コペンハーゲンの幻想

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9月9日 日曜日


さて今日から移動!

ここから30kmくらい海沿いを南にくだると、首都のコペンハーゲンだー!!

新宿を「ジュク」、と言うように、コペンハーゲンは「コペン」というらしい。
アムステルダムを「アムス」と言うように。

ダサ(´Д` )

茨城人が国道125号線を「わんつーふぁいぶ」って言うくらいダサい。




てなわけで駅に行ってチケットの値段を調べてみた。
30kmくらいだから50~60クラウンあれば足りるだろうと思っていたら104クラウンもしやがる。
もっと安いのねーのか聞きたいのに日曜日だからか駅員がいない。
日曜が休みの駅って(^-^)/

ほのぼのした町だ、ヘルシンオー。



こうなったらヒッチハイクだな。

この前のスウェーデンでのヒッチがかなりひどいものだったから少し嫌になってるんだよな。

また2~3時間待たなきゃいけないだろうなと覚悟を決めて親指立てたら5台目で止まった。
しかも一発コペンハーゲン。
しかも優しくて上品なおばさん。


ひゃっほー!!
デンマーク最高!!



ヘルシンオーからコペンハーゲンへの道は高速みたいな国道と、海沿いのローカルな道の2つがある。
俺がヒッチしたのは海沿いの方。

「高速で行った方が早いんだけど、こっちのほうが好きなのよ。」

生粋デニッシュおばちゃんがそう言うこの海沿いの道。
風光明媚な海岸線にたくさんのオシャレで綺麗なお店が並ぶマリンスポット。海水浴、ダイビング、セイリングボート、釣りのクルーザーなど、日曜の行楽を満喫する人々で溢れている。

そしてこの辺りはコペンハーゲンの高級住宅地にもなっており、木々の間に広大な敷地のお屋敷が散らばっている。




社会格差はどうですかと聞くと、もちろんあるけどそれほどでもないとのこと。

民主主義の社会主義国家。

給料の半分は税金で持ってかれるらしいが、教育が完全タダ、医療が完全タダ。

色んな行政があるけど、北欧はうまくいってるんだろうなぁ。

上品なおばさん。
楽しいお話をたくさん聞かせてくださった。



「コペンハーゲンのどこに行きたい?私面白い場所を知ってるけど行きたい?」


行きたい!!
そういう地元の人が面白いって言うところに行きたい!!


「ちょっと特殊なところだからね。」


と意味深な言い方。

なんだ?




しばらくして街中に入った。
わー、きれいな街。
ロイヤルコペンハーゲン、レゴ、お城、上品なのがいっぱいだー。





そして車を降りる。



どスラム。



そ、そ、そういうことですか(´Д` )
photo:01




コペンハーゲンのど真ん中、高い塀で外界と完全に隔離された地域。
中には落書きと廃墟みたいなアパートメントが並ぶ特殊地区!!

その名も、クリスティアニア。
photo:02



かつて軍隊の兵舎として使われていた地区らしく、軍隊が撤収したあとヒッピーたちが住み着き村を作ったんだそう。たくさんの若者たちが集まり、やりたい放題の自由な地域になっていったんだそう。


「危険ではないけど、ハシシが売ってるから買ってはダメよ。」


そう言っておばちゃんは車を走られて行った。

いざ、クリスティアーニアの中へ。
photo:03






まぁ、ハシシ売ってるっていっても、こっちではどこ行ってもよく売人がこっそり、買うかい?って聞いてくるくらいだし、そんな感じだろうって思ってたんだが………



なめてました(´Д` )


photo:04


ボロボロの屋台がたくさん道に並んでて、普通に葉っぱやチョコが売ってる。

たくさんの人たちが巻きタバコ片手に歩いている。

あたりに充満する香ばしい匂い。


なんだここはーーー!!!!


完全に治外法権地帯!!!


写真撮ろうとしたら、肩を叩かれた。
この葉っぱストリートでは写真はダメなんだそう。
落ち着いて周りを見てみたらビルの壁や看板に「No Photo!」の文字。
暗黙のルール!
photo:06



ていうかこの葉っぱストリート、通りの名前が「プッシャーストリート」だって。地図で見てもそう表示されてる。
売人通りって(´Д` )
ナイスネーミング!


というわけで写真ナシで探検。

ここに来る人たちはみんなハーブが目的なんだろう。
クリスティアニアの住民も、周辺の住民も、観光客らしき人も、みんなそこらで自由に葉っぱをくゆらせている。
ボロいカフェ、木のテーブル、公衆トイレ、そこらから聞こえるボブマーリーの声。
公園ではフットサルの試合が行われていて、家族連れやお年寄りまで、みんな芝生に寝転がって煙を漂わせながら試合を楽しんでいる。

ここなら堂々と楽しめる、そんな見て見ぬ振りの地域なんだな。
photo:05




何度か存続の争いもあったらしいが、それでも40年くらい続いてるんだからそれなりに認められているんだろうな。
日本だったらマリファナも覚せい剤も同じ扱いだから一瞬で殲滅だ。




葉っぱの巻紙やパイプなどのグッズを売ってるお店もたくさん並んでいる。

タバコ代節約のためにキセルを買おうと思っていたんだよね。
なんてナイスタイミング。
カッコいいキセルを150クラウンを値切って140クラウンで買った。
次のタバコは葉っぱだけを買って試してみよう。
photo:07










自由の街、コペンハーゲン。


教会の塔が空に引っばられ
幾何学模様の街は迷路
イスラム教徒は金を落とさず
中国料理店には人だかり
バイオリンと落ち葉の風
まどろむ夢を公園のベンチで

コペンハーゲンでグデグテしてまし

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9月10日 月曜日


あぁ、体がまったりしてるので今日の日記は簡単に………



朝……あれ?朝どこで起きたっけ?
思い出せない…………







えーっと………








あ、国立美術館の公園のベンチだ。


もっと街に近い公園もあったんだけど、夜歩いてたら、暗がりにジャンキーがいっぱいいたのでこっちにしたんだった。
夜のコペンハーゲンはかなり危険な臭いがするよ。



ローゼンボー城、
photo:01




アマリエンボー宮殿、
photo:02



あ、ちなみに、クロンボー城でもそうだけど、「ボー」ってのはお城って意味らしい。
富士山山みたいな感じだね。




新種の芸人。
ヘルシンオーにいたハンドルをくるくる回すオルガンおじいさんのパワーアップバージョン。
タンバリンがついてたり小窓からリスが飛び出したりするカラクリオルガンボックス。
箱の上には回転する台がついてて、オルゴールの飾り物みたいなバレエダンサーが優雅な音楽に合わせてポーズをとっている。
さらにお金を入れてもらう箱がリモートコントロール式で、ウィンウィン動き回って通行人から金を回収するという念の入れよう。
photo:04






ハーバーのカフェ街、
photo:03




リトルマーメイド、
photo:05





チボリ公園、
photo:06





名所がたっくさんあって、観光客もめちゃくちゃ歩いている。
コペンハーゲンは観光の街だ。

いやー、よく歩いた。

歩きながらカールスバーグ飲んだ。

カールスバーグの工場もあってビール博物館みたいになってて見学できるみたいだったけど、そこは行かなかった。
ロイヤルコペンハーゲンのお店も見つければ行こうと思ったけど、発見できず。

あと中国人がマジでうっとおしい。
写真撮りすぎ。周り気にしなさすぎ。
世界中にいるんだろなぁ。おかげで、よくニーハオって間違われる。
photo:07





人でごった返すメインストリートで歌ったけど、すぐに警備員さんが来てストップ。
稼ぎは、
2ユーロ
5クラウン
あとバナナクレープ
お兄さん、クレープご馳走様。

あと、昨日からサムズバーってお店にハマってて、今日も朝、夕、食べてしまった。
唐揚げとかチャーハンとか焼きそばとかエビとか、いろんなオカズから3種類選べて35クラウン。かなり量も多くて、しかも美味しい。
やっぱり都会はいろんな物があるなぁ。
photo:08





おかげで昨日、今日でかなり出費してしまった。

しかも今は次の町への電車の中。
コペンハーゲンからデンマーク中部の町、オーデンセへの電車代、258クラウン。



あー、酔ってます。
デンマークはまどろみの国だ。




電車これであってるのかな。


アンデルセンとオナニーと

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9月11日 火曜日


目を覚ますと突然の土砂降り雨。
大きな木の下のベンチを選んで正解だった。
荷物をたたむだけの猶予があるから。

走って駅に移動した。



しばらくして雨が止んだ。

メインストリートへ。
駅前からかなり広い地域にショッピングストリートが入り組んでいる。
どこで歌うか選び放題だ。
photo:01




ここオーデンセはデンマーク中部の都市で国内で3番目の町。
デンマークは島国家なんだけど、コペンハーゲンのある経済の中心となっている島がシェラン島、ここオーデンセがある島がフュン島、そして国内2番目の大きさのオーフスの町がある西の陸地と3つのエリアに分けることができる。すべてが橋でつながっている。

オーデンセの見所といえば、なんといってもアンデルセン。
童話で有名なアンデルセンさんの出身地で彼についての博物館と生家もあるようだ。
他に名所はないようで、完全にアンデルセン推しの町。

まぁ落ち着いたら行くとしよう。
photo:02






とりあえず腹ごしらえにケバブ屋さんへ。
ご飯を食べていると、なんだか店の中にアラブ人がいっぱい入ってくる。
なんだなんだ?なにが始まるんだ?

あー、テレビでサッカーやってるのか。
アラブ人もサッカー好きなんだな。



って、君が代!!!!!

相手日本やん!!!!



「ヤポン、ヤポン!!」


そう言って俺もケバブを持ってテレビの前へ。

イラン対日本、ワールドカップ予選か。
試合が始まる。かなり白熱しているイラン人たち。
photo:03





ボロ勝ちしたらどうしよう………


あ、日本がゴール入れた………


あからさまに不機嫌になるイラン人たち。


怖すぎるからハーフタイムで逃げた。


スウェーデンもデンマークも争いごとの大半はサッカーがらみっていうからすごいよな。





そして路上開始。
いい感じ。声の具合もバッチリだ。

そこにアジア人のカップルが話しかけてきた。

「あ、日本人ですよね?こんなとこで日本の歌聴けるなんて。」


日本人の唯と、中国人ハニーのシュウエイ。

色白で細く、クールな佇まいの唯くん。不思議な魅力のある男。


唯くん
「ほら、セックスしましょうって言ってごらん。」


シュウエイ
「………モジモジ……」


なんてこと言わせようとしてんだ(´Д` )
下ネタのわかる面白い男だ。


唯くん
「よかったら今夜うちに泊まります?ルームメイトに中国人がいますけど良いやつなんで。」



というわけで、ちょうど雨も降ってきたので路上終了。
彼の家へ向かう。あがりは230クラウン。



役者志望の唯くん。
東京で演劇の舞台に立っていたそうで、デンマークには英語の勉強しにきてるみたい。



静かな住宅地の一角にあるアパートに着いた。

地下に降りてく唯くん。
配管とかむき出しになってる物置みたいな場所にベッドが2つ置いてある。パソコンをいじってる中国人の男。

ナイスなとこに住んでるな。

ビールを買いに行き、2人で乾杯!!


「デンマークの女の子可愛いんですけど興奮しないんですよね。オナニーばっかりですよ。」



「いやー、今までで1番よかったオナニーは海の家でバイトしてるときにめちゃ可愛い女の子が来て、その子が泳いでる間に脱ぎたてのパンツを口に入れながらしたやつですね。」




アンタナカナカノヘンタイデスネ(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )



デンマークで日本人の質を落としまくってる唯くん。
熟女が好きで「パコマンママ」とか「超熟」とかの聞いたこともないフェチサイトを愛する男。

見た目はすごくクールでカッコいいのにそのギャップがとても面白い。
photo:04



唯くん
「バイトしたいんですけど、なんかいいのありますかね?」


文武
「いっそのこと男娼とかしたら?」


唯くん
「男娼ですか………それいいかもしれませんね。サムライスピリットをチンコに宿してね。」



中国人のミンはシャイでクールな男。そんなゲスな唯くんと一線を起きつつも、とても仲がいい。


唯くん
「ミン、あれ言ってよ。」


ミン
「今日はそんな気分じゃない。ファッキンジャパニーズ。」


唯くん
「はいはい、彼恥ずかしがり屋だから。いつもチンコマンコピストンピストンって言ってくれるんですけどね。」


あんた何教えてるの?(´Д` )(´Д` )(´Д` )

そんなゲスな話でおおいに盛り上がり、ビールを飲みながら夜のオーデンセを散歩した。



久しぶりに日本人の若者と若者らしいくだらない会話。
とても落ち着いた。



部屋に戻ると、ミンは相変わらずパソコンをいじっている。


唯くん
「ミン、フミさんに歌ってもらおうよ。」


ミン
「いいね!聞きたい!!」


いきなり食いついてきたミン。
ケータイでビデオを構えている。

狭い地下の部屋の中、歌った。



ミン
「ワオ!!すごい!!チンコマンコピストンピストン!!」


大喜びのミン。
心を開いてくれた。


音楽は偉大だ!!!

相変わらずオナニーの話

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9月12日 水曜日


地下の部屋の中で目を覚ます。
唯くんにおはよう。

ミンはもう学校に行っていていなかった。


唯くんと2人で近くにチャイナボックスを買いに行く。
デンマークではアジアンフードが大流行。安くて美味しくて量が多いのでハマってしまってる。



寝袋を洗濯機にかけた。
普通に洗濯機で洗っていいのかな?羽毛ってどうなんだろ?
でももう2ヶ月汚い体で寝ていたから相当汚れてるし、臭いもしていたのでここで洗えてラッキー。



ミンが学校から帰ってきた。
俺もそろそろ歌いに行くぞ。


ミン
「チャイナボックスいくらだった?35クラウン?俺なら35クラウンあれば3人分の晩飯が作れる。今日稼いできなよ。食材を買ってきたら美味しいの作ってやる。」


シャイで我が強く変わり者のミン。
唯くんはそんなミンに変な言葉を教えるのがたまらなく好きらしい。
たまにマジ切れするのが可愛いんだそうだ。



昨日歌ったポジションに行ってみたら、周りで工事をしていてうるさくて出来なかった。

他の場所を探すが、この町には1人地元の路上シンガーがいて、彼がいい場所に陣どってギターを弾いて歌っていた。
ウエスタンハットの渋いおじさん。年季の入ったロートーンボイス。



彼の邪魔にならないよう、そして営業しているお店に近ずきすぎないよう、気を使いながら場所を探すが、なかなかない。

雨まで降ってきた。



あーぁ、いい日なのなぁ。



雨が止むのを待ち、また場所探し。
そしていい場所を発見。
ここならどこにも邪魔にならない。


声の調子も絶好調。
photo:02



たくさんの知り合いが出来た。


「素晴らしいよ!!明日もこのでやるのかい?よし、明日いい葉っぱ持ってくるから、一緒に楽しもう。」


ピースフルなお兄さん。
明日待ってるね!

今日のあがりは540クラウン。



今夜も唯くんの部屋にお泊り。
ミンともたくさん話した。尖閣諸島の国有化の件にも触れてみた。

photo:01


ミン
「あれは歴史の話で別に俺たち若者は興味のないことだよ。政府と一部の過激な人たちだけが騒いでるだけだよ。中国人は日本人を嫌いとか、日本人は中国人を嫌いとか、そんなことマスコミが作り上げてることなんだよ。俺たちはみんな日本のことが好きなんだから。」


唯くん
「あとおっぱいも好きだよね。」


ミン
「ファッキンステューピットジャパニーズ。」


文武
「おっぱいが好きならパイズリをするといいよ。」



今日もハイネケンを飲みながら、ゲスな下ネタでおおいに盛り上がった。


地下の物置の中で。
photo:03

キョウコさん

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9月13日 木曜日


次の町をどこにしよう。
ドイツ国境近くの町にするか、それとも一気にドイツまで行ってしまうか。
ハンブルグにするか、ベルリンにするか。
なんにしても今日の夜、オーデンセを離れよう。

もうすっかり仲良くなった唯くんともこれでお別れ。


「今日も歌うんですよね。また歌ってるとこに見に行きますよ。」


1人町に向かった。




photo:05


チャイナボックスでご飯を食べ、昨日歌ったのと同じ場所へ。
目の前がツーリストインフォメーションなので、電車の料金を調べようと入ってみた。

するとそこには日本人女性が働いていた。


「あ、昨日そこで歌ってましたよね。日本語の歌が聴こえてびっくりしたんです。」


可愛らしいこの女の人はキョウコさん。
そういえば昨日歌ってる時、インフォメーションの中から写真を撮ってる女の人がいたけど彼女だったんだ。


「びっくりして昨日すぐにFacebookにアップしたんです。そしたらオーデンセに住んでる日本人の人たちが是非見たいから明日も歌ってたら教えて!って反響があったんですよ。今日も歌います?」


とても柔らかく、親切にこと細かく調べてくれるキョウコさん。
可愛い!

キョウコさんが調べてくれたところによると、ハンブルグまでが800クラウンくらいで、ベルリンまではなんと1000クラウンくらいする。

こりゃダメだ。高すぎる。

ヨーロッパでは飛行機の方が安いみたいで、一度コペンハーゲンまで戻らないといけないが、コペンハーゲンからベルリンまで500クラウンほどで行けるようだ。

安っ!
日本じゃ考えられない安さだな。


でもそれでもコペンハーゲンまで戻る電車賃を考えるとやっぱり高いなぁ。


「都市間ってけっこう頻繁にキャンペーンで安いチケットが出てたりするので、実際に駅に行って調べたほうがいいチケットがあるかもしれないですね。テヘッ(^-^)/」


清楚で、上品で、可愛い。
俺より歳上だろうけどめちゃ可愛い。
ちなみに実際にテヘッとは言ってない。



まぁ頑張って今日歌って、チケット代を稼いでしまえばいいことだ!!

気合いを入れて路上開始!!

喉絶好調!!

タバコをキセルに替えてからずっと調子いいな。
まぁ関係ないんだろうけど、げん担ぎだな。

おかげでお金の入りもいい。





「お、いい感じで稼いでますね。」


しばらくして髪を切ってさらに男前になった唯くんがやってきた。


文武
「インフォメーションの日本人の女の人、めちゃ可愛いやん。」


唯くん
「でしょ?ほんとめちゃ優しいんですよ、あの人。だからちょっと俺も話してきます。」


そう言って中に入っていった唯くん。


ちょっと経って出てきた。


唯くん
「あー、めっちゃ可愛い。たまらんわー。」


そこにキョウコさんが建物から出てきてこっちに歩いてきた。


キョウコさん
「ちょっと用事で駅に行ってくるので、ハンブルグ行きとベルリン行きのチケット調べてきますね。テヘッ(^-^)」


チョー可愛い。そしてめちゃ優しい。
唯くんと2人でメロメロ。



1時間くらいして駅から戻ってきたキョウコさん。他の日本人女性と一緒だ。


「日本人がここで歌ってるって聞いて聴きにきたのよー!」


元気いっぱいのおばちゃん、メグミさんは結婚でオーデンセに来て、もう20年以上デンマーク暮らし。


メグミさん
「あんたたち面白い!!なんか日本食が食べたいんじゃない?うちに来る?」


文武&唯くん
「ごちになります!!!!!!」


文武
「キョウコさんも来ないですか?いろいろ話したいし。ね、唯くん。」


唯くん
「そうそう。」


キョウコさん
「うーん、残業があるからなぁ。早く終わらせて日本酒持って行くね。テヘッ(^-^)」



日本酒って。
ギャップがまた可愛い。






文武
「あー、キョウコさんとキスしたいなー。」


唯くん
「ダメです。あの天使を汚さないでください。僕がチューするんですから。」


そんなくだらない不純男子トークをしながら、イマジンを歌い、初めての100クラウン紙幣も入り、今日のあがりは660クラウンになった。
デンマークの紙幣ここにきて初めて見たな。

移動は明日だな。
photo:02







用事を済ませて戻ってきたメグミさんと、車で彼女の家へ。
住宅地にある、平屋で綺麗な芝生のあるお家。

早速みんなでご飯作り。
メニューは俺のリクエストで焼き飯。
唯くんが食材を切り、メグミさんがご飯を炊き、俺はなんにも出来ないから卵をかき混ぜる。


photo:01


台所の中で3人でワイワイと合宿状態。

メグミさんはとても話しやすく、面白く、気を使わずに接することができる姉御。

かつては1人で色んな国を放浪した旅人で、イランにも行ったことがあり、手記が地球の歩き方にも載ったことがあるようなツワモノ。

アクティブで若々しく、デンマークの日本大使館の理事も勤めている人だ。

ここオーデンセには現在、40人ほどの日本人が住んでるらしく、親睦会が定期的に催されており、みんなで集まって楽しく過ごすのだそう。遠い外国でそういった団結をするのはとても心強いものだろうな。
定例会以外でもよく集まって飲み会なんか開いたりもするみたい。
久しぶりの日本人同志の会話にとても安らぐ。定例会は必要なものだ。



数々の日本の食材が登場し、焼き飯と味噌汁が出来上がった。

テーブルであぐらってわけにはいかないが、イスにすわってビールを飲みながらいただきます!!



ゲロうまーーーー!!!!(´Д` )


(´Д` )(´Д` )(´Д` )



(´Д` )(´Д` )(´Д` )



(´Д` )(´Д` )ウマーー!!!




お麸の味噌汁が死ぬほどうまい!



そこに仕事を終えたキョウコさんが到着。


日本酒かかえてきた。


こんなのしかなかったから、とバッグから枝豆むいちゃいました、を出してきた。


文武
「むいちゃいましただ!!」


唯くん
「クスクス………」


むいちゃいました、に過敏に反応する唯くん。
笑いをこらえながら脇をつついてくる。



アンタヘンタイダネ(´Д` )



びっくりした時に、ギョギョ、と言うキョウコさん。
ギョギョなんてさかな君以外で言う人初めて見た(^-^)/

それがめちゃ可愛い。



photo:03


ビール、日本酒、ワイン、

会話は途切れることなく続き、ものすごく盛り上がった。
久しぶりによく笑った。

同郷っていいなぁ。


最高の夜だ。



役者志望の唯くんにデニーロが裏切り者の存在に気づいた時の顔をリクエスト。
唯くん渾身の表情。

酔っ払ってるみんな大笑い。
photo:04




北欧バイバイ、そしてドイツ

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9月14日 金曜日



キョウコさんの清潔な部屋で目を覚ました。







と言いたいところだけど、ここはうす暗い地下(´Д` )
配管むき出しの壁。

唯くんの部屋だ。

ゆうべは結局、1時半くらいまでおしゃべりしていた。
楽しかったなぁ。

しかもキョウコさんが手持ちのお金で俺の小銭を紙幣に両替してくれた。
これでもう心配はいらない。


唯くん
「あー、キョウコさんの寝起きって可愛いんだろうなぁ。」



朝からそんな話をしながら唯くんと駅へ向かった。
すぐに切符売り場に行き、チケット代を調べてみた。



オーデンセからハンブルグ
401クラウン

オーデンセからベルリン
579クラウン




お、そこまでバカ高くないじゃん。

こいつはもう一気に首都のベルリンまで行っちまうか!!

お昼出発のチケットを購入。

ついにユーロ圏に戻る。
やっとこのクソ重かったユーロの小銭が使えるぞ。フィンランドからずっとバッグの中で重りになってたからな。



そこに唯くんの彼女のシュウエイちゃんもやってきた。
可愛い上海ハニー。


シュウエイ
「Good Luck Fumi.」


文武
「ツァイツェン、オッパイ。」


シュウエイちゃん
「アー!!ハハハハ!!!」


唯くん
「ほら、オッパイって言ってごらん。」


デンマークで日本人の質を落とすファッキンジャパニーズ、2人。


唯くん、ありがとう!!
君のおかげで最高の数日間だったよ!!
またな!!




ちょっと時間があるので、チケットが安く買えたことを報告にツーリストインフォメーションへ。


デスクにマイクをつけてパソコンに向かっているキョウコさんがいた。


キョウコさん
「あ、会いたかったんだよー。」




え!こ、こ、告白ですか!!(´Д` )


そんないきなり!?



キョウコさん
「ゆうべ両替した小銭が1クラウン多かったの。はい、1クラウン。」



手のひらに1クラウンをそっと置いてくれるキョウコさん。


まぁ、わかってますけどね。

真面目な人!



再会を約束し、ハグをして別れた。

メグミさんもキョウコさんも、遠い遠い国でこれからも暮らしていくんだな。
再会できたら奇跡だけど、こんな場所で出会えた縁を信じよう。





駅に戻り、ホームでキセルに葉っぱを詰めて火をつけ、吸い込む。
最初は全然うまくできなくて、すぐに火が消えてしまっていたけど、少しずつコツがわかってきた。
舌がピリピリ痛かったのにも慣れてきた。


土砂降り雨の中、電車がやってきた。
楽しかったオーデンセとも、そしてデンマークともオサラバか。
てかオーデンセにこんだけいたのにデンマークの目玉とも言えるアンデルセン博物館とアンデルセンの家に行かずに、日本人同志で飲みまくってたっていう(´Д` )

まぁ、それもまた旅だ。




雨の中、電車は走る。

過ぎ去る景色の中にたくさんの家々。
一生交わることのない人生たち。
しかし、出会えば親友になれるほどの人が必ずいるはず。
喜び、悲しみ、怒り、今この瞬間を過ごしている人たちの横を、電車の窓から俺は見ている。
彼らも、この電車を見て、同じことを思っているのか。
photo:01





国境の町で電車が止まった。
ここはフレンスブルグという町。ドイツに入った。

ついに本格的にヨーロッパだ。
大国ドイツ。


ここからハンブルグへの電車に乗り換える。
一気に電車がボロくなった。
おー、やっぱり北欧って公共設備が行き届いていたんだなって早くも思う。


電車の中の文字、車内放送、もちろんドイツ語だ。
これまでも北欧の言葉全然わからなかったけど、また耳慣れない言葉に変わった。



同じ欧州とはいっても、まったく違う地域に来た気がする。
やはり北欧には北欧の空気があった。それがガラリと変わった気がするのは言葉のせいもあるし、窓から見えるゴミゴミした町の雰囲気でもあるし、歴史のイメージのせいでもあるのか。

平和ボケした感覚を引き締め直さないとな。



おばちゃん
「ヒトラーソーセージベンツベンツ?」


おばちゃんが話しかけてきた。
もちろんドイツ語で。
何言ってるか皆目見当もつかない。
ていうかこんなどっからどう見てもバッグパッカーのアジア人に平然とドイツ語で話しかけてくるところに、ドイツ人の大国としての閉ざされたものを垣間見る。

英語でお願いしますと言っても喋れない。
ドイツやフランスは英語を喋れない人が多いとは聞いていたが早速だ。
隣にいたもう1人のおばちゃんがなんとかカタコトの英語で話してくれた。

こちらのお婆さんが次の駅で降りるから手を貸してあげてくれ、とのこと。

もちろんです、と駅に着いてお婆さんの手押しキャリーを降ろしてあげ、それから肩につかまらせながら電車を降りた。


「メニーメニーサンキュー。」


英語のわかるおばさんでさえ、そんな言い方をする。
英語が下手な俺にとっては上手な英語よりもこんな下手な英語のほうが意思の疎通がうまくいくもんだ。たくさん会話できる国になりそうだな。



オーデンセを出発してから4時間、ハンブルグの町に着いた。


激都会!!
photo:02



今までの北欧のどの町より都会!!


さすが大国ドイツ。
こんなでかい街がいっぱいあるんだろうな。

そして電車の窓から見ると、信じられないくらいグラフィティがあらゆる建物に描かれている。
ロシアもそうだったけど、グラフィティの量はその街の治安が悪さを象徴していると思う。
やっぱり北欧は綺麗な街だった。


photo:03


ハンブルグのセントラルステーションのでかさ!!

この人ゴミの溢れ方!!

うわー、大阪とか思い出すわー。

ってのんびりしてる場合じゃない。
乗り換え時間10分しかないんだよ。
乗りそびれたらオシマイだ。



無愛想でおっきなおばちゃん駅員さんに乗り換えのホームを聞き、まったく理解できない看板文字を頼りに、なんとかベルリン行きの電車に乗ることが出来た。
photo:04





ちゃんと指定席の切符なので席はあるんだけど、車両番号とかシート番号とか、何がどうなのか一切理解できないので、仕方なくトイレ前のスペースに座りこんだ。




18時をすぎた頃、ドイツの首都、ベルリンに到着した。


なんだこの駅は………


でかすぎる!!


複雑すぎる!!
photo:05




吹き抜けの4フロアーで、もうどこがどこだかよくわからない!!


さすがはヨーロッパを代表する世界都市、ベルリン。


まずはネットでベルリンのことを調べよう。マックもバーガーキングもあるのでWi-Fiを………


なんだこれ?


パスワードがいりやがる(´Д` )(´Д` )


マジか。
駅中で探し回ったけど、フリーのパスワードなしがどこにもない。

おいおい、勘弁してくれよ。

地図を見ないと、ここがどことか一切わからないんですけど。


ツーリストインフォメーションもあることはあるが、ものすごくたくさんの観光客が順番待ちをしているのでウンザリしてパス。


駅を出た。



えー………



どこに行けばいいんだろう。



ベルリンは今までの首都のように駅前がメインストリートって感じではなく、周りには何もない。中心部はいったいどこだろう。

まったくわからないまま、勘で歩き始めた。



アパート、パブ、バス停、たくさんの人々、その前を歩いていく。
色んなものを通り越して、パラつく雨に濡れながら。


公園や運動場、暗がりを徘徊する影ひとつ。

木の影でこっちを見ているホームレス。

ベンチでたむろしている若者。


早足で通り過ぎる。




雨が降っているから、屋根のある場所を探しているんだけど、そういう場所ってなかなか見つからない。
あー、テントがあればこんなに歩き回らずに済むのにな。



ファストフード店の灯りに誘われてフラリと中へ。
食べ慣れたケバブもあるけど、やっぱりドイツならソーセージだよなとソーセージとポテトのセットを注文。
photo:06



うん、美味い。
さすがドイツ。



店を出てからも歩き続け、23時くらいになってようやく大きな橋を見つけた。

下に入ると待っててくれたかのように雨が強くなった。



明日も雨かな。
こんな大きな街で雨が降ってたらなんにもできないよ。



真っ暗な橋の下で膝を抱えた。
街灯が雨を照らしている。



北欧楽しかったな。
治安いいし、街も綺麗だし、人もみんなすっごく優しかった。
まぁ食べ物はそんなに美味しくなかったけど。
あと物価も高いけど(´Д` )


出会ったみんな、ほんとにありがとう。
これからの旅に不安はもちろんあるけれど、きっとなんとかなると思えるのは北欧のみんなのおかげだ。
最初に北欧を回ってほんとよかった。




さぁ、東ヨーロッパ編の始まりだ。







ベルリンは落書きとビール

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9月15日 土曜日


ここは橋の下。
目を覚ますと、目の前でアラブ系の兄さんが釣りをしていた。

しばらく下半身を寝袋に突っ込んだまま日記を書いていたら、兄さんの釣竿が曲がった。
大きなバスを釣り上げた。

兄さん、こっちを振り返りウインク。




ドイツっていったらベンツがあってビールばっかり飲んでてウインナー食べててハイルヒトラーでマイケルシェンカーというイメージ。
他なにがあんだろ?


でも聞いたら、あー!!あれね!っていうのがたくさんあるはず。
それだけメジャーな国!!
有名な国はドイツが初めてだな。

かろうじて雨の降ってない空の下、今日も勘で歩き始めた。



ゆうべだいぶ彷徨ったから、もはやここがどこかも一切わからない。
文字のわからない大阪で梅田駅に着いて十三に迷い込んで難波を目指すような感じ。



人や車の流れを観察しながらこっちかな?と歩を進めた。



photo:01


街から少し外れたこの辺りは、団地地区のようなんだけど、人が住んでるアパートの横に廃墟のアパートがあったりして、落書きも多く、廃れた雰囲気が漂っている。
こんな大都会で、セントラルステーションから歩いて行ける距離にこんな廃墟がたくさんあることが信じられない。
政府はなにしてるんだろう。
これから出会うドイツ人に投げかけるいい質問が出来た。




しばらくすると、なんとなく街っぽくなってきた。
カフェや綺麗なショップが並ぶ都会的な雰囲気。
たぶんここがメインストリートなんだろうな。






さっきからずっとケータイをWi-Fi検索状態にしているんだけど、まったく鍵なしが引っかからない。
チクショー。

てかほんとに街のいたるところに廃墟があったり、空きビルがあったりして、そこまで活発なようには見えない。
バリケードで囲まれた空き地や、そこらじゅうで行われている再開発工事。

日本や北欧がインフラ整備が行き届きすぎてるのかな。
photo:03






メインストリートのちょうど真ん中あたりに人だかりが出来ていた。
なんだろなー、と近づいて行くと、中心に汚いコンクリートの壁があった。
photo:04


これか!!
これがベルリンの壁か!!
東西冷戦の象徴!!

つーか、こんな街のど真ん中で分断されてたのか。
パネルが展示してあって、第二次世界大戦によって破壊され尽くしたベルリンの写真や、壁を挟んで警官が睨み合ってる写真がある。


年のドイツ統一で壊されたこのベルリンの壁は、もうすべて残っておらず、こうしたモニュメントとして街のところどころに置かれているようだ。


メインストリートのある旧東ドイツ地区から旧西ドイツ地区に入るところに、検問所みたいなのがあって軍人の格好した人が立っている。
「visa stamp」
って書いてる。観光客相手のアトラクションか。
軍人さんたちの手にはアメリカの国旗。

かつて東ドイツはロシアの領地で、西ドイツはアメリカとイギリスとフランスが分割して占領していたようだ。
このあたりはアメリカが占領していたエリアなんだな。

俺歴史知らなさすぎ(´Д` )
photo:05







そのゲートのところからほんの数分歩くと、急に街が寂れてくる。
空き家と落書きが目立つ、見るからに貧そうな地域。


その中心にクロイツベルクっていう円状の遺跡跡みたいなのがあった。
しかしそこはただの汚い空き地みたいな雰囲気で、周りをぐるりと囲んでいるアパートが異様な怪しさを醸し出している。

気持ち悪いな。
てかベルリンって少し歩いたらどこもこんな感じだな。歴史の爪痕もあるのかな。





いい加減腹が減ったので、テキトーにピザ屋さんに入った。



これいくらだと思う?
photo:06





2.9ユーロ。300円。



やっし!!


やっしぃ!!


日本なら1500円はするぞ?

もちろんそんなに美味しくはないよ。まぁ吉野家みたいな感じなのかな。


さすが物価安いってみんなが言ってただけのことはあるなぁ。



ちょいと他の物の値段も調べにスーパーマーケットの「RAWE」に入ってみた。




信じられない………





ビールが安いとは聞いていたが…………





500mlのビールが………








(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )






(´Д` )(´Д` )






30円。



アル中確定ですよね。




25セントとかだよ?
ちょっといいやつで55セントとか。
1ユーロいかない。


ドイツ人ビール飲み過ぎ(´Д` )(´Д` )(´Д` )




他にも1.5リットルの水が40円とか、大きなパンが80円とか。

激安だね。


その国の金銭感覚のいい指標になるのがランチの値段なんだけど、ドイツではだいたい4~5ユーロってとこだな。
それ考えるとビールが安すぎる(´Д` )

タバコは4ユーロとか。これは普通だな。





ベルリン観光はメインストリートのウンターデンリンデン通り、フリードリヒ通り、観光客だらけのムゼーウムス島から赤の市庁舎を回るってそんなもんで勘弁してください。
photo:07



歩きで回れる範囲なんてたかが知れてる。
photo:08






50円のビールを買って、アレクサンダープラッツ駅前の公園で飲んだくれる。
古そうな教会の後ろにそびえたつ通天閣みたいな塔。

ちょうどイベントが行われていて、たくさんの屋台が並んでいい匂いを漂わせている。



野外ステージでは聖歌隊のファンキーな歌。

ステージ前に行き、地べたにあぐらをかいてビールをあおる。
気持ちいい。


「ちょっとゴメンね、端に寄ってください。」


とドイツ語で言われる。
まったくわからんけど、それくらいはなんとなくわかる。

後ろから数人の神父さんが歩いてきた。牧師さんなのかな?
プロテスタントとかカトリックとかギリシャ正教とかよくわからないけど、かなり本格的な雰囲気が会場に漂う。

神父さんのお話に聞きいる人々。
photo:09



ステージではドイツ語に手話をつける女の人。
手話は世界共通なんだろな。

ふと、当たり前に耳が聞こえることを幸福に思った。



公園に讃美歌が響き渡った。





それにしてもWi-Fiがつかまらない!!
一日中探してるのにまったく手応えなし。
あー、ネットで調べられたらベルリンの名所とかもっとわかるのになぁ。
地図も情報もなんもなしはちょっときつい。



まぁ、それでもある程度は回ったしな。
夜の8時。
このままどっか移動してもいいんだけど、来たからには歌わないとな。

街のそこらじゅうにある地下鉄へ降りる階段をくだり、テキトーに通路で歌った。

やっぱりスキンヘッドの兄ちゃんが歩いてくると、どうしてもドキドキしてしまう。
ドイツ人といえば、ゲルマン民族至上主義で、ネオナチといえば外国人排斥主義者たち。

そんな怖いイメージがある。
ボコられないかな。



ビビりながらも1時間ほどで6ユーロになった。
悪くはない。
1日やったらそこそこ稼げそうだ。


それにしても、みんなドイツ語で話しかけてくるんだよな。
わかんねーよ。
看板の文字とかも、北欧の言葉はなんとなく英語に似てる部分があったから予測ができたけど、ドイツ語ってまったく予測もできない。


さすがは大国。
他の国に染まってないんだな。




今日は土曜。
飲み屋通りはすごい賑わい。たくさんのレストランやバーが並び、オープンテラスで笑う人たち。

その横を通り過ぎる俺。
photo:10






今夜も昨日と同じ橋の下に潜り込んだ。




ミュンヘンへ

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9月16日 日曜日



photo:04


目を覚ますと、やはり昨日と同じ兄ちゃんが目の前で釣りをしていた?
ていうか夜中も竿を振る音が聞こえていた。
よっぽど好きなんだな。



ドイツ国内には33もの世界遺産かがある。
もちろん全部は回れないし、どれが有名なものかも全然知らない。

きっとこのベルリン近郊にもいくつかあるんだろうな。
でももう細かいことは気にしない!!
デンマークからここまで一気に進んだ勢いで、ドバッと先に行ってしまおう。



ここから先、無数の小さな国が入り乱れる地域が続く。
あっちに行けばどこどこの国境、こっちに行けばすぐそこが国境ってな具合なので、どういうルートで進むかなんてほんとに風まかせだ。

ベルリンからも東に60kmほど進めばポーランドとの国境だ。



そんなヨーロッパでの次の目的地はミュンヘン。

ミュンヘンがどんな街かなんて一切知らないが、どうしてそんなとこを選んだのかと言うと、ある人と落ち合う約束をしているからだ。

友人の友人、なんだけど、野菜パティシエとかやってる紳士らしい。
植松さんてかた。


あ、そうそう、実際に会ったことないんだよね(^-^)/

Facebookからつながったからね。


ネットは偉大だ。


研修か視察か仕事か、そんな関係でヨーロッパの都市を巡る予定らしく、ミュンヘンあたりならもしかしたら行けるかもいれませんと連絡しておいたのだ。


ちょっと大きな移動になるけど、前述したようにこの密集した国々の中から都市を選ぶ理由なんて、ほんの小さなきっかけで充分。


お会いしましたらビールご馳走しますので、っておっしゃってたんだよな。
スーパー楽しみ!!



これで会えなかったらゲロウケるけどね(´Д` )ハハハ




てなわけでさっさと進もうと、ベルリン中央駅へ。
えー、トイレが1ユーロ。

まぁ、わかってますよ。
いつもなら我慢して電車の中でするところだけど、膀胱で津波が起きているので仕方なく1ユーロ払って中へ。


さすが中央駅なので次から次に人が入ってくる。
トイレの収入だけですごい金額だな。



そんな人が入り乱れる中で堂々と歯を磨く。
金払ったもんね、と石鹸で顔を洗う。
なんだこいつは?みたいな目で見ている人たち。
だって金払ったもんと髪をジャバジャバ濡らしているとさすがに係員に止められた。
濡らし損じゃねえか!!




チケット売り場でミュンヘンまでの料金を調べてみた。
1番安いやつでお願いしますと言うと、無愛想にタイムスケジュールを見せてきた。

値段は、42ユーロ。

なかなか安いが3回も乗り換えないといけないみたいだ。
マジかーと思っていると、

「This is cheepest.」

と口をへの字に曲げてムカつく顔をするババア。
てめー日本人なめてんのか?
もうベンツ乗らねえ。


いいよいいよ、わかったよとこのチケットを購入。
えー、何時発かなー、ってあと5分しかねぇじゃねーか。


余韻にひたる暇もない(´Д` )




急いで1番下のホームに降り、いくつもある乗り場に混乱しつつも無事電車に乗ることができた。


おいおい、到着夜の9時だよ。
メシ食うなってことですね、町蔵さん。





ベルリンを出発すると、わずか数分でのどかな田園風景に変わった。
photo:01



波打つ丘にパッチワークの作物たちが広がっている。
北海道の美瑛にドイツ人の知り合いがいるんだけと、彼はこの美瑛とドイツはよく似ているんだと言っていた。
22歳のころは、ふーんくらいにしか思ってなかったけど、実際この目で確かめることになるなんてな。


とても美瑛に似た美しい風景の中を電車は走っていく。



小さな町をいくつも通りすぎて行くんだけど、廃墟がとても多い。
ボロボロに崩れた倉庫や、窓の割れたアパート、古めかしい建物。
この荒廃にはきっと戦争との因果関係があるんだろうな。

それもどこかで聞けたらいいな。
photo:03


ケミニッツの駅で乗り換えた時のソーセージ。
これで2ユーロ。




駅員の女の人が話しかけてくるんだけど、普通にドイツ語。
英語でお願いしますって言ってもわかんねーよ、ってドイツ語をしゃべり続けやがる。
テキトーにドイツ語で説明してさっさとどっかに行ってしまう。
わからないほうが悪いんだよバカみたいな感じで。

英語が話せないのは日本人も同じだから仕方ないとしても、態度が横柄なんだよな。
明らかに北欧の人より横柄。

まぁでも日本人も外国人に、あー?わかんねーよ?どっか行きやがれ!ってやってるよな。
外国人お断りの店なんてあるくらいだしな。

異文化交流なんて興味のない人間には、ただめんどくさいだけのことだ。




photo:02


色んな人が乗ってきて、そしてまた降りていく。
ギターを弾いて歌ってるヒッピーたち、ビールを飲んでる紳士、可愛い女の人、穏やかな表情の老人。
もう二度と交わらない人たち。
とても不思議な気持ち。




夜の9時。
ドイツ南部の都市、ミュンヘンに到着した。

大きな駅の中はこの時間でも大混雑。
いくつもの人生の交差点。
ただうろたえるのみの日本人1人。



そうだ、まずはWi-Fiだ。
あさって18日に落ち合う約束の植松さんにメッセージを送らなければいけない。
この街ならフリーが飛んでるかもしれない。




と、思ったけど、やっぱりダメだ。
全部ログインパスワードがいる。

喧騒が頭をかきまぜて、ゆっくりやるべきことを整理することができない。

トイレに行こう。


看板の絵をたよりに向かった先にはやはり有料のトイレ。
1ユーロ。



あー!!
やってらんねぇ!!

よし、お店に入って商品を買えばWi-Fiのパスワード教えてくれるかもしれない。
マクドナルドへ。


文武
「Do you have free Wi-Fi?」


ドイツ人店員
「ベンツベンツソーセージ。」


英語で話しかけてるのにドイツ語で返してくる(´Д` )



するとドイツ人店員がアジア人の店員を呼んだ。
お、こいつ英語できるのかな?


文武
「ここはWi-Fiありますか?」


アジア人店員
「ニーハオサンハオヨンハオ。」







………てめーー!!!!
俺は日本人だコノヤロウ!!!



ダメだ………まったく英語できねぇ。
セントラルステーションのマクドナルドの店員がこの程度の英語できないって、日本よりひどいんじゃないか?


また地図なしで野宿場所探しかよ………
てか植松さんに連絡出来なかったらどうしよう。

ほんと北欧って旅しやすい場所だったなぁ。




今夜もまたあてもなく街に出た。
眠れる場所はどこだろう。
秋が落ち葉をふきだめる。



こんな夜は一匹狼を口ずさんでしまう。
夜風も一緒に歌っておくれ。





ほっつき歩いて ほっつき歩いて

メシを探してほっつき歩いて

ほっつき歩いて 歩き疲れ

寝転んでまた月をかじる

王国の橋の下で

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9月17日 月曜日


いやー!!

ゆうべあれから駅を出てキングバーガーを見つけたんだけど、どうせダメだろうと思いながらWi-Fi検索したら見事ゲット。


キングバーガーありがとうーーーーー!!!!


おかげで久しぶりに彼女とも話せたし、これで植松さんとも連絡がとれる。
キングバーガー日本にも出店してくれ!!
美味しくないけど!!



それから夜中のバー通りを抜け、すぐのところにある橋の下に最高の野宿スペースを発見して、ゆっくり寝たわけだ。



人も通らないし、広くてきれいで、いやきれいじゃないか。
でもとても過ごしやすい橋の下。
おまけにここは河川敷の公園なのですぐ近くに簡易トイレもある。


橋の下レベル 95。

ミュンヘンで野宿するならここでキマリ!!


photo:02


てなわけでグッスリ眠って、10時くらいまで寝ていたな。
普通朝になったら人が散歩とかしだすので足音で起きてしまうんだけど、ここはほんと静かでいい。


寝ぼけつつ寝袋から顔を出すと、すんごいものが見えた。




川の向こうに大っきな教会の塔がそそりたってる。

うおーー!!!
一気に目が覚めた!!
photo:01



ここはドイツーー!!



すぐに荷物をまとめてあの教会を目指す。


ゆうべは夜だったからわかんなかったけど、このあたりは綺麗なカフェが並ぶおだやかな通りだ。
photo:03



そんな中を歩いてやってきたさっきの教会。

入場料いるのかな、と恐る恐るのぞいてみるが、人のいる気配がしない。

静かな教会内。


あー、いいなぁ。

落ち着くわ。

俗世とかけ離れたこの神聖な空間。
とても特別な空間。


しばらく椅子に座って心を落ち着かせていた。


告解室だよなこれ?
photo:04



アルパチーノが兄貴を殺して懺悔した。

実は僕、パンツを口に入れてオナニーしてしまったんです!!って言ったら神父さんなんて言うかな。
神はあなたを許します、かな。



なんとなく人の流れるほうへと歩いていく。
すると賑やかな通りに入った。
たくさんのオープンカフェが並ぶ。

お、この辺がメインストリートなのかな?とキョロキョロしていると、向こうにスウェーデンでよく見た城門らしきものがあるじゃないか。
門の向こうに見えるたくさんの人通り!!

あそこがたぶん旧市街とかになるんだろうな。
photo:05








門をくぐるとオシャレなショップが並ぶショッピングストリートになった。

いいじゃんかミュンヘン!!

歌いやすそうなホコテンの場所も見つけた。

さらにアップルストアーも発見。
Wi-Fi欲しさに店の前はケータイやアイパッドを持った人たちの群れ。

やったぜ!!ベルリンであんなに苦労したのがバカみたいだ。



あー、いい街だなぁ……って顔をあげたら、



すぐそこにめちゃ巨大なお城みたいな建物がドーン!と目に飛び込んできた。
photo:06



これなんだおい。

広場はすごい人ごみ。
すごい有名な建物なんだろうな。
美しいものにあかるアリのように、人々が集まっている。

近くには古い教会、ソーセージやチーズを売ってる賑やかな市場、最先端のファッションストリートなど、この広場を中心に街が動いてるみたいだ。
中世と現代が見事にマッチした街並みだな。


通りには無数のレストランやカフェ、ケバブ屋にアジア料理屋がひしめいており、ご飯には困らない。
みんな昼間からソーセージ食べながらビール飲んでる。

その中から選んだのはビュッフェのお店。
野菜やお肉を色々選んで結構な量をお皿に盛って4.8ユーロ。
美味しい!!
photo:07




いやー、ミュンヘンいいわ。
ベルリンはほんと汚い街だったけど、ここは落書きも少ないし建物も綺麗。
お花がたくさん咲き誇り、とても鮮やかだ。


photo:08


路上には銅像の大道芸人が多いな。ギターの弾き語りも何組かいる。
コジキもかなり多い。
道端にひっくり返って箱を置いている。
ひっくり返りかたがすごいんだよな。ポーズが。うなだれて、脱力して。絶望を体現したらこういうポーズになるだろうなってポーズ。見事。



俺もそんな中で路上開始。
なかなか反応がいい。
順調に稼いでいく中で、1人のギターを持った兄さんが話しかけてきた。
ドイツ人のジバン。彼も旅をしながら歌っているらしい。
てなわけで一緒にやることに。

レゲエを主にプレイするジバン。
渋い声がちょーイカす。羨ましい。
アイショットシェリフやジャミンとかの有名な曲をやりつつ、そのままジャムに流れていき、お互いにアドリブで歌う。
英語、ドイツ語、日本語が入り混じる軽快なジャムに人たがりが出来ていく。
リズムをとってる人々。
楽しい。やっぱり2人での路上は頼もしいしやることの幅が広がる。楽できるしね。
photo:09



photo:10


ドイツの女の子みんなめちゃ可愛い。
美人の国だ。



ジバンとの楽しいセッションは19時まで続いた。




43ユーロの稼ぎの中から13ユーロをジバンに渡し、明日また会おうと約束して、俺はバーガーキングへ。
やっとゆっくりドイツのことを調べられる。


えーっと、まずドイツは4つのパーツに分けられるんだね。

ベルリンのある東地域。
ハンブルグのある北地域。
ケルンやフランクフルトがある西地域。
そしてミュンヘンのある南地域。


ミュンヘンはドイツ、ハンブルグ、についで3番目の大きの街。
人口は130万人てとこ。
この美しい街並みと歴史ある建物の多さから国内でもっとも人気があるみたい。


ミュンヘンがあるこのドイツ南東部地域は、かつてはバイエルン王国という独立した国だったみたい。
ミュンヘンが首都のね。だからこんなに王宮や教会が多いんだな。
1100年代から続いたこの国は第一次世界大戦の混乱の中で消滅。
今ではドイツに吸収されて、バイエルン州という扱いになっている。




あと昔から非常に文化の花咲く都市だったようで、素晴らしい博物館・美術館がたくさんある。
ライト兄弟の飛行機やら、Uボートやら、モネやら、アホの俺でも知ってるような超有名なものが展示されてるみたい。

悩むなー。
どれか行こうかな。





そしてここから先、どのルートで進むかもある程度決まった。
南部地方にはアルプス山脈を背にしたのどかな田舎が広がり、その中には凄まじく美しいお城や壮麗な教会があるらしい。
そこを目指そう。



明日は植松さんとの初対面。
楽しみだ!!!



ビールとウインナーにありつく

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9月18日 火曜日


いやー、この橋の下、バッチグーだぜ。
今日もゆっくり眠って行動開始。



昨日調べたんだけど、メインストリートにある中央広場の一角に、一際高い塔を持つ教会があるんだけど、1.5ユーロで登ることができるみたいだ。

てなわけでやってきた中央広場。ここはマリエン広場という名前らしく、このでっかい建物は新市庁舎だったんだな。
快晴の日差しが照らす中、今日もたくさんの人々が行き交っている。
photo:01




高い塔を持つ教会は広場のすぐ目の前。すぐに見つけることができ、まずは中に入ってみた。



めちゃんこすげぇ!!
photo:02



今まで行った教会の中で1番の壮麗さ。

金色に輝く像が並び、壁や天井には美しい絵が描かれている。

まさに豪華絢爛。



こういうのだよねー、テレビでよくやってるナニナニ紀行、みたいなやつ。



それから一度外に出て、裏に回ると塔への階段があった。
1.5ユーロ。
安い。

この塔を階段で登るんだよな………

荷物を預かってもらえませんか……………って切符売り場のオッサンめちゃ無愛想なので、仕方なくバッグもギターも持ったまま階段を登りはじめた。


クソ狭い。
photo:03



クソ狭くてクソ急なので寝起きからかなりの苦行。

しかも階段はこれしかないので上からも人が降りてくる。

下からも登ってくる。


バッグがでかすぎてすれ違うこともできないので大渋滞ができてしまう。


切符売り場のオッサン、こうなるのわかってんならなんか言ってくれればいいのに。



たくさんの人たちが、笑顔で大変そうだね!と言ってくれ、バッグやギターを持ってくれ、頭の上を渡してくれる。

ひと時の微笑ましい共同作業。



汗だくでなんとか頂上までたどりつくと、素晴らしい景色が待っていた。
photo:04



マリエン広場と新市庁舎、有名なオッパイ教会、旧市街の密集した街並みと、はるかに広がるミュンヘンの街並み。

何百年も昔にミュンヘンが街として機能し始めたころに、街を囲む城壁が築かれた。
かつては城壁の外は何もなく、この旧市街だけの街だったんだろうな。
それがどんどん城壁の外にも建物が増え、役割を終えた城壁は崩されたんだろう。
こうして上から眺めると、歴史とともに街が拡張していった様子を想像することができる。




さて、落ち合う約束をしていた植松さんはすでにこのミュンヘンに入っている。
ゆうべFacebookでやり取りをして、18時に指定されたホテルで会うことになった。


それまで路上だ。

今日もたくさんの人に聴いてもらい50ユーロになった。
photo:05


夏の間をよくドイツで過ごされるというレイコさん。ビアホール行こうかって誘ってくれた。
植松さんとの約束がなければ行ってたのになー。
日本でお会いしましょう!!!



この大きなスポーツセンターの前のスペースは、あるアコーディオンのおじさんの定位置なんだよな。
昨日も夕方にやってきてそろそろ交代しないかい?と言われてバトンタッチしたんだけど、今日ももちろんやってきた。
ルーマニア人のコジキアコーディオンではなく、本格的に上手いちゃんとしたパフォーマーだ。


調子はどうだい?と笑顔のおじさん。
もちろん商売ガタキなんだけど、きちんと気を配って譲り合ってやっていればモメることはない。



そんなおじさんから面白いお話を聞いた。

実は、驚くことにここミュンヘンでは路上パフォーマンスをするには免許が必要で、ツーリストインフォメーションに10ユーロを払って許可証を手に入れなければいけないらしい。


しかもしかも、パフォーマンスのオーディションがあるってんだからビックリ。

昼の部と夜の部があり、夕方の5時で交代しなければいけないとも言っていた。


えー、そんなんあるんだなぁ。

まぁこんだけの街だもんな。
ものすごい数の路上パフォーマーが世界中から集るだろうし、何よりルーマニア人のコジキたちがいい加減な演奏をしたりするのを防ぐ意味合いもあるんだろう。


「まぁ俺も払ってないけどね。」


ニヤリと笑うアコーディオンのおじさん。
毎日10ユーロなんて払ってらんねーよな。多分ほとんどの人が払ってないだろう。

photo:06


つーか、これのタネを知りたくてしょうがない(´Д` )!!






路上を終え、6時前に約束していたホテルについた。


植松さん、どんなかたなんだろう。
気難しい人だったりしたら嫌だなぁ。

ちょいとドキドキしながらフロントの前のソファーに座っていたら、日本人の声がホテルの中に入ってきた。



「あ!金丸さん!どうも植松です。いやー、急がしてしもうたみたいですみませんでした。」


すっごい優しい笑顔のおじさんだ!
一気に心配がほぐれた。

ご一緒に来られていたのは、植松さんのお店でパンのシェフをされているオオクマさん。

そして現地に住んでらっしゃる日本人女性のカナコさん。

このカナコさんもミュンヘンでお店を経営しているケーキ職人さんだ。


「ほな、ビール行きましょか。」


こてこての関西弁になごみつつ、ミュンヘンを知り尽くしたカナコさんの案内で、旧市街の教会の前にある古いレストランにやってきた。

photo:07


石造りの歴史がありそうなお店ではたくさんの人たちがビールをあおっており、民族衣装を着たウエイトレスさんが忙しく動き回っている。
ミュンヘンでも屈指の人気店で、カナコさんいわく、このお店は地下の貯蔵庫の樽から直接ビールをつぐので味わいや鮮度が最高なんだそう。
そしてグラスも良いんだそう。
ドイツではみなビールへのこだわりが半端じゃないんだな。

逸話としてはヒトラーがここでよく演説を行っていたというから驚きだ。



ていうか、こんなとこ来ていいのか俺?



路上をしている間に、ドイツの美味しいビールは何?というアンケートをとっていたんだけど、ミュンヘンでの1番人気は、アウグスティーナというメーカーのヘレスというビールみたい。

2番目がバイツェン。
このバイツェンの白ビールが美味しいという話。


カナコさん
「あ、ここアウグスティーナのお店ですよ。もちろん白ビールもありますから。」


どうやらドイツでは醸造所がレストランを直営する形が多いらしく、このお店もそうみたいだ。



テーブルの上にはパンの入ったカゴが置かれているんだけど、なんかこのパンの形、見たことあるなと思っていたら、そうだ、北欧とかでもそうだったけど、パン屋さんの軒先にたいがいこの形の看板がぶら下げてあった。
photo:08



パン屋さんのマークみたいなもんかなと思ってた。
このパンの名前はプレッツェル。
こんなことも知らんかったんやな。

岩塩の粒がついた塩っぱい味。



そしてついに!!


ついに!!本場のドイツビールで乾杯!!

アウグスティーナのヘレス!!
photo:09



うますぎる!!


そして運ばれてくるのはもちろんソーセージ。

このお店の名物、ソーセージの炭火焼。

激ウマなんですけど(´Д` )(´Д` )(´Д` )

炭の香りがたまらない(´Д` )(´Д` )(´Д` )
photo:10



発酵させて酸っぱくした味のキャベツがとてもメジャーな料理らしいんだけど名前は覚えてません!!

チーズ入りソーセージ、ジャガイモ、これぞドイツという料理のオンパレード。



あー、うますぎるよー(´Д` )(´Д` )(´Д` )


うまうまうまうまうまうまうますぎるよー(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )





食事をしながら色んなお話に花が咲く。
植松さんは実は大阪で7店舗ものケーキ店を経営し、150人の従業員さんを抱える社長さんで、ヨーロッパによく勉強のために訪れているというすっごい人だった。

さらに日本の食の貧相さを嘆き、数年前から自社の畑を持ち、無農薬の野菜を作ってお店で使っているんだそう。


植松さん
「アトピーも喘息も、色んな体の疾患って食に由来するところが大きいんですよ。今の日本の食材は本当にヒドイから、せめてうちのお客さんにはちゃんとしたものを食べてもらいたんです。」


会社の成長ばかりを追求するのではなく、社会への貢献という大きな志を持ってる社長さんだ。


若いころに御堂筋を逆走して暴れまわっていたというオオクマさんは、今ではパンのスペシャリスト。
今日早速、原麦を挽く機械を買ったらしく、これでより美味しいパンが作れると自信満々だ。


小さくて可愛らしいカナコさんの案内も、本職のガイドさんですか?ってくらい詳しく、知的で、わかりやすい。


植松さん
「音楽もそうやと思うねんけど、自分の目指すものを追求し続けて研ぎ澄まして研ぎ澄ましていくと、人の理解できない世界に入っていくから、おのずと受け入れられにくくなっていくもんやねん。俺がそれやってもうたらアカンねん。やっぱりお客さんに喜んでもらうのが1番嬉しいしね。」


経営者として、人生の先輩として、とても深いお話を聞かせていただいた。

でもすでに白ビールが入って酔っ払いになってたのであんまり覚えてない(´Д` )(´Д` )(´Д` )



植松さんすみません(´Д` )(´Д` )




ひとしきり飲んで気持ちよく夜のミュンヘン散歩。

マリエン広場の裏手に地元の人たちの飲み屋街があって、たくさんの酔っ払いがあふれている。見たいなと思ってた有名な巨大ビアホールも案内してもらって、カナコさんに感謝。



いい気分でホテルに戻り、植松さんたちと別れた。
部屋とっておきましたから、なんて過剰な気遣いをしないところがとても心地よい。

ご馳走様でした!!!!





カナコさん
「金丸さん、コーヒー付き合いませんか?」

嬉しいお誘い。ゲイ通りの中にあるバーでさらにワインをご馳走になった。
オーストリアの赤ワインに、ミュンヘンのネオンが揺れる。


こんないいもの食べたの世界一周に出て初めてじゃねぇのかな。
その国の代表的な料理は必ず食べたいんだけど、やっぱり高かったりするからね。

ドイツはもうこれで胸張って満喫したって言えるな。

植松さんに感謝してもしきれない。







暗い路地裏からバイオリンの音色が聴こえる。

石畳に染み渡るように。



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