかにハグしてくれるオーナーのパンチョ。
良くないですとは言えない………
なんとかしねぇと………








ていうかお客さんがいない。

ゼロでございます。

すでにスタートの20時の10分前だというのにお客さんゼロでございます。





ガタガタガタガタガタガタ(´Д` )





外にタバコを吸いに出ても月曜日の夜は静まりかえっている。


おお………これ新記録叩き出すんじゃねえか……?



日本をライブで回っている時、津々浦々のライブハウスで演奏してきた。
本当に日本全国で。

そうやってドサ回りをしているシンガーって意外にもたくさんいるもんで、俺みたいに無名な人からかつて一世を風靡したベテランまで色んな人がいる。

メジャーからかけ離れたアンダーグラウンドでうごめくシンガーの表現というのはとても個性的で、はっきり言ってものすごくカッコイイ。

メジャーでガンガンやってた人が事務所を辞めてギター1本で全国行脚したりしてるけど、そういう売れ線を捨てた実力派のライブってマジで半端ないんだよな。

ベテランだけでなく、アンダーグラウンドのムーブメントを作ってる、例えば独唱パンクなどの若手のイカれたイベントなんかに参加させてもらいながら、怪物たちに揉まれてずっとやってきた。


彼らのクリエイトは本当にカッコイイ。






でも、



やっぱりそういうアンダーグラウンドってなかなかお客さんが入らないもの。

尊敬するめちゃくちゃカッコいいシンガーでも、お客さん1人の前で歌うこともよくある。
東京のライブハウスなんてお客さん5人いかないことなんてザラだ。


現行の多くのライブハウスにはチケットノルマってのがあり、お店が決める一定数の集客ができなかった場合、ミュージシャンが自腹でチケットを買わないといけない。

そんな中、お客さんを1人しか呼べなかったりしたら、かなりの大金を箱に払わないといけない。


そうやってみんなバイトしながら必死にライブしている。


俺は応援してくれる人たちのおかげで10人以下のライブをしたことはない。
とてもありがたい。





俺この前どこどこでお客さん1人だったんだよぇ……
あ、俺この前お客さんゼロだったんだよ………

あ、俺もこの前ペルーでお客さんゼロだったんだよ、



とか言いたくねぇ(´Д` )


せめて10人くらいは入ってもらたい………


パンチョがそんな状況を見てとても申し訳なさそうにしている。
俺の方こそごめん。

こんな無名な日本人で集客力なくて。











少し時間を押して20時半くらいになった頃、ポツポツとお客さんがやってきた。

なんとか10人は超えたぞ。


「フミ、少ないけどいけるかい?」


「もちろん。頑張るよ。」



店内の電気が消えて、正面のイスにスポットがあたる。

拍手の中でイスに座った。

photo:11












そして1時間。

ここ数ヶ月で最高の歌が歌えた。


お店の雰囲気、アコースティックに最適の音の響き、

喉の調子が驚くほど良く、とてもいい声が出せた。

歌いながら、おお、めちゃいい歌うたえてるって自分で思えるほど。


日本人に来て欲しかったなぁ。
ここ最近、路上でボロボロの声ばかりだったからなぁ。


MCも調子良くてとてもいい雰囲気を作れた。


そして拍手とブラボーの声の中、1時間のライブ終了。


最後にチップをお客さんたちからいただき、40ソルほどになった。
ありがたい。




「フミ、すごく良かったよ。もう1度土曜日あたりにやらないかい?週末はもっとたくさんの人が入る。この歌をもっと多くのお客さんに聴いてもらいたいよ。」


パンチョが申し訳なさそうに言った。
土曜日だったらマチュピチュから帰ってきてちょうどいいくらいだ。

俺もこのお店でもう1度歌いたい。

やらせてもらいますと言うと、パンチョは笑顔でハグしてくれた。







photo:13



お客さんは少なかったけど、充実感を持って宿に帰った。

荷物をまとめているとみんなが声をかけてくる。


「フミー、明日行くのかよー。もっといて俺たちとセッションしようぜー。」


みんなに帰ってきたらなーと応え、ベッドに入った。

明日は4時起きだ。


さぁ、ついにマチュピチュだぞ。
あのマチュピチュだ。












すると宿のソニーが部屋に入ってきた。


「フミー、明日からマチュピチュに行くのよね?」


「ん?そうだよ。」


「明日からペルーはストライキが始まるから交通網が全てストップするわ。ストライキが終わるのは2日後よ。マチュピチュには行けないわ。」







………………










マチュピチュウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!







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クスコ、ローカル巡り

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2月25日 火曜日
【ペルー】 クスコ






ストライキ1日目。


photo:01





ふて寝。

何も出来ない。


公共交通機関が全てストップしてるらしい。

それに伴ってたくさんのお店も閉まり、完全にクスコという牢獄に軟禁だ。



信じらんねぇ。
でも時間は刻々と過ぎて行く。

ケータ君やナオちゃんたちは数日違いでクスコを出たみたいで会えずじまい。

そしてこの前会ったてっちゃんとたいさんがウユニで個人的に車をチャーターして待ってるねと言ってくれていたのに、もはやそれにも間に合わない。


そして今更になって気づいたんだけど、今月は2月。

28日しかねぇ(´Д` )




つーことはストライキ明けの27日からマチュピチュに行ったとして、クスコに帰ってくるのは3月1日。

たったの8日でボリビアに移動、ウユニ塩湖に行き、チリに抜けサンチアゴまで下らないといけない。

かなりの距離なので移動だけでも3日はかかる。

さらにウユニ塩湖は車をチャーターしないといけないので5人ほどのメンバー集めをしないといけない。



無理だあああああああ!!!!!!(´Д` )

絶望的すぎる(´Д` )!!!!!





このスーパー強行日程の中、さらにそれぞれの移動費も路上で稼いでいかないといけない。

マジで笑えなくなってきた。



もう女子大生と王様ゲームとかどうでもいい!!!

いや、やっぱりそれは捨てがたい!!

忙しすぎる!!!


焦りが体中からほとばしってくるんだけど、この2日間何も出来ない。

せめて王様ゲームをこの間に………


いや、歌いに行こう。
少しでも稼がないと。








photo:02



てなわけでふて寝から脱出して、いつもの安食堂で3ソルのご飯。120円くらい。

同じ宿のネネちゃんとシュウ君は毎晩ヒッピーたちと夜中まで遊びまわっているけど、日中は早くから観光に出かけている。
本当旅を満喫してるなぁ。








photo:03



ご飯を食べ終わって、いつものサンタクララ通りで路上開始。

ストライキの影響で確かに道路にはバスが走っておらずガランとしている。

静かな通りに歌を響かせる。




「ハーイフミー、コモエスター。」


すでにヒッピー仲間がたくさん出来ており、みんな声をかけてくれる。

ゆうべは調子良かったんだけど、やっぱり路上で声を張るのはまだきついみたいだ。
マシにはなってきているがかすれている。


日本人大学生の姿は相変わらず半端なく多いが立ち止まってくれる人はほとんどいない。

photo:04







そんな中、ケンジさんという俺より年上なくらいの方が声をかけてくださった。

世界中、様々な国を旅しているベテランさんなんだけどいたって飾らない格好で芯の強そうな笑顔がとても心地いい。

これからの南米南下の詳しい情報を教えてくださった。

やっぱり大人の話し方はリズムや流れの読み方が上手で会話していてとても楽しい。

ケンジさん、ありがとうございました!!









それから今度はこの町に住んでるブルースがやってきた。

これまでも歌ってるとこによく来てくれたブルースは、5年くらい前に日本人の彼女がいた男前。

photo:05




英語ペラペラ、日本語少し、さらにドイツ語の勉強をしてて夜は観光客向けのクラブで働いている。


ヨーロッパで何度もお世話になった宗教のクリシュナが好きな彼。
何度か遊ぼうぜって誘われていたんだけど、時間がなくて断っていたんだよな。

いつもウチに泊まればいいよと誘ってくれていたけど、Wi-Fi、ホットシャワーで8ソルならそっちのほうがいいねと言ってくれた。
ブルースの家にはどっちもない。







「フミ、どっか遊びに行こうぜ。今からクスコの特別なジュース飲みに行くんだけど行かないか?」


んー………本当は稼がないといけないところなんだけどなぁ…………

でも喉をちゃんと休ませたいのもあるからなぁ………


よし、今日はこの辺にしてブルースとクスコ散歩にするか。

今日のあがりは1時間半で46ソル。17ドルてとこ。








てなわけでギターを宿に置きに行き、それから2人で歩き回った。

ブルースが好きだというジュースを飲みにローカルエリアのごちゃごちゃした通りへ。

1人じゃなかなか行かないような場所で、いつもなら人通りもすごいんだろうけど、今日はストライキ。
多くのお店が閉まっていて、ジュース屋さんもシャッターが降りていた。


「あー、なんてこった。フミに飲んでもらいたかったんだけどなぁ。よし、違うのにしよう。フミはお酒は好き?」


そう言うブルースが連れてってくれたのは、たくさんの豆や小魚、香辛料などが袋詰めにされた量り売りのお店。

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こんなところでお酒なんか買うのか?と思ったら、なにやら奥のタンクからペットボトルに液体を注いでいるおじさん。

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「フミ、これはカニャーソって言ってペルーの大衆のお酒だよ。すごく安くてみんなこれを飲むんだ。まぁお金持ちは飲まないけどね。」


1リットルで6ソル。200円ちょい。
味はラムみたいでテキーラほどは強くない。
30%くらいかな。

悪くない。

photo:09










カニャーソを飲みながら歩いていると、ブルースが立ち止まった。


「ちょっと食べていかない?ここのスープ好きなんだ。」


え?スープ?

いいけど、どこのお店?
そんな食堂とかないけど。



「ここだよ、ここ。」


そしてブルースは路上でポリバケツみたいな中にひしゃくを突っ込んでるインディアンのおばさんの横に座った。

暗い路地の歩道で数人の地元の人がスープを飲んでいる。

photo:10



インディアンのおばさんが大股を開いてポリバケツの中に木のひしゃくをぶち込んでぐるぐる底をかき回して、器にジャバっとスープをついで差し出した。




こ、こ、これですか………


もはや屋台でもない………


路上に座ってるだけ。



俺って結構潔癖なとこあるんですよね…………



どろっとした液体にレモンを絞り入れるブルース。
スープには鳥肉と麺が入っている南米ではどこでも食べられるもの。


「ブ、ブルース、この器とかどうやって洗ってるのかな……?水とかないみたいだけど。」


「ズルズルズル………ん?さぁ、スープで洗ってるんじゃない?ズルズルズル。はい。」

photo:11




そう言って差し出してくるブルース。

スープをスープで洗うて(´Д` )



そんな衛生観念なんて微塵もないスープをなんとか頑張って口に入れる。

まずくはない。ていうかなかなか美味しい。

でもやっぱり抵抗あるよ………




地元のおばちゃんたちに色々絡まれながらもなんとか食べ切った。
俺頑張った。



「フミ、このおばさんケチュアなんだって。」


「へー、そうなんだ。えーっと、ユカカンタモナニ。」


リーナのお父さんに教えてもらったケチュア語を言うと、ニコニコして空の器に2杯目をジャバってついでくるおばちゃん。



お、おかわりじゃねぇ!!!(´Д` )


というわけでかなりお腹いっぱいになれます。
値段はなんと1.5ソルです。50円。



市場の前の広場ではなんかのお祭りの練習をしてた。

photo:13



インティライミだよ、とブルースが教えてくれた。
ナオトインティライミのあれ?


なにやらインティライミとはクスコのお祭りの名前らしく、リオのカーニバル、ボリビアのなんとか、に並んで南米3大祭りのひとつなんだそう。

ちなみにボリビアのなんとか祭りは現在開催中らしい。

の割りには行ったっていう人ほとんど聞かないけどな。
俺は時間ないから行けないな。







photo:12



それから2人でスーパーマーケットでお買い物。
パスタや穀物の炭水化物を買っているブルース。


「いつも市場で買ってるんだけどね。今日はストライキで休みだよ。市場ならこれの半額で買えるんだけどなぁ。」



たくさんの食料を買いこんだブルースと今度は彼の家へ。

クスコは周りを山で囲まれており、その斜面にもたくさんの家がひしめいているんだけど、ブルースの家はそんな坂の上にある。


タクシーに乗って中心部から結構離れたところまで行き、そこから坂を登って行く。

細い生活路地や階段が淡く外灯に照らされてとてもノスタルジックだ。

photo:14




そんな階段の途中のドアを入る。

ひとつのドアの中にいくつもの部屋が入っているという、ここらでは一般的なアパート。

ボロいドアを開けると、小さなワンルームの部屋があった。



「へー、いい感じやん。これで月いくらなの?」


「100ドルだよ。」



photo:15



ペルーの月給がいくらかは知らないけど、5万円くらいのもんだと思う。
そう考えるとシャワーなしでこの値段は安くない。

それでもドイツ語の教室に通っているブルースはキチンと仕事をして、若者にしてはちゃんとお金を稼いでる方じゃないかな。
そうしてやり繰りしながら勉強し、いつかドイツに住みたいんだという彼は志の高い男だ。


そんなブルースがご飯を作ってくれた。


photo:16



今はこんな質素なご飯だけど、きっといつかいい仕事を手に入れてベルリンでカッコイイ生活ができるよ。









photo:17



2人で壊れたギターを弾きながら遊んでいたら、突然ブルースが慌てて立ち上がった。


「やっべぇ!!もう仕事の時間だ!!フミ行こう!!!」


「は?マジで?!」



そう言って玄関を飛び出るブルース。
俺も急いで後をついていく。

坂の上の迷路みたいな小道を走る2つの影。

photo:18







「フミ!!急いで!!」


「もうダメだ!!ブルース先に行って!!俺ぼちぼち帰るよ!!」


「で、でも帰り道わからないだろ!?」


「なんとかなるよ!!向こうに行けばいいんやろ?」


「あ、ああ、じゃあ俺先に行くから!!チャオ!!」



そう言って小道の向こうに走って消えていったブルース。

はぁ、こんな空気の薄いとこで走りたくないよ。





それにゆっくり帰りたかったのは、この坂の上の町並みがとても綺麗だったから。

photo:19



photo:20



古めかしい建物が並び、暖色の外灯がデコボコの石畳みを照らしている。

無数に張り巡らされた路地があみだのように入り組んでおり、本当に迷路に迷い込んだような気になる。


こうなると探検心がうずく。
適当に角を曲がりながらわざと迷子になってみる。

photo:21










しばらくすると、そんな迷路の中にカフェやバーが散らばりはじめる。

photo:22




しかしどこも景観を壊さないように外装は古い建物のままで、中だけオシャレな雰囲気になっている。

小道の路上にはヒッピーたちがマクラメのアクセサリーを並べている。



どうやら観光客エリアに入ったみたい。

でもこの辺りはとても静かでアーティスティックな雰囲気が漂っている。

クスコって色んな顔があるんだな。












そんな個性的なお店がセンスよく散らばるアートなエリアを抜けて行くと、大きな石で組まれた石垣の小道になった。

photo:23




へー、綺麗だなぁとぼちぼち歩いていると、こんなもの発見。


photo:24



も、もしやこれがネネちゃんが言ってた12角の石ではないのか!?


よし、もうクスコマスター。







その石垣の小道を抜けると、完全に観光客向けのレストランがずらりと並ぶ通りに出て、貧乏人には一切を声をかけてくれない客引きさんたちの前をテクテク歩き、少しするとメインスクエアの一角に出てきた。

なるほどここに繋がってるのか。



ひらけたスクエアにはたくさんの観光客たちが楽しそうに歩いており、夜景がきらめいていた。







クスコってすごい。
観光地として完成はしているが、こんなにローカルの暮らしとディープに混在している町はなかなかない。

中米のバッグパッカーの聖地はグアテマラのアンティグアだったけど、南米のバッグパッカーの聖地はここクスコだ。

どこまでも沈める魅力がある。


カニャーソをあおりながら、そんな美しい町の中を1人歩いた。


photo:25











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アンデスが魂を震わせる

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2月26日 水曜日
【ペルー】 クスコ




photo:01



ストライキ2日目。


今日もやることと言えば路上で歌うことくらい。

ああ……早く進まないとマジでヤバいのに………

でもお金を稼ぐこともそれと同じくらい大事。

photo:02




まずマチュピチュに1万円。

それからボリビアのウユニまでの移動費が40ドルくらいかな。

ウユニ塩湖の車チャーターがなんぼかわかんないけど30ドルくらいか。

星空は別にどうでもいいので朝焼けと青空を見られたらそれでいい。

その後ボリビアからチリに抜けてサンチアゴまでがわかんないけど50ドルくいかな?


ひたすら金がいる。


これをスーパーダッシュで移動しながらなおかつ所持金を増やしながら下っていかないといけないという、もはやディオが時を止められると分かった時のジョセフジョースターくらいの心境です。


確実!!そう風の強い日に立ちションをしたらズボンにかかるくらい確実にヤバいのにペルーはストライキ真っ只中です。

はぁ………



とにかく歌いにいかないと…………











って雨ですか。
そうですか。


うがあああ………なんも出来ねぇ………




とにかく路上ポイントへと向かう。

photo:03



ゆうべブルースの家から帰っている時に見つけた12角の石垣の通りにやってきた。

クスコに来た観光客が必ず訪れるこの名所。
インカの民の石積みの技術を今に伝える場所として、クスケーニャというクスコのビールのボトルのデザインにもなっているこの石垣。

ひっきりなしに観光客がやってくるはず!!







と思っていたら雨で人通りはまばら………

日本人観光客は半端じゃなく通るけどね。
5割り日本人くらいの勢い。



なんとか軒下に入って歌ってみるが、やっぱり日本人は誰1人立ち止まらず、こちらを見もせずに通り過ぎていく。

他の白人観光客たちが立ち止まってくれるものの、インディアンの子供たちがお菓子を持って買って買ってーっと群がりすぐに彼らを追っ払ってしまう。


こりゃダメだ。
ここは彼らインディアンのテリトリー。
おとなしく場所かえよう。






それからも雨の中を歩き回ったけど、やれそうな場所が見つけられず今日はもう諦めることにした。

こいつは覚悟していたことを実行しないといけないか………







マチュピチュ登山の拠点となるアワスカリエンテという集落にギターを持って行って向こうで路上をかますこと。


2時間、山の中を歩くトレッキングにギターを持って行くのを迷っていた。

雨が降ってきたら大変なことになるし、何より体力的にきつい。
余計な荷物は持たないで身軽な格好で行きたい。


でもアワスカリエンテはマチュピチュに登る観光客たちで溢れかえっているはず。
稼げるはず。


持って行くかなぁ………
大変なトレッキングになりそうだなぁ………












用事を済ませるためにラエセンシアにやってきた。


「おー、フミよく来てくれたね!」


「パンチョ、ゴメン。このストライキでマチュピチュに行くのが遅れたから土曜日の夜に間に合わないと思う。ゴメン。」


「そうか、そうだよな、事情はわかるよ。ストライキはどうしようもない。」


土曜日の夜の20時からもう一度やらせてもらうことになっていたけど、どうやら間に合いそうにないし、予定をずらすほどの時間もない。

もう1回ここで歌いたかったな。


「そうだフミ、今夜ペルーの伝統楽器のショーがあるんだけど見に来ないか?とてもいいからさ。」


「もちろん!!見に来るよ!!」











宿に戻り、明日からの出発に備えて荷物の仕分けをした。

マチュピチュへのハイキングには出来るだけ身軽でのぞまないといけない。

着替えはいらない。
3日くらいなんともない。

ズボンはジーパンでいいか。

靴はウェスタンブーツとサンダルしかないので………まだサンダルのほうがマシか。

とにかく持って行くのは食料とギターだけ。
向こうでは全てのものが2~3倍の値段がするようなので、全食向こうで食べたら大変なことになる。

スーパーでパンとオレンジジュース、ハム、チーズ、缶詰を買った。




バスは宿のソニーが知り合いに頼んで手配してくれている。6~7時間のドライブを往復で90ソル。33ドル。

ソニーのことだからきっとかなり安いほうだと思う。

マチュピチュの入場チケットはまだ買ってないけど、アワスカリエンテでも買えるそうなので問題なし。


要らない荷物をまとめたらソニーに言って宿の倉庫に保管してもらった。
3日間のデポジット、無料。

photo:04









さて、準備も整ったので1人夜の町へ出た。

ラエセンシアの階段を上がるとたくさんのお客さんでテーブルが埋まっていた。

photo:05




正面には見たことのない大きな弦楽器。
ハープのような形だ。
これがペルーの伝統楽器のひとつか。


かなり人気のある奏者さんみたいで、開演時間になると店内はほぼ満席になって、みんなソワソワしながら始まるのを待っている。







そしてついに店内の電気が消える。


拍手の中、おじさんか出てきた。


軽い挨拶を終えて、おじさんは楽器をチェロのように足の間に挟み、弦を両側から触れる。

一呼吸の後、おじさんのなめらかな指が弦を弾いた。








photo:06



ビックリするほど美しい音色が店内に染み渡った。

ベースとハイの倍音が幾重にも重なり、まるで空を飛ぶような開放感。

それと同時にどこか胸に触れる寂しげな音色と旋律。

まさにコンドルは飛んで行くに代表される、アンデスのフォルクローレ。

世界中の路上で南米のインディアンたちがコンドルは飛んで行くの路上パフォーマンスをしていて、いい加減聞き飽きていたんだけど、本場の楽器で聞くともうマジで心が震えた。


なんだろう、この優しくて寂しくて、人と大自然の営みが混じり合った芳醇な音は。

ポールマッカートニーのピアノも、BBキングのチョーキングも素晴らしい。


でもこんなに人間の根源的な部分をそのまま音にしたような音楽は今のところ聞いたことなかった。

あ、いや、日本の尺八もいいな。



とにかくこの夜、アンデスのフォルクローレの偉大さに打ちのめされた。

店内は拍手喝采がいつまでも鳴りやまず、感動の渦に包まれた。










クスコって本当に大きな観光地。
観光客用の見世物のショーがそこらへんのレストランでたくさんやっている。

でもこうして地元の人がお茶を飲みながらゆっくりと自分たちの文化を楽しむクリエイティブな空間も存在している。




ああ、コロンビア南部から始まったアンデスの旅。

なんて美しい場所なんだろう。
アンデスはこんなにも人間の魂を震わせるものに溢れている。

ここに来られて本当に良かった。








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マチュピチュへの険しい道のり

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2月27日 木曜日
【ペルー】 クスコ ~ アワスカリエンテ





世界にはどんなものがあるのか。


知らない国、知らない言葉、知らない町、知らない人種、知らない文化。


漠然としたイメージは余計にそのロマンを引き立てる。



知らないものを見たい。
それこそが旅をする理由。

漠然としたものが鮮明となり、そこに暮らす人々の営みを感じる時、様々なものが見えてくる。


しかし所詮は同じ地球。同じ人間。
営みの違いなんてたかがしれている。大きな枠で見れば本当に微々たるもの。
同じ人間としての生は儚い一瞬で、そこに何を見つけるかもまた、そんなに意味はない。


ならば頭を空っぽにして、自分の生まれた町を歩くように自然体でいたい。
散歩に行くように。

構えることなんてなにひとつない。






今でこそそう思うけど、やっぱり日本を出る前は世界一周という壮大な言葉に震えていた。

日本を長く旅していたけど、海外に行くのは初めて。

情報なんてなんにも知らない。
あえて調べもしなかった。
世界遺産のテレビ番組もわざとチャンネルを変えた。

この震えをとことん楽しみたかったから。




観光にはそんなに興味はなかった。
音楽をやりながらその土地の人々と交流して、映画の中のような何気ない風景に溶け込むイメージをしていた。

きっと出来ると思っていた。

そして世界はイメージ通りだった。



想像以上に構える必要なんてなにひとつなかった。
同じ人間なんだと、毎日のように実感する日々。




そんな観光にあまり興味のない俺でも知ってるものがいくつかあった。
グランドキャニオンとかナイアガラの滝とか、モナリザとかピラミッドとか。

誰でも知ってる有名なもの。

観光なんてそれくらいでいい。



今日またその中のひとつに向かう。






「フミ、そろそろバスが来るわ。外に出て待ってて。」


可愛らしいママと一緒に表の道路に出る。

朝8時。乗り合いのバンが宿の前にやってきた。

ついにあのマチュピチュに行くぞ。

photo:01












お金を持ってなさそうな若いバッグパッカーたちを乗せたバンはクスコの町を抜け、伸びやかな高原の中を走っていく。

photo:02




空はビックリするほど青く、草原が太陽に輝き、まばらに家々が散らばっている。

そんな緩やかな風景のドライブ。

photo:03






バンはいくつかの小さな村の中を抜けて行く。


石畳みの小道に入り、周りは古びた石垣に囲まれており、その中をカラフルな民族衣装を着たインディアンの人々がのんびり歩いている。

窓の外に広がるこれぞペルーといった光景。








そんなのんびりとした風景がしばらくして一変する。

photo:04




目の前にそびえる壁のような山々。

山頂には雲がかかり、その隙間から巨大な氷河が見える。

バンはそんな山に果敢に挑み、急な坂道をひたすら登っていく。

栃木のいろは坂を余裕で超える規模のクネクネの坂道が山の斜面を蛇行している。

photo:05



photo:06



photo:07




ふと振り返ると、うねる山並みと谷間の絶景に息を飲んだ。

あまりに壮大さに興奮が抑えられない。

photo:08





バンはそんな山を登っては降り、登っては降り、どこまでも人里を離れ奥地へと向かっていく。

さすがはマチュピチュ。
この難路がいかに秘められた地かということを想像させてくれる。














さて、話は変わりますけど、僕はタバコを吸います。
マルボロのメンソールをずーっと吸ってましたが、海外ではマルボロは高いのでいつも安物のタバコを吸っています。

空気の綺麗なところで吸うタバコはとても美味しくて、山の上とか自然の中で吸うのが大好きです。

当たり前ですが、吸い殻は捨てません。
吸い終わったらタバコのボックスの中にしまいます。
なので20本吸い終わるころにはボックスの中は吸い殻だらけになっています。

もちろん他のゴミも捨てません。
ポケットの中に入れるか、ゴミ箱が見つかるまで手に持って歩きます。

どんなにゴミだらけの汚い町でも捨てません。

それは心の問題です。
これだけ汚いんだからいいだろうとか、そんな気持ちは何事にも通じます。
誰も見てない時だからこそ自分の心を汚すようなことはしてはいけません。

よく海外の友達に、なんでそんなことするの?と言われます。
海外ではそんなにゴミに対する意識は高くないです。

日本に比べると街角の清掃員の数も多く、彼らが綺麗にしてくれます。






え?ていうか何をそんな当たり前のこと言ってんだ?とお思いですよね。

そうですよ、こんなこと誰でも分かってることです。
ゴミのポイ捨てに対する意識の高い日本人の皆さんならもちろん子供の頃から知ってますよ。


でもね………


マジでビックリするんです。








マチュピチュに行く大学生たち。


頼むからタバコを捨てないでくれ。





休憩ポイントでバンは止まるんだけど、たくさんのバンが大自然の中の駐車場に集合するんです。

まぁこの時期なのでマジで1割りくらい日本人なんです。
そしてほとんど大学生です。


カッコいいアウトドアファッションに南米で買ったカラフルな帽子とかをかぶって楽しそうに話してる。

いいよ、とても楽しそう。
大学最後の思い出になるよ。
素晴らしいことやわ。


そんなことを思いながら見ていたら、彼ら吸っていたタバコをポイと捨てた。
芝生の上に。


ここはインドのゴミだらけの街角じゃなくて、アンデス山脈の大自然の中。
しかも地球屈指の人類の遺産、マチュピチュの地。


なんかもう気持ち悪くてそこから離れた。

注意すべきか?


ここは外国だしマチュピチュの地なんだからタバコを捨てたらいけないよ。


そんなこと大学を卒業しようとしてる22歳にもなるやつに言う言葉かな。
もうなんか目の前の光景が信じられなくて、仲良くなんてとてもじゃないけど出来ないよ。


言わなきゃいけないかな。

22歳ってそんなにガキかな。

なんでそんなことわかんないんだよ。

ウユニとかでもやってんのかなと思ったら、そんな大学生だらけのウユニに行くことに少しげんなりした。









photo:09



バンは休憩を挟みながらどんどん山奥へと入っていく。

廃村や寂れた集落を抜けると、しばらくして道が未舗装の砂利道になった。


簡易的な工事用の道路みたいな感じ。

そんな道を砂埃を上げながら走っていく。


だいぶ標高が下がったみたいで気温がグンと上がり、周りの植物も熱帯のジャングルっぽくなってきた。








photo:10



道は険しさを増し、植物の隙間から断崖絶壁が見える。

目のくらむような高さの絶壁の上を走っていくバン。

ガードレールなんてものはなく、頼りないにもほどがある砂利道のすれすれを踏んでいくタイヤ。

こ、怖すぎるぞ………


photo:11



photo:12




たまにトラックとかがやってくるんだけど、離合するのも本当にギリギリ。

しかも湧き出た水が氾濫していたるところが沢になっており、そんな中を水をはねながら突入していく。

いつ崩れ落ちてもおかしくないような崖の上。

photo:13




マチュピチュほどの観光地なのにこんな道しかないのかよ………

それほどの秘境ってわけなんだろうけど、車内でずっと手に汗を握っていた。

photo:14








photo:16



スリリングにもほどがある崖を降り、さらに奥へ奥へとジャングルの中を突き進み、ついに山々の谷間に小さな人工物が見えてきた。

バンは7時間のドライブでようやく水力発電所に到着。

ギラギラとした太陽が照りつけ、一気に汗が出てきた。

photo:15




駐車場にはいくつもの同じバンが止まっており、たくさんの観光客たちの姿。

でもみんな若者ばかり。

体力自慢の節約バッグパッカーたちだ。

欧米人たちは上半身裸になり、トレッキング準備をしている。

日本人たちはみんな早速集まって記念撮影。

ていうかマジで日本人多すぎ。
ひとつのバンが全員日本人ていうのもあった。


さて、こっから2時間のトレッキング。
ギターが重い。
早く拠点の村まで行って路上やるぞ。

photo:17













そびえる山々が空をせばめる。

水量の多い川は濁流となってダイナミックに轟音をあげている。

その脇にのびる線路の上をひたすら歩いていく。


photo:18



photo:19




最初に15分ほどのキツイ急登があったものの、それを登りきればあとはどこまでも平坦な線路道。

鉄橋を渡り、ジャングルらしい大きな虫に驚きながらどこまでも歩を進める。

photo:20



最初は快調に歩くことができて、集団を突き放して1人でガンガン歩いていたけど、たくさん持ってきた食料とギターが重くてペースダウン。

そして石ころの上を歩かないといけないので、とんがった石がサンダルの底に突き刺さって悲鳴を上げるくらい痛い。


うん、悪いことは言わないのでサンダルで来てはいけません。

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photo:22



photo:24













体力にはまぁまぁ自信があると思っていたけど、やっぱり疲れるわ。

真っ暗なトンネルをくぐって山の谷間に村が見えてきたころにはかなりヘトヘトになっていた。

photo:23



時間は17時半。
ちょうど2時間だったな。


それにしてもすげえ。
山を越え谷を越え、崖の上のデスロードを越え、さらに道なき道をひたすら奥地へ進んできた。

マチュピチュって本当に予想をはるかに上回る秘境にあるんだな。





photo:25



山の中に現れた拠点の村、アワスカリエンテはただのホテル&レストラン街。

photo:26




小さな村が完全に観光客用の贅沢でオシャレな空気に満ちている。

日本にある伝統的な山小屋みたいなひなびた雰囲気は一切なく、きらびやかなレストランが無数に並んでおり、白人観光客たちがワイワイとビールを飲んでいる。
Wi-Fiも飛びまくり。野良も拾える。
六甲みたいな有名温泉地って感じかな。



よし!!つーことは稼げるってことだ!!!


テキトーに村の中を歩き回っていたらマチュピチュのチケットオフィスがあったので、入場券とあわせてワイナピチュという山の入山券も購入。

マチュピチュが126ソル、
ワイナピチュが24ソル。


あわせて55ドル。高え、

あ、ちなみにワイナピチュとはマチュピチュの横にある山で、頂上から遺跡を一望することが出来るそう。
入山制限があり、早めに買わないとチケットがなくなるそうだけど、俺は運良く前日ゲットできた。






次はホステル。
高そうな高級ホテルもたくさんあるけど、俺みたいなバッグパッカー向けの安宿もたくさんあり、クスコのリーナの情報では10ソルのところもあるそう。


なのだが………うっかり場所を聞き忘れてしまった………


仕方なくそこらへんの宿に飛び込んで聞いてみるが、どこも30ソルって言ってきて、帰ろうとするとすぐに25ソルになる。

でも高い。




こんな時はと、そこらへんにいるヒッピー風のやつにいいとこ知ってるか?と尋ねてみた。


「ヘーイアミーゴ、そこの小道の先に15ソルのとこがあるぜー。」


さすがヒッピー、ナイス。







てなわけで路地裏の1番奥にあるアンジーって宿にやってきた。

おばちゃんは最初25ソルって言ってきたけど、頑張って交渉して1泊15ソルで決まり。550円。


すると奥から可愛い日本人の女の子が出てきた。
結構日本人泊ってんだなここ。








ツインベッドの部屋に入り、荷物を降ろすとドッと疲れが出てきた。

ああ、このままシャワー浴びて寝たい………


だって明日は朝4時くらいに起きないといけない。
ワイナピチュには入山ゲートの時間指定があり、俺がとったのは7時~8時の時間帯。

ここからマチュピチュまで、また2時間くらい山道を登らないといけない。





朝4時起きで山登りとか鬼畜すぎるよ………

もう寝ようかな………


て、なんのためにわざわざ苦労してギター持ってきたんだ。
歌え歌え。








photo:27



夜19時になり闇が谷間を包むと、レストランの灯りがこうこうと村をいろどる。

オシャレな高級レストランが軒を連ね、お土産物屋さんやホテルの看板が光り、客引きたちが道ゆく観光客に声をかけている。


こんなバスキングに最適な場所だけども他にやってるヒッピーの姿はない。
まぁわざわざここまで楽器持ってくるようなやつもいないか。

坂道のレストラン街の真ん中で地元のフォルクローレのバンドがアンプを使って賑やかにケーナを吹き太鼓を叩いている。


よーし、俺も頑張るぞ。










というところで豪雨。

photo:28




はへ……あへひ………

なんのために腕痛めてギター持ってきたんだ………


泣きたくなりながらも、軒下に隠れてギターを構えるが、こんな雨の中歩いてる人なんてまったくおらず、現地人のオッさんにからまれる。


勘弁してくれよ………


ちなみにこのアワスカリエンテでは路上は自由にやっていいと警察が言ってました。

なのに豪雨とかマジでああああああああ!!!!!!!






しばらく待っていたら少しずつ小降りになってきて、人も歩き始めたのでソッコー演奏開始。



反応は……ぼちぼち。

でも入れてくれる金額は大きい。


みんな旅行者なので、世界中のバッグパッカーたちと色んな話をした。

ドイツ人、イタリア人、フランス人、

わざわざビールを買ってきてくれるアメリカ人の兄ちゃんも。
みんな周りに座って聴いてくれる。




右を見ても左を見ても日本人だらけなんだけど、誰も立ち止まりません。

あ、ジャパンだってー、って女の子が小声で言ったので笑顔で会釈すると怪訝そうな目で見るだけで1ミリも足を止めてくれません。

まぁこの感じももう慣れました。



って思ってたら若い男の子が頑張って下さいって爽やかに声をかけてくれました。

うわああああああああああ!!!ありがとうおおおおおおおおお!!!




50人くらい日本人見たけど、声をかけてくれたのはその1人でした。
今度会ったらビールおごります。







ていうか声の調子がいい。
標高が下がったことで空気が濃くて息が続く。
風邪もすっかり治ったぞ。

久しぶりにちゃんと歌えることが気持ち良かった。

雨が降り出したにもかかわらず最後にそれなりに人だかりも出来、22時半に終了。

あがりは56ソルとチリのお金がいっぱい。

ああ……疲れた………







雨の中、走って宿に戻り、2階のテーブルで持ってきたパンとハムを食べていると、日本人の男性の方たちが帰ってきた。


「こんばんは。」


「こんばんは。あ、ギター弾かれてる方ですか?クスコでギター持って歩いてるところ見かけました。」


俺と同い年くらいの男性4人。
みなさんそれぞれに旅をしてるところでリマで会い、一緒にマチュピチュにやってきたところらしい。



なんだか大学生以外の日本人に会うのがとても落ち着いた。

やっぱり話していて言葉の選び方が上手い。

微妙な言葉のニュアンスというのは想像以上に色んな印象を相手に与えるもの。

例えば彼らと会話をしていてこんな言葉があった。


「飛行機とかほとんど使わないんですよ。」


「飛行機を使うのがあまり好きじゃないんです。」


では印象は全然違う。
旅をしていると自分すごいことしている的な気分になって大きく見せようとしがちだけど、大人の方はこれがダサいことだとよくわかっている。

後者には自分の旅に対する謙虚さがにじんでいる。

こういうのが本当に旅慣れてるコミュニケーション能力のある大人の話し方。
会話のキャッチボールがとても心地がいい。




そんな兄さんと一緒に外にタバコを吸いに出た。


兄さんたちは明日バスでマチュピチュに登るらしい。

ここからマチュピチュまで2時間の登山をしなくちゃいけないんだけど、どうやら車道があるみたいで、バスですいーっと登れるらしい。


「9ドルですけど、ここは楽させてもらいます。ワイナピチュも10時~11時の時間帯で登るので朝もそんなに早起きしなくていいですね。」


んー、俺もそうすればよかったかな………
明日もマチュピチュを降りてから歌わないといけないし。

忙しい1日になりそうだな。





タバコを吸い終わると、兄さんは慣れた手つきで腰のベルトループに付けた携帯灰皿にタバコを入れた。



さぁ、明日はついにあの、



マチュピチュを拝めるぞ!!







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ついにマチュピチュ

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2月28日 金曜日
【ペルー】 マチュピチュ





ゆうべ寝たの1時。

んで起きるの4時半。

拷問すぎる。



昨日のトレッキングで若干の筋肉痛発生中。

そんな状態で朝から山登り。

な、なんでこんな罰ゲームしなきゃいけないんだ………



よし、もう寝よう。眠ってしまおう。









…………ベッドから起き上がる。

いや、行くよ……マチュピチュだもん………


ツインベッドの部屋。隣のベッドで寝る女子大生のゆまちゃんを揺すり起こす。

ほら行くよ。マチュピチュだよ。早く服着て。でもその前にこっちのワイナピチュにももう一度登っちゃおうかな。
マンコ・カパック!!(インカ帝国の初代皇帝)










……はっ!!

夢か………二度寝していた………


時計を見ると5時。
急いで起き上がって歯だけ磨いて食料と水分を持って宿を出た。







photo:01



早朝の村はもちろんまだ真っ暗闇。
人影はゼロ。

外灯が光る路地を抜けると、人が集まってるところが見えた。

ヘッドライトのついたバスが待機しており、みんなそれに群がっていた。


お金のある人たちを横目に、俺は暗い砂利道へと入っていく。
徒歩でマチュピチュを目指す。









真っ暗で看板が見えなくて道があってるのかもわからないまま、ひたすらのiPhoneのライトで足元を照らしながら歩いていく。

もっと俺みたいな徒歩組がいると思っていたのに、歩いてる人の姿はほんの少し。

みんなでこっちかな?とか言いながら進んでいく。

相変わらずサンダルの裏にとがった石が刺さってイラつくほど痛い。




しばらくすると小さな小屋があり、そこで入山名簿に記入。

橋を渡るとそこから登山道が始まった。










マジでキツイ………

ここマジでキツイ………


そそり立つ急峻な山。

その斜面を一直線にかけ上がるわけだから一歩一歩が高い!!

容赦なく続く山路。

たまにバス道に出るんだけど、汗だくで死にそうになってる俺たちの前をブーンと砂埃を上げて走っていく。

ぬおお………こ、こいつは登りだけでもバス使ったほうがいいと思う…………






ゲロ吐きそうになりながら登っていると、少しずつ空が白んできた。
視界が開けてくると、周りの景色が見えてきた。


photo:02



あまりにも雄大な山の連なり、谷間を流れる蛇行する川、それらに朝霧がかかり神秘的な空気を醸し出している。

すげえとこにいるんだな。









後半はすでに景色を見る余裕もなく、息も絶え絶え登り続けて、最後の急登を終えた時、広い駐車場に出た。

そこにはたくさんの観光客の姿。

バスを降りて優雅に歩く人々。
絶望的な顔をしてうなだれている徒歩組。


やっとここまで来た………

けどこっからまたワイナピチュの登山………


過酷すぎる(´Д` )








photo:03



入場ゲートをくぐり歩いて行く。

辺りは真っ白い霧か雲に覆われて、全てが神秘的に閉ざされている。


そしてそんな霧の向こうに、何かの影が見えてきた。


建物らしきものの影。


視界が開けた。

ついにマチュピチュにたどり着いた。




photo:04



photo:05



photo:06



photo:07








一面に広がる町の跡。

建物、道、神殿、そして段々畑。

それがこの秘境の山の上にひそかに広がっていた。


photo:08



緻密な石垣が入り組み、巨大な自然石を利用した住居跡が迷路のように広がっている。



なんでこんな山の上に。

なんでこんな秘境に。

400年の間、誰にも知られず忘れ去られていた町。
きっと深い草木に埋れていたんだろう。

photo:09



ここでかつてインカの人々が太陽の神を信仰していた。

日本が室町時代の頃に、ここで人間が暮らしていたんだ。

壮大な忘却の物語。











photo:10



ワイナピチュ登山もまたとてつもなくキツイです。
とんがりコーンみたいな急な山を岩にしがみつきながら登っていく。

マジで相当きつい。
そしてすごく危険。

手すりとか柵とか何もない断崖絶壁の上をスレスレで登っていかないといけない。

心臓爆発しそう。

サンダルで行く所じゃねぇ(´Д` )


景色は果てしなく絶景だけれども。

photo:11



photo:12



photo:14







あ、途中男前の大学生4人組とお話しした。

photo:13



うん、ただのF4か。
爽やかで男前で、きっと相当もてるだろうなぁ。






photo:15



石のトンネルをくぐり、草に埋れた手つかずの遺跡を越え、ボロボロになりながらようやく頂上に到達した。

頂上は大きな岩がゴロゴロ転がる場所になっており、みんなマチュピチュを見下ろすためにその岩の上にあがって陣取っている。


photo:16



まぁー、日本人の多いこと。
この時100人くらいが頂上にいたんだけど、30人は日本人。
いたるところから日本語が聞こえる。
舌足らずな喋り方を頑張ってるぶりっ子の女の子とか久しぶりやわ。



「おほー!!もう座る場所あらへんやんけー!!どないなっとんねんー!!」


関西人はマジで声でかい。







予想はしていたけどあまりにも霧が濃く、眼下に広がるはずのマチュピチュは一向に姿を見せてくれない。

みんな我慢強く霧が途切れるのを待ち続けている。

俺もしばらく岩の上に座って待ち続けていたけど、睡眠不足でウトウトしてきた。


ああ………気持ちいいなぁ……

空飛んでるみたいだなぁ………





photo:17




…………ぬお!!!!


落ちたら一発死亡の岩の上で一瞬眠りに落ちてしまい、慌てて周りの岩にしがみついた。


や、やべえ……これ以上じっとしてたらマジで空にダイブしてしまう。

もう諦めてワイナピチュを降りた。










別にワイナピチュに登らなくてもマチュピチュを堪能することは出来る。

photo:18



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有名な写真は小さな丘の上から望めるものだし、そこら中を歩いているアルパカと触れ合うのも楽しい。

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普通にそこらへん歩いている。


もちろん日本人は大学生だけではなく、旅行会社のツアーの団体さんもわんさかいる。
ゾロゾロと細い通路を行列になり、はーい、ここでそれぞれの写真撮りましょうねー、とペルー人のガイドさんが流暢な日本語を喋っている、


マチュピチュはやっぱり日本人の憧れの地だなぁ。

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観光客の数はマジで半端じゃないので、もはや忘れられた都市とは言い難い。

でもここまでの凄まじく険しい道のりを体験したからこそ、どれほど秘密の遺跡なのかが分かる。


人間はすごい。こんなものを作り出してしまうんだもん。
苦労してきた甲斐があった。



地球って本当に面白いテーマパークだ。

マチュピチュ、一生に一度は必ず行くべきところ!!

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苦労して来たということは同じく苦労して帰らないといけないんですよね………

あああ!!!またあのルートを戻らないといけないのか!!


絶望的になりながらもまたぼちぼちと山道を下っていく。
もう太ももとふくらはぎがパンパン。
ガクガクと膝が笑い、石段を降りるたびに崩れ落ちそうになる。


が、頑張れー………

俺頑張れー………




サンダルで滑りながらもやっとの思いでアワスカリエンテの村に戻って来た。

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ああ………もうダメ………なにか美味しいもの食べないと………これ以上動けない………



もうパンとハムは勘弁。

ていうか最近ご飯が全然食べられないんだよな。
空気が薄いせいなのかわからないけど、いつもなら余裕で食べられる普通の量が半分くらいしか食べられない。
おかげで体がどんどんやせ細っていく。
ジャストサイズだったズボンもゆるゆるだ。


ちゃんと食べなきゃ。


てなわけでアワスカリエンテでは外食はしないつもりだったけど、やっぱりちゃんと温かいものを食べることに。


食堂やレストランは20~30ソル。150円でたらふく食べられるペルーで千円超えてくる。


庶民の味方のメルカドはどうだろう。

アワスカリエンテはめちゃ観光地ではあるけどちゃんと地元のおばちゃんたちが野菜や色んなものを売っているメルカドもある。

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だいたいメルカドの中の食堂はその地域の最安値でご飯が食べられる。



たくさんの地元の人で賑わう食堂スペースへ。


「安くて美味しいご飯はここ!!」


とかって日本人観光客に頼んで書いてもらったであろう紙が貼ってあるお店は無視して隣のお店でこれを食べた。
牛肉とポテトと玉ねぎの煮込み&ライス。

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温かいご飯が体に染み渡り、エネルギーになるのがわかる。

これマジで美味かった。5ソル。180円くらい。





満腹になって宿に戻る。
もはや足に力が入らなすぎて、蹴るような歩き方になっててただのチンピラ歩きもしくはチャップリン状態。

宿の階段を登るのも必死。

それくらい消耗している。


ベッドに倒れ、一瞬で眠りに落ちた。











目覚ましの音で目を覚ます。

暗い部屋の中、起き上がった。

もうこのまま朝までずっと寝てしまいたい。
でも歌いに行かないと。

1時間半は眠れた。
少しは力が戻っている。

行くぞ。







立ってギターを弾くだけで足が崩れそう。
それでも声を振り絞る。

欧米人や南米の観光客たちがたくさん足を止めてくれ、ビールの差し入れをしてくれる。

日本人は1分に1組くらいの割合で前を通るけども、いつも通り誰も見向きもしない。

もう王様ゲームとかマチュをピチュするとかそんな気力もない。


ただ精神力で歌を歌った。






人通りも少なくなってきて、そろそろ終わろう、もう終わろうと思っているところに、さっきから目の前で聴いてくれていたおじさんが声をかけてきた。


「ハイ、お腹空いてるかい?」


「あ、は、はい。」


「よし、こっちに来な。」


そういうおじさんに着いて歩いて行くと、すぐ近くにあった路地裏のレストランに入った。

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壁におびただしい数の名刺が貼られ、ごちゃごちゃしているんだけどオシャレな店内。

え、な、何、こんなとこでまた歌わないといけないのかな………



もう無理だよ…………











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マジで死ぬほど美味しかった。

3千円はするめちゃ高級レストランのディナーコース。

こんなクオリティの高い食事、本当に久しぶりだった。

ゆっくりゆっくりと、時間をかけて噛み締めた。



オニオンとチーズのスープ、
美味しいパン、
マスのトマトガーリックソース、
スイートポテトと茹で野菜、
ポテトチップス、
そしてデザートのチョコレートムース



何から何まで心遣いの行き届いたサービス。

おじさんはこのお店のオーナーさんだった。

インディオフェリスというお店。

photo:30






「マイニチ、ニホンジンガトテモキマス。スゴイデス。」


笑顔の素敵なスタッフのみんなはある程度の日本語が喋れる。
お店のメニューも日本語表記のものがあるほど。

どうやらお金のある日本人観光客ご用達のお店みたい。みんなここに来るという。
俺たちバッグパッカーには無縁の場所だけど。



「あ、あ、あのご馳走様……でした……すごく美味しかったです。」


「素晴らしい歌をありがとう。いい旅を。」


オーナーのおじさんが優しく抱きしめてくれた。








店を出る。
すっかりひと気のなくなった通り。

疲労困憊したズタボロの体にビールの酔いが強めに回っている。





えーっと………感謝しかねぇ………


これで明日も頑張れる。
いや、明後日もその次も頑張れる。

温かい気持ちが胸に染み渡る。



降り出した雨の中、足が動かなくてこけそうになりながら宿に帰った。

今日のあがりは75ソル。








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3月1日 土曜日
【ペルー】 マチュピチュ ~ クスコ






足が死ぬ。

なにこの痛さ。


痛い痛い痛い痛い痛い痛い。


恐ろしいほどの筋肉痛で立ち上がってトイレに行こうとしたら、ひいいいい!!!ってなってその場から動けなくなった。

痛いです。



な、なるほど、クスコの町でマッサージー、マッサージーって客引きがたくさんいたのはこうことだったのか………
今理解した。




痛すぎて一歩も歩きたくないけど、昼の13時に水力発電所に迎えのバンがやってくる。

また2時間山の中を歩いて13時までに水力発電所に行かなければ…………


荷物を担ぎ、街にいるチンピラみたいな歩き方で宿を出た。








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快晴の空。
暑いくらいの日差しが谷間の村に降り注ぎ、昨日登った切り立った山々を照らしている。

電車の汽笛がどこからかこだまし、また新しい観光客を乗せてやってくる。


昨日朝から早起きして登ったけれど、俺がマチュピチュを降りる昼すぎくらいからバスで登ってくる人たちもたくさんいた。


朝、電車でクスコを出て、このアワスカリエンテに昼前に到着して、それからご飯を食べてバスでマチュピチュへ登る。

ワイナピチュなどの山に登らなければ、3~4時間もあれば充分マチュピチュは堪能できると思う。


あまりハードなことをして体力がなくなっている状況の方が観光を楽しむことに集中できないと思う。

特にマチュピチュみたいな世界屈指の観光地だったら、コンディションを万全に整えて臨むべき場所だと思い知ったなぁ。

photo:02





めちゃくちゃきつかったマチュピチュ観光。
でもお金を払えばいくらでも楽はできる。

この最高の人類の遺産を心置きなく楽しむために、ある程度の出費は覚悟しなきゃいけないな。










photo:03



暑い日差しが照りつける線路の上をよろめきながら歩く。

木漏れ日が揺れ、背中に汗がにじむ。

歩きながら色んなことを考える。




このマチュピチュでたくさんの日本人を見た。
ものすごくたくさんの日本人がそこらじゅうを歩いていた。
こんなの今までの海外で初めてのこと。
あまりに多すぎて逆に引いてしまうほどに。


そしてこんなにたくさんの日本人がいたのに、友達を作ることが出来なかったどころか、ほとんど会話することもなかった。



ここでふと思う。
それはおかしなことじゃないのかと。

俺は別に日本人を避けてるわけではない。
海外なんだから海外の人たちと交流をしなければいけない、日本人とばかりつるむやつは度胸がないつまんないやつ、なんてこと旅の前半のヨーロッパあたりでは多少思っていたけど今ではもうそんなこと思わない。

日本人だって同じ地球人なんだし、そういう旅が好きならそれでいい。
面白いやつはたくさんいる。


動いていくその中で国籍関係なく人との繋がりをたくさん作ることが出来る、それが最高だと思う。



海外で日本人と仲良くなってどうするの?と言う人は確かにいる。日本人とつるまないよう貫いてる旅人も多い。

でも今回のマチュピチュで、仲良くなれない人の方がむしろ問題があるんじゃないかと思った。



photo:04





俺はいつの間にか日本人の人たちから敬遠されるような雰囲気を出してしまっているのかな。

それを、日本人はあーだこーだと言って相手のせいにしているんじゃないのか。

省みる点がたくさんあるんじゃないかなとふと思った。

人と繋がるということのもっと深い意味を想像できる男になることが出来れば、きっともっと自然に人との関わり合いの中に身を置くことが出来るようになるはず。


そんなことを考えていたらあっという間に水力発電所にたどり着いた。








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汗をダラダラ流しながら木陰で休んでいる観光客たち。
みんなここにやってくるバス待ち。

13時半をすぎると続々と人が集まってきて、みんなそれぞれのバンを探している。

すでにたくさんのバンが並んでおり、ドライバーやガイドのおじさんがマイケルー!!カルロスー!!と名簿の名前を大声で読み上げている。

そしてみんな慌ただしくバンに乗り込んでいく。



俺はリーナから直接話を通してもらったのでチケットも持っていない。
会社の名前もドライバーの名前もわからないので、とにかくひたすら待つのみ。

日本人でギターを持ってるなんて珍しいやつのことを忘れることはないだろう。






やがて広場のバンは全部いなくなり、心配がつのりはじめる。
まさか置き去りにされたんじゃ………



と思っていたら14時集合と言っていたバンは30分遅れで到着。

取り残されていた7人を乗せてバンは走り出した。

よかった。置き去りにされてたら洒落にならんよ。







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来た時と同様、ものすごい崖の上を転がり落ちそうになりながら走っていく。


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氾濫した沢、舞い上がる砂埃、覆いかぶさる雲、

みんなさすがに疲れており、さっきまでワイワイお喋りしていた白人たちも爆睡している。

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真っ暗な山の中を駆け抜けていくバンの中、ずっと日記を書いていた。










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20時半にバンはクスコに戻ってきた。
街灯がまたたき、たくさんの人が通りを埋め尽くし、町の活気が溢れている。


車を降りるとガクガクと膝が崩れた。
あ、足が痛すぎる…………

そしてまた一気に3000メートル超えの高地に上がってきたので空気が薄くて少し歩いただけで息が切れてしまう。

寒い。







ボロボロの体で向かったのは、いつものメインストリート。

今夜は土曜日。
楽しそうな人たちで溢れている。


疲労困憊した体でギターを取り出す。




「ハーイ!!フミ!!戻ってきたのかい!?」


「あ、君この前リマのバランコ地区で歌っていたね。君のことを追いかけてるよ!!」



すぐに人だかりが出来上がり、俺を取り囲んだ。
どこにあったのか体から力が湧き上がってくる。

全力を尽くせ。根性だ。
根性さえあればたいがいのことはなんとかなる。


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張り詰めた静寂の向こうから聞こえる
あの懐かしいメロディがそっと胸を打つ

外灯の下
佇んで思い描く
この道の終わりを
外灯の下


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夜のあがりは1時間半で124ソルと1ユーロ。
合計50ドル。



やったぞ………

親切なおじさん、ありがとう!!

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ブッカケ祭りでペルーバイバイ

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3月2日 日曜日
【ペルー】 クスコ ~ 山の中






「フミ~、今日はお祭りだから路上で歌ったら稼げるわよー。でも、気をつけてね!」


ヒッピー宿の可愛いソニーが朝から陽気に肩を叩いてきた。



うん、もうこちとらやってらんないくらいの全身筋肉痛祭りなんですけどね。

今セックスしたらどマグロです。
王様エッチですね。マチュをピチュしたせいで。
本当下ネタのキレもボロクソだうっひょおおおいい!!!










というわけでヒョコヒョコ歩きながら宿を出てバスターミナルに向かいます。

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一刻も早く先へと進むために、今夜のボリビア行きのバスチケットを買いにバスターミナルへ。



今日も天気は快晴。
いつにも増して人がたくさん歩いているのはソニーが言ってたお祭りのせいかな。

メインスクエアに向かって行くと、ものすごい数の人が通りを埋め尽くしており、賑やかなブラスバンドの音楽が鳴り響いている。

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おー、なかなか楽しそうだなぁー…………





ん………?

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ん………?

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あれなんだったんだろう?

なんかブッカケられてた気がするけど………





まぁいいや。
とりあえずバスターミナルに向かおう。









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市バスに乗ってバスターミナルに到着。
さすがに観光地なのでたくさんのバス会社がズラリと並んでおり、カッコいいバッグパックやスーツケースを転がした日本人大学生の姿がわんさか。

次の目的地のボリビアのラパスに向かうバスもいくつかあるみたいだ。



ネットで調べた情報によると、お隣のボリビアの都市、ラパスまではだいたい12~13時間の距離。


クスコの隣のプーノという町で乗り換えがあるもの、
大きな湖をボートに乗って渡るコース、
そしてラパスまで直通のもの。


だいたいこの3種類で、値段は相場が100ソル、37ドルというところらしい。


最安を狙いたいところだけど、今は本当に時間がないので、直通でもいいかなと思っていたところで、ゆうべ路上で仲良くなったおじさんがトランスサルバドルという会社が安くて直通を出していると言っていた。


というわけでトランスサルバドルのカウンターにやってきた。

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値段は80ソル!!30ドル!!もち直通!!

最近のウユニラッシュでこの辺りのバスは満席になることが多いとは聞いていたけど無事、夜22時発のチケットをゲットした。


よーし、これであとはこのクスコで路上やって最後のひと稼ぎをしてボリビアだ!!












てなわけでセントロへ戻ってくると、さっきにも増してお祭りは活気を増していた。

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老若男女、カラフルな民族衣装を着た人々が音楽に合わせて可愛らしく踊り、大観衆がスクエアを埋め尽くしている。

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俺もその人垣に混ざってパレードの見学。

太陽に輝く色鮮やかな衣装と、歴史を感じさせる大聖堂の対照がとても美しい。

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ほんとクスコはいつでも楽しませてくれるなぁ、と歩き売りのアイスをチューチュー食べている時だった。


どこか向こうの群衆の中から何かが放り投げられた。

そのオレンジ色の物体は放物線を描きながらこちらの観客たちに向かって飛んでくる。

風船だ。



とその瞬間、風船は勢いよく観客たちの中に落下しておじさんの体に当たって破裂した。

水びしゃああああ!!!!


う、うわ!!なんだ!!!

キャアアア!!と叫び声が上がる。


祭りで盛り上がりすぎたアホがやりやがったのか!?

ここにいたら危ない!!とすぐに避難しようとすると………







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ギャアアアアア

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イヤアアアアア

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オヒョオオオオオ

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はい、ブッカケ祭り。
ていうか顔射祭り。


子供から大人までスプレー缶を持ってそこら中の人に泡を吹きかけまくっている。

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もうひどい。
とにかく誰かれ構わずブッカケまくり。

綺麗な格好をしたマダムにも、ジェントルマンにも、観光客にも、手当たり次第に顔射。

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それだけじゃなく、巨大な水鉄砲を持ったやつらがアホみたいに水を乱射している。


ま、マジか………

これってそういうお祭りなのか!!




路上のいたるところでスプレー缶が売られており、みんなひたすらにブッカケ合いまくり。

アホすぎる(´Д` )


なんつーお祭りだよと思いつつ、被害に遭ったらたまらないので、俺マジで冗談とか通じなくてキレたら自分でも何するかわかんねーからそこんとこよろしく、ペッ、みたいな顔して宿に避難しようとしてたらブッカケられました。

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………う、うん、やっぱりこういうのは陽気なラテンのお祭りだからね!!あははーやられちゃったなーって笑って済まさないといけなオノレこの野郎!!!ぶち殺すぞ!!!




ウヒャヒョーーイ!!といって逃げて行く女の子。


チクショー………一応いい匂いはするけどベトベトしやがるじゃねぇか………


今度やってきたらおっぱい揉みまくってやる!!!











「ハーイフミ、かっこいいじゃない。」


「カッコ良くないよ。こんなんで外で歌ってたらギターに水かけられてしまうよ。」


外はもう完璧イカれたブッカケ野郎どもが徘徊しているのでギターを持って出るなんて怖すぎる。

バケツに入れた水を持ち歩いてニヤニヤしてる奴とかもいる。
かけられたらマジで洒落にならない。





んー………でも稼がないとやばいからなぁ………

しばらくしてから、そろそろお祭り騒ぎも落ち着いたんじゃないかなと、もう一度外に偵察に出てみた。









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はい無理。

宿に逃げ帰って大人しく日記を書いた。










「フミ、元気でやるんだぜ。」


「どこかの町で会えるよそのうち。」


夜になり宿のみんなに挨拶して回る。
1日中マクラメを編んでた女の子、チャランゴをいつも練習していたやつ、ギター弾きのジェロミーと拳を合わせた。


「フミ、どうやってターミナルまで行くの?」


「んー、バスで行こうかな。捕まらなかったら歩くよ。」


「フミダメ。夜に1人で遠くに歩いたらダメよ。タクシーを使って。私が捕まえてあげるから。」


ソニーが一緒に外に出てくれ、タクシーを捕まえて値段の交渉をしてくれた。

ありがとうな。
本当にいい宿だった。
クスコに行くなら是非現地のヒッピーたちにトゥカシタはどこ?と聞いてみるといい。
きっと楽しい出会いが待ってるはず。










5ソル、180円でタクシーはバスターミナルに到着。

あまりにも日本人大学生が多く、みんなぎこちなくキョロキョロしているので、ここは世界一周をしてるものとしてスマートにバスに乗ってやろうと乗り場に向かうと、係員に止められる。



「セニョール、なんで入れてくれないんですか?」


「そこでターミナル使用料の1.3ソルを払ってこい。」



チラチラ


チラチラチラ




止められてる無様な俺を怪訝そうな目で見ていく、使用料払い済みの大学生たち。




……う、うん、まぁこういう時もあるよね!!
ターミナル使用料?そんなもん聞いたことねぇぞこのクソやろ……じゃなくてちゃんと払わないとね!!





支払いカウンターにはたくさんの人の列。
忙しそうな受付のお姉さん。

うん、こういう時はやはりスマートに支払わないといけないよね。

自分の番が来る前にお金を用意しておいてサッと払えるようにしてあげるのがジェントルマンのたしなみ。

1.3ソルですか。50円ですね。
だったらお釣りが細かくならないようにしてあげるのが大人の心配り。10ソル紙幣と0.3ソルのコインを手に用意。

10.3ソルなら9ソルのお釣りなのでお姉さんも分かりやすい。



こうして日本人としての優しい気遣いをすることで、これからクスコに来る日本人たちに少しでも快適な旅行をしてもらいたいよね。

おっと俺の番だ。


カウンターにさっと10.3ソルを置く。もちろん顔は最高の笑顔で。






お釣りが返ってくる。

8.7ソルしかない。



「セニョリータ、どうしてお釣りが8.7ソルなんですか?9ソルのはずですが?」


「マチュピチュナスカ!!インカインカ!!」



早口でまくしたてて何言ってるかひとつもわからない。
手を振って邪魔だから早くどけと言っている。



「いや、あのねお姉さん落ち着いて。僕は10.3ソル払ったのでお釣りは9ソルですよね?とても簡単ですよね?」


「うるせぇ!!使用料は1.3だろうがここ見ろ?!ああ!?1.3ソルだからお釣りは8.7だろうが?早くどけ!!」


「いや……だから10.3ソルを僕は払いましたよ?お釣りがわかりやすいよ……」


「インカインカ!!マチュピチュ!!早くどけ!!このイカれ野郎!!」


「…………なめてんじゃねぇぞコノヤロウあああああんん!!!??算数できんのかてめー!!」



後ろに大行列を作りながらたかが1円のために大声を出す日本人。
もう怒りマックス。




チラチラ


チラチラチラ!!




哀れなものを見る目で俺のことを見ていく日本人大学生たち。



ひょ!!


ち、違うんだあああああ!!!!

俺はこのお姉さんのことを考えてわざわざお釣りが簡単なようにしてあげただけなのになんでこんなゴキブリ野郎扱いされなきゃいけないんだああああ!!!


後ろで一部始終を見ていた白人の女の子たちが話しかけてくる。


「どうして0.3ソル多く払ったの?10ソルでよかったのよ。ここは南米よ?」


いや、そんなの関係ねぇ。
南米だからとかそんなのまったく関係ねぇ。

実際スーパーとかで買い物しててもこうして端数を多く払ってお釣りを簡単にしたりする。

気を遣ったことをまったく理解してもらえなかったのがムカついてしょうがなく、何度も食い下がりまくったが、もはやお姉さんは俺をゴミ扱い。

後ろには長蛇の列。






………8.7ソルを受け取ってすごすごと退散。

いいよ、たったの1円。
どうだっていいよ。


はぁ……落ち着け、俺。


深呼吸して怒りを収めていると、何人かの人たちが話しかけてきた。


「まぁこういうこともあるさ。アワスカリエンテで君の歌を聴いたよ。いい歌だったよ。」


「クスコの通りでゆうべ歌ってたよね。よかったわ。」



よほど大変な旅をしてるんだね、とか思われたんなら本当に恥ずかしい………

ヒッピーみたいな旅をしてるんだからせめて品を持って過ごさないといけないのに。









今から出国というのに余計なコインが増えてしまったので売店でビールを買った。

バスに乗り込んでひと息。



おおお、ていうかこのバス、マジですげえ。

photo:24




席広すぎ、背もたれ倒れすぎ。

2階建てのバスに乗るのって初めてだったかな?

あまりの快適さに落ち着きを取り戻して、ゆっくりとビールをあおった。


走り出すバス。

ふぅ、心を落ち着けて次の国だ。







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