トロンヘイム到着

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8月10日 金曜日


友達ができた。

その名も、




ノルウィージャントロール君。
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昨日の最後のドライバーさんがお土産だと別れ際にくれたのだ。
山と森の国、ノルウェーのゆるキャラとして国民に愛される存在!



怖いな………
ちょいとデカイので彼の定位置がなかなか決まらない。
しかたなくバッグの外にぶら下げる。

これからの旅、よろしくな相棒!



そして、おらー!!
つかまんねーぞコノヤロー!!
もう何時間ヒッチしてるんだよ……
てめーのせいかトロール!


ここはモーイラーナの町。
ヒッチポジションも申しぶんない。しかしつかまらない。
ヤケになりながら親指を立てていると若者が話しかけてきた。

いやー、厳しそうですねー。

そうなんですよー。

彼はポーランドから来てるバックパッカー。手にはビニール袋を持っている。
いつもよく見ているこのスタイル。そう、ジープスのスタイルだ。
北欧では空き缶や空き瓶、ペットボトルをスーパーなんかにある回収ボックスに投入することで1つにつき1クラウンをゲットするとこができる。
なのでジープスたちは常に手にビニール袋をぶら下げてゴミ箱なんかをあさりながら町を徘徊している。
おかげで町はきれいに保たれている。

そんなポーランド人の彼のビニール袋にはやっとみつけたボトルが3つ。
そこまで旅したいのね………

路上で1日にいくら稼ぐの?ってきかれて、1500から2000だよとはとても言えなかった(´Д` )
しかも彼ら、俺と同じルートみたいでボーデからこの町にヒッチハイクで来たみたいなんだけど、4日かかったといってた。
俺1日で来たんですけど。
不器用な旅もまた、楽しいだろうな。


それにしても………


おらぁぁぁぁーー!!!

つかまんねーー!!!

一体どうなってんだ今日はー!!

今日の目標は450kmだぞ?
このままじゃたどりつけねーじゃねえか!
ってあー!!止まった!

行き先は………


トロンヘイム。

450km、一発ゲット。

3時間待った甲斐があった!!


ベルギーから旅行に来ているカップルと楽しいドライブ。
しかし450kmだ。7時間はさすがに会話がもたない。最後の方はけっこう無言だったな。
photo:04



photo:02



ノルウェーは北と南で風景がガラリと変わる。
北は荒々しいダイナミックな自然だったが、南では緩やかな丘陵に牧草地がひろがっている。
北海道みたいだ。
photo:03




そして夜20時。トロンヘイムに着いた。
おー!なかなかの都会!!たくさんの車、人!久しぶりだな。
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町を探検していると、中央広場みたいなとろこにすごい人だかりができている。
なんかお祭りかなと思って行ってみると、そこではオールドカーやスーパーカーのフェスティバルをやっていた。
そこらじゅうに止まってる車が全部ど派手なやつばっかり。
俺あんまり車に詳しくないからわかんないけど、好きな人が見たらたまんないんだろうな。
photo:05



おかげで町にはたくさんの悪そうなやつらが繰り出していて、夜がふけるごとにスーパーカーたちが街中を走り回る。

その喧騒を離れ、1人眠れる場所を求めて歩き回る。

石畳の通りが雨に濡れて光る。
きれいな町だな、トロンヘイム。
photo:07



歩き疲れて大きな橋の下でバッグをおろした。ずいぶん南にくだったせいか、もう夜が真っ暗!ほんとに久しぶりの暗い夜だ!

ちゃぷちゃぷと音をたてる川の流れ。対岸には大きな教会がライトアップされており、それが水面にうつり幻想的な光景を作っている。

どこに行ってもきれいな町。
町、町、町、町、町、町、町、

世界中、町だらけだ。

トロンヘイムの可愛い街並み

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8月11日 土曜日


ここいい!!この橋の下、落ち着くわー。
雨の心配もないし、人もあまり通らない、川の音と水面にうつる大聖堂。
そんな風景の中、目を覚ました。


まずはトロンヘイムの町の散策からだ。
photo:02


川沿いに歩くと、石畳の通りにかわいらしいアパートが連なる通りがある。
美しい景観なだけにたくさんの観光客、たくさんの露店でにぎわっている。
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それから橋を渡って町のシンボルであるニーダロス大聖堂へ。
すんごいデカイ。すんごい装飾。
でも歴史とか全然わかんないけどね。
photo:07




このトロンヘイムまで乗せてくれたベルギー人のカップルが、博物館てのはいいところなので行ったほうがいい。当たりハズレはあるけどねって言っていた。
あまり金のかかることはしたくないが、やっぱり代表的なところには行くべきだろうな。
オスロにあのムンクの叫びの本物が展示してあるムンク博物館があるらしい。
😱
こんな絵文字になるほどの有名な絵を見られるのか!行くしかないよな。


週末ということもあってか、現在トロンヘイムの町は音楽フェスティバルをやっており、町のいたるところで野外ライブの音が響いていた。
ワイルドなおじさんがキッスやストーンズのベタなロックをやっているステージで足を止めていた時、2人のおばさんが話しかけてきた。

あ!あなたは素晴らしいシンガーよ!今日も歌うの?!


な、なんだ?
なんで俺のこと知ってんだ?

どうやらボーデの町で俺の歌を聴いたみたいでチップも入れてくれたおばさんだった。
ごめんなさい!覚えてなくて!と謝る。

今日は町の散策だけにしとこうかなと思っていたんだが、おばさんたちが期待しまくっているので歌うことにした。

町の中心部はオシャレなお店が軒を連ねるハイカラな通りが入り組んでおり、北部の町とは比べ物にならないくらいたくさんの人が歩いている。

そんな人ごみの中に路上ミュージシャン発見。
photo:05



うお!この人、激渋!
ボロボロのバンジョーをかかえたウイリーネルソンみたいなおじさん。
ハーモニカ、足元にはバスドラとスネアとハイハットがセッティングしてあり、全てを同時にならしている。
ワンマンバンドってやつか。

やってる曲も渋いブルース。まぁあんまり上手くはないんだけど、あまりの渋さが日本人の俺には新鮮でたまらない!

みんなにも見せてあげようと動画を撮り、10クラウンをケースに入れた。

「あー、兄ちゃん、悪いけどインターネットはやめてくれよ。あれは危険なものだからね。」

残念。この渋さをみんなにも見せたかったのになぁ。写真だけで我慢してね。
しかし、ここでしか見ることが出来ないってのもまた渋い。
こんな年季の入った路上パフォーマーが世界中にはたくさんいるんだろうなぁ。

photo:09


そう思いながら俺も街角でギターをかかえた。
たくさんの人だかりが出来、さっきの2人組のおばさんもやってきた。

日本語のフォークソングをどうぞお聴きください。

遅い時間から始めたので2時間半くらいしかやらなかったのだが、それでも1200クラウンになった。
photo:06




北部のように寒くなく、暑くもない。街並みもきれいで、歌う場所にもことかかない。
いい町、なのだが、まだノルウェー南部には美しい町がたくさんあるらしい。
てかノルウェーだけで何日かかるんだよ。まぁそれだけこの国は過ごしやすいってことだな。ジープスがたくさんやってくるのもわかるよ。
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明日、またヒッチをしよう。

古き良きノルウェーの田舎

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8月12日 日曜日


ほんとびっくりするくらい日曜日は町の機能が停止する。
すべてが休みだからだ。
会社はもちろん、デパートもショップもスーパーマーケットもすべて休み。
日本では一週間で日曜が1番忙しい日なのに、こっちの日曜はなんにもしません!!って日みたいだ。
メリハリがきっちりしてる。

おかげで飯が食べられない。
セブンイレブンが開いてたので行ってみたが、スーパーマーケットと比べるとはるかに高い!!

コーラ500ml
スーパーマーケット 16クラウン
セブンイレブン 28クラウン

1番安いタバコ
スーパーマーケット 72クラウン
セブンイレブン 98クラウン

ホットドッグ
スーパーマーケット 25クラウン
セブンイレブン 50クラウン


ゲロ高い(´Д` )


仕方なくゆうべ買った400gのでかいポテトチップを食べる。
さすがに2回連続で飯がポテトチップはきつい。
photo:01




そんなこんなでヒッチ開始。
次の目的地はノルウェーで最も大きなフィヨルド、ソグネフィヨルドを経由しながらの西海岸の町、バルゲンだ。

ソグネフィヨルド周辺はかなりの田舎で道も細く、渡し船を乗り継がなければ進めないような僻地なので、相当厳しいヒッチになるはず。

まぁなんとかなるだろう。


1台目 紳士なおじさん
トロンヘイムから20kmくらいかな。
街を出た一本道まで。ここならつかまえやすいぞ。ちなみにノルウェーを縦に縦断するメイン道路はE6号線という名前だ。
photo:02



2台目 クールな兄さん
オスロまで行くところという彼。
よっしゃー!220kmゲット!!
このお兄さんが気を使った英語で話してくれるので、とても会話が弾む。
色んな話を聞かせてもらった。

ノルウェーは造船が盛んらしく、世界で1番大きいカーシップを持っており、それが世界中を回っているようだ。
なんせバイキングの国だからね、とニヤリと笑う彼。
国民の休日としては、キリストが生まれたクリスマスが1週間。
キリストが殺されたイースターが1週間。これは4月あたりの満月の日らしいので、決まった日ではないみたい。
そしてサマーバケーションが3週間あるらしい。
そりゃそんだけ休めたら家族でキャンプも行くわ。

税金が高い国というイメージだが、どれくらいか尋ねると、だいたい収入の35パーセントくらいらしい。
その高税はたくさんのことに活かされているようで、例えば病院はなんでもかんでも200クラウンでやってくれるらしい。
重病で1年入院しても200クラウンでいいんだって!2500円くらい。
でも小指をちょこっと切って病院にかかってもやっぱり200クラウンらしい。
その他、学校やもろもろの施設においてもかなりの優遇システムがとられているよう。

人々は仕事も車も家もあり、優しく平和的、国民のことをよく考えた政府の政策、美しい風景、雄大な自然、オイルマネーの恩恵。

なんて素晴らしい国なんだろう、ノルウェー。


楽しい時間はあっという間で、山の中のオットという小さな町で兄さんの車を降りた。
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ここまで来る途中にも小さな町がポツポツとあるんだが、すべてに立ち寄りたくなるような綺麗な町ばかり。
ここオットも、ささやかなメインストリートにカフェが並んでいて、鮮明な日差しの中で人々がビールを楽しんでいる。
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俺も公園で腹ごしらえ。
といってもまたポテトチップ。
もういい加減気持ち悪い………


気を取り直して、もうちょい行ってみようか!!


3台目 フレンドリーなおじさん

「ウルネスの教会に行きたいのかい?フフフ、あれは私たちの教会なんだよ、日本の友達よ。」

丁寧な英語を喋るおじさん。どうやら田舎にある教会は近隣の人たちが守りをするものらしい。
そうこう話してる間にも、小さな集落ごとに美しい教会がたっている。

そして30km走って、の町に入った。おじさんの家はここから少し引き返したところにあるのだが、俺が綺麗綺麗!!と喜ぶのが楽しいようで、色んな名所に連れて行ってくれる。
この~~もまた美しい町。
高い高い山に囲まれた深い谷間にひっそりと寄り添う家々。
ログハウスなので森と同化して見える。
そして築何百年って古民家がたくさん残ってるんだが、ノルウェーの古い家は、屋根に草を生やしている。ほんとにもじゃもじゃと草を。勝手に生えたのではなく、ちゃんとそういう工法の屋根らしい。
雨漏りもなく、安くできる、伝統的な屋根。完全に森と同化している。
射し込む夕陽が谷を美しく照らしている。

うわー、たまんない景色だな、これ。
こんな日本から遠く離れた場所でも脈々と日々は繰り返されている。
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森の中にあるトロールの玄関といわれる大きな岩を見ながら町を案内してもらっていると、よっしゃもう次のロムまで行ってあげようか!ということに。


てなわけでさらに30km走ったロムの町まで送ってもらった。
ここもまた谷に広がるささやかな集落。森の中から家々の屋根。
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な、な、な、なんだありゃ!!

丘のところに見るからに古い木造の教会!!
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歴史の本に出てきそうなその姿は、完全にファンタジーの世界。

他にも石造りの蔵や、たくさんの古めかしい家々。

ここ、すごすぎる。

ていうかこの15号線、めちゃくちゃいい。
古き良きノルウェーの田舎を見るのだったら最高の道だよ。
photo:09



おじさんが別れ際にこれ持って行きなと100クラウンを差し出してきたのだが、ここまでしてもらってさらに金を受け取るなんてできない。
大丈夫です、お金は持ってるから大丈夫ですと車を降りた。
おじさん、色んなところ見せてくれてありがとう。


そして現在、川の音を聞きながらベンチで寝袋にくるまってこの日記を書いてるところ。
夜空には満天の星。

目の前には800年前に建てられたという木造の教会。

中世の歴史が谷間の夜に幽玄と浮かび上がっている。

時をこえてはるか遠くの日本から1人の男がやってきた。
なんて贅沢な野宿なんだ。






晩飯はポテトチップだったけどね(´Д` )(´Д` )

体を壊す自信がある(´Д` )(´Д` )(´Д` )


明日はスーパーマーケットが開くはずだから肉と野菜食ってやる!!




氷河の中に古い教会

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8月13日 月曜日


目を覚ますと目の前におとぎ話のような教会。
ファイナルファンタジーの中に入りこんだみたいだ!!
ゴブリン出てこい!!


あ、トロールならいますよ。
photo:01




ファンタジックな世界よりも今は飯!!
もう一ヶ月はポテトチップを見たくない!!
というわけでノルウェー国内どこにでもあるスーパーマーケット、「coop」で大好きなミニ手羽先となんかよくわからんけどおばちゃんオススメのシチューみたいなやつをゲット。

手羽先6本 15クラウン
シチュー これで22クラウン
photo:02




うますぎるーーーー!!!!
あー、美味い、美味いよー。
ラーメン食べたいよー。
カルビで白飯かきこみたいよー(´Д` )


さて出発しよう。
もうだいぶ南に下ってきたし、山間部というのともあってか暑い!
久しぶりにストールをはずして上着を脱いだ。
目の前にはそびえる山々。
行くぞおらー!!
photo:03



1台目 ヒゲのおじさん
蒔を積んだ荷台を牽引してるおじさんと20kmほどのドライブ。
ロムからソグネフィヨルドに向かう55号線は、この山だらけのノルウェー国内でも最も高い山がある山脈を越えるルートになるらしく、まぁ楽しんできな、とおじさんはニヤリと笑って俺を山の入り口で降ろしてサマーハウスがある林道へ消えていった。
photo:04




どんな景色が待ち受けているんだ!!


2台目 スポーティーな兄さん
アメリカから来ている兄さん。各地で仕事をしながら旅をしているらしく、今はこのあたりで観光客向けのラフティングをやっているようだ。
このあたりは幅も広く、水量の豊富な川があり、ラフティングの名所として知られているようだ。

曲がりくねりながらどんどんと標高をあげていく道路。あたりは荒涼とし、そそりたつ岩壁が太陽を反射して鈍く光っている。

そして視界が開けたその瞬間、ものすごい光景が広がった。

photo:05


見渡す限りの荒野にまばらに光る残雪。その向こう、巨大な氷河が青空の下に広がっていた。
何千年、何万年と溶けることなく降り積もり続けた雪はやがて巨大な氷となり、それを氷河という。
それが目の前に。
マジで我が目を疑うよ!これ!
すげすぎる!!

ノルウェー半端ねぇ!!

photo:06


そこからもめくるめく断崖絶壁と湖の連続。崖にはりつくように滑り降りていく。上空には崖の間を飛ぶヘリコプター。おそらくあれも観光客向けのアトラクションなんだろうな。すっごい景色が見れそう!多分すごい高いだろうけど。

そしてようやく山を降りると、そこから国内最大のフィヨルド、ソグネフィヨルドが始まる。
緑色の美しい湖がそそり立つ山々を忠実にその湖面にうつしている。
photo:07



ウルネスに向かう分かれ道で兄さんの車を降りて、細い田舎道を歩く。
この道の行き止まりがウルネスの集落。
古い木造の教会があるという話を聞いている。
ただあまりにもたどり着きにくい場所にあるためにあまり行く人はいないようだが、そういう場所だからこそ行く価値がある。


離合も出来ないような細い湖岸の道。車が通らない。

まったく通らない。

仕方なく道路に座り込んでギターを弾く。
静寂の湖をGコードが優しく渡った。
photo:08



3台目 田舎のおばちゃん
平和で静かで美しい場所でしょう。ロマンチックなところなのよ。
と誇らしげに話すおばちゃん。
国内で3番目に大きいという滝を通り過ぎたあたりで彼女の車を降りた。



ほんとにロマンチックな道だ。
きれいだなぁ……


って車、マジでまったく通らねぇ。


30分に1台くらいか。


あー!乗せておくれー………


こんななんもねぇとこ1人で歩いてるアジア人、怪しいにもほどがあるか?

途方に暮れながらも、木々の間から美しい湖を眺めつつパンをむしって食べていると、


雨が降ってきやがった。

勘弁してくれーーーー!!!
周りには本当に何もない。大きな木の下に隠れるがどんどん雨は強くなる。カッパを取り出してバッグパックとギターをかかえてうずくまった。
木の下で草にうもれてうずまった。
草のにおい、雨の音、水面に広がる波紋。
言葉もなく、思考もなく、ただ広大な自然の中で、森と同化していた。



1時間ほどすると雨がやんだ。
そしてそこにやってきたドイツ人の家族の車に乗せてもらい、とうとうウルネスの集落に着いた。


ほんの数軒しかない小さな集落。
目の前には細く狭まったフィヨルド。対岸に小さな港町が見える。

それらを見渡せる丘の上に、教会はあった。
photo:11


あぜ道の向こうにひっそりと立つ教会。
数百年の間、ずっとこの場所でこうして静かにたたずんでいたんだろうな。
教会の周りには墓が寄り添うように集まっている。この集落の人々だろう。
なんて物悲しげな風景だろう。


こんな人里離れた場所にも人の暮らしと歴史がある。
何もなかった今日もまた歴史となる。

日が落ちて、谷を静寂が包む。
遠くで聞こえる鳥の鳴き声が、フィヨルドを越えて山にこだまする。なんのために鳴いているのか。
誰のための静寂か。
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氷河も、教会も、静寂も、
ほら、夜の中。

セルフタイマーで頑張った写真も!

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自分が入った写真もあります(^-^)/

よかったら見てね!

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氷河

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氷河

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ロムの町並み

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ソグネフィヨルドの端っこ

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ロマンチックロードはめちゃ田舎道

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ウルネスの町並み

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ウルネスの教会

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教会の別ショット

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静寂の水面
渡し船は36クラウン

ステーブチャーチ巡り

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8月14日 火曜日


静寂の谷に朝が訪れる。
静かな湖面を、滑るように船がこちらに向かってくる。
この小さな渡し船の値段は36クラウン。

フィヨルドの真ん中、そそり立つ山々の下を落ち葉のように渡って行く。
photo:01



対岸の町に着き、のんびり歩きながらヒッチハイク。
今日の目的地はこれまたど田舎のボルグンという集落にある教会。これがまたかなりヤバイらしい。
しかしたどり着くまでに複雑な道を経由した上、また渡し船に乗ってさらに奥地へ……ってヒッチハイクではかなり厳しいコース。
まぁ、やれるだけやってみようと親指を立てる。
photo:02





って1台目で止まった!!!

うおー!ラッキー!!
ここんところ1時間待ちが普通だったからな。

運転手さんは静かに優しくしゃべるにこやかなおじさん。


「ボルグンの教会?いいですよ。一緒に行きましょうか。私も用事がありますので。」


うおーーーー!!!!!

奇跡としかいいようがない!!

このあたりの教会はステーブチャーチと呼ばれる特殊なもののようで貴重な文化遺産ということでボランティア組織が維持・管理を行っているらしい。
おとといヒッチで乗せてもらったおじさんもそうだったのだが、この柔らかい笑顔のおじさんもその組織のメンバーらしいのだ。
ちなみに、知らなかったのだが、昨日訪れたウルネスのステーブチャーチは世界遺産だったようで、さっき船で渡ったフィヨルドも、西海岸フィヨルド群、みたいなくくりで世界遺産に登録されているようだ。

「他にも素晴らしいステーブチャーチがこのあたりにはたくさん現存してるんだよ。行ってみたい?どうせ私も行かないといけないからね。」

ニコニコしながら話すおじさん。
おじさんと1日、教会巡り決定。


ソグンダルの町にある博物館におじさんのオフィスがあり、そこに立ち寄ったりしながら、おじさんオススメのカウパンゲルの町のステーブチャーチへ。

photo:03


うおー!!
ここもすげー!!
ちなみにステーブチャーチってのは建物の造りからきてる名前みたい。複雑な木組によって建てられているんだけど、それを支える支柱のことをステーブって言うみたい。
この工法の教会は1130年~1350年の間に建てられたもので、ペストが流行して建設は終わりを告げたみたい。
かつてはヨーロッパ中にあったみたいだけど、今ではノルウェーにしか残ってなく、しかも28カ所しかないんだって。
このカウパンゲルのステーブチャーチは1150年に建てられたもの。
世界遺産に登録されているウルネスの教会は1130年に作られたんだそうだ。

すべての教会の中に入ることができるのだけど、やっぱり有料。
ウルネスが60クラウン。
カウパンゲルが50クラウン。

おじさんが言うには、この2つが内部見学オススメの教会らしい。
というわけでカウパンゲルの中へ入ってみた。

薄暗い内部。田舎の教会なので席も少なく、狭い。
明りとりの小窓が天井近くにあるだけで、かなり暗い。浮かび上がるかすんだ壁の絵。古い木の臭い。
神秘は人が作るものだ。
これは入るべきだな。
photo:04



それからもおじさんと一緒にドライブ。
フィヨルドに突き当たり、車ごと次の渡し船に乗船。慣れた感じで手続きするおじさん。
乗用車が36クラウンだったかな。安い!というと、なぜなら僕はフィヨルドパスを買ってるからねと笑う。
40パーセントオフなんだって。
photo:05



対岸に渡ってすぐの町、レルダルにやってきた。
ここにはおじさんが管理するペンションがある。おじさんが仕事をしている間、俺は町の散策。

周りを高い高い岩山に囲まれた谷底にあるこの町。かつては古い街道が通っていたようで、町並みもレトロな日本の宿場町といった風情。
というか西部劇の町並みって感じだな。
いや、ほんとこの辺りは中世にタイムスリップしたような風景だ。
photo:06



仕事を終えたおじさんと、今日のメイン、ボルガンの教会へ。
今にも石が転げ落ちてきて潰されそうな険しい岩山の足元を進んで行く。
こんな場所だからトンネルも多い。どれも8kmとかそんな長距離トンネルだ。

しばらくして脇道に入り、数軒の民家がポツポツと見える小さな集落に入る。
そしてその集落のはずれ、何もない田舎の緑の中に、ボルガンのステーブチャーチはあった。


もう声をあげずにはいられなかった。

photo:07


黒い、不思議な形をした、まるで生き物みたいなその生々しい姿。
何段にも重なっている複雑な屋根の先には見たことのない飾りがのびている。
長い年月のせいか、多少ゆがみ、不恰好な姿がさらに強烈なインパクトとなって迫ってくる。
こいつはすげえ!!!!

これは1180年に建てられたもので、入場は75クラウンと少し高めだが、近くのビジターセンターにある博物館との共通券なのでお得。
そのあまりにも個性的な姿で、どのステーブチャーチよりも観光客が多い。

勇んで教会の敷地に入ろうとしたら、係員の兄ちゃんに止められる。園内に入るだけでもチケットがいるみたい。
マジかー、75クラウンはちょっと高いなーと思っていると、そこに彼のケータイに電話がかかってきた。
何やら話している。
電話を切ると、彼はすごい勢いで、すみませんでした!!と謝ってきて、日本のかたっスね!!これ日本語のパンフレットッス!!急に腰が低くなった。
きっとあのおじさんの仕業だろうな。かなり偉い人なのかな。
おかげでこの後、ビジターセンターでコーヒーとホットケーキにもありつけた。おじさんありがとう!!


いやー、これはすごいわ。
深い山々に閉ざされた何もないこの地に、ひっそりと立ち尽くす奇妙な教会。

フィヨルドも自然もすごいけど、このソグネエリアのステーブチャーチ群を見ずしてノルウェーは語れない。間違いなく。

北欧の歴史の生き証人だ。
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photo:09




今日はこれ以上ヒッチハイクはやめときますというと、ヨンおじさんはレンダルの町に戻りながらいろんな名所に立ち寄ってくれる。

シャケの飛び跳ねる美しい渓流、雪解けの滝、そして彼の友人の家に寄って古い建物の見学まで。

なんて一日だ。
というか毎日が驚きと感謝の連続。


夜10時。谷間の町に夕陽が差しこみ、岩山を雄大に染め上げる。
ノルウェー南部、ファンタジーの世界だ。
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大自然の川で顔を洗う

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8月15日 水曜日


谷に朝が訪れ、ヨンさんのいるペンションへ向かう。
今日も朝から虫も殺さないような笑顔のヨンさん。
泊まってもいないのにコーヒーとパンの朝ごはんをご馳走になった。
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まるで作り物のジオラマみたいなこのレルダルの町。
でももちろん人は暮らしている。
太陽の光を待ちわびて。




ヘイ!兄ちゃんはどこから来たんだい?
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仏様みたいな笑顔と優しさに溢れたヨンさん。
今度はお母さんと来てくださいね、とニッコリ笑った。



よし!ここからは大きな道でベルゲンへ向かうのみ!
西海岸の都市で、国内2番目の大きさのベルゲン!
トロンヘイムが2番目って前に書いたけど、どっちがほんとかわかんないから気になる人は調べて!!


トンネル王国、ノルウェーには切り立つ山々をつらぬいてたくさんのトンネルが通っている。そんな中でも最長の、25kmというクレイジーなトンネルを抜けて、1台目の車が走る。
たくさん枝分かれするフィヨルドが、山の奥まで切り裂いてのびており、その谷間に隠れるように集落が点在する。
photo:03



photo:04



巨大なフェリーが停泊するフィヨルド、どこまでも続く凄まじい断崖絶壁、その崖の上から一気に落下する巨大な滝、ほんと全部スケールが違う!!

そんな大自然の中、きれいな川があったので、道をおりてスボンをまくり上げ、水の中に入ってみた。
清らかな雪解けの水がきらめいている。
指が痛くなるほど冷たい水をすくって顔を洗う。顔を石鹸まみれにして見上げる青空と断崖絶壁。
あー、自然にいだかれる開放感が気持ちを楽にしてくれる。
photo:05




もう、ノルウェーいい加減に勘弁してくれよ。


ここからスペイン人のカップル、地元老夫婦の車を乗り継いで、ヴォスの町に到着。
小ぢんまりとしているがメインストリートにはたくさんの観光客が歩き、中心には古い教会があり、すぐ横にはおだやかな湖。
空を泳いでいるのはハンググライダー。
photo:06



そんな町で陽気なおじさんに乗せてもらった。
おじさんは誇らしげに声をあげた。

ノルウェーは資本主義と社会主義がパーフェクトミックスした国なのさ!!



無数のトンネルをくぐり抜け、フィヨルドをさかのぼり、一気にバルゲンまでやってきた。

海に面した大きな港町。
岸壁沿いにたくさんのバーやショップ、市場が並んでいる。個性的な古い木造の建物にモダンなお店のショーウィンドウ。
トロンヘイムより都会なんじゃないかな。
有名な世界遺産があるということもあって、21時をすぎた今もたくさんの人々が街を歩いている。


中央にセントラルパークがあるけど、そこはジャンキーたちがいるので寝るのにはススメられない、とおじさんは街から少し離れた、ハーバーの突端にある公園に連れてきてくれた。


夕闇迫る公園のベンチに座ると、目の前に港をはさんだベルゲンの街あかり。
長崎のように、斜面に町が広がっているため、夜景が海に映ってとてもきれいだ。


これまで出会ったたくさんのノルウェーの人々が、みな口を揃えてベルゲンは素晴らしい街だと言っていたのが少しわかる。
明日、ゆっくり散策しよう。
photo:07






寝袋にくるまると夜空に星屑が散らばった。
目の前にはベルゲンの夜景。
冷たい夜風が心地よい。


やっぱりは夜は暗くなくっちゃな。

旅の重さは自由の重さ

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8月16日 木曜日


最近の俺の三大欲求といえば、もっぱら食欲と睡眠欲と創作欲なんだけど………



夢精をしてしまった。


寝袋の中で夢精をして目を覚ましたときのやるせなさったらない(´Д` )

星空の下、タオルを一枚ダメにした。


気を取り直してバルゲン探検!

photo:01


あー、こいつはきれいな街だわ。
港町らしい密集した家並み、その家々の間には石畳の細い路地、賑やかな波止場のマーケット、

そしてなんといっても世界遺産のブリッゲンの倉庫群。
岸壁沿いに三角屋根の古い木造倉庫が規則正しく並んでる。周りではオープンカフェで憩う人々。
うじゃうじゃと観光客。
photo:02






こりゃ歌うとこないぞ?


とりあえず倉庫群の探検。
正面からの写真が有名なんだけど、細い隙間を入って行くとこの建物がどんなものかよくわかる。
奥行きが長く、迫る両壁の間からわずかに空が見え、そこに渡りの階段が架かっている。
建物の裏まで迷路のような路地が伸びておりすべて散策することができる。
photo:03



もともとはドイツ人の商人がこのベルゲンに交易の拠点を構えたことがはじまりで、この倉庫群は1700年代後半のその当時の面影を偲ぶことができる。
今ではたくさんの土産物屋さんがテナントとして入っているショッピングモールとして利用されている。
ほんと、長崎みたいだな。グラバー邸みたいなもんだ。
ちなみに見学無料!!


倉庫群だけでなく、街全体が古びた面影をとどめており、どこを見ても写真を撮りたくなるような美しい街並み。
中心地には歩行者天国のショッピング街。
セントラルパークの芝生の上では水着姿の男女が寝転がって太陽に体をさらしている。
photo:06



photo:04






さて、どこで歌おうかなー、って


ジープス多すぎ(´Д` )


物乞いジープス、アコーディオンジープス、他にも色んな楽器を演奏してる人がいいポジションごとにいやがる。
見事な配置!
photo:05




無理かなー、と思いつつも仕方なく中心地の歩行者天国で強引に路上を始めるが、すぐに近くのショップの人からストップがかかる。


うーん、どうしよう。


とりあえずツーリストインフォメーションで次の町であるスタバンゲルへの行き方を調べる。
このノルウェー南部の西海岸地域は複雑なフィヨルドと数百の島々で道がかなり寸断されており、たくさんの船が縦横に行き交う複雑な地形。
なのでヒッチハイクでスタバンゲルに行くためには何回も船に乗らなければいけない。

めんどくさいからもう船で一発で行っちまうか!ってわけだ。

てなわけで料金をたずねると、


ベルゲン~スタバンゲル
800クラウン


クソ高ぇ。

バスもありますよ、ってバスの値段。
510クラウン。


ちなみにヒッチハイクで行くとして、各港の渡し船の運賃は、

36クラウンと47クラウンだったかな。

かなり頑張って島ヒッチをすれば安くすむことはすむな。

んー、悩む。


よし!もういい!!
バスで行っちまうか!
思い立ったが吉日。夕方のバスに乗ろう!

そして駅前の地下道で路上。
小1時間で450クラウンゲット。




腹ごしらえして19時のバスに乗車。
ノルウェーのバス、綺麗。
あー、楽チンー!!
やみつきになりそうだ…。


フェリーに2回、海底トンネルを何回かくぐり、バスは走る。
たくさんの島々の向こうから夜が訪れる。

そして日付が変わった頃にスタバンゲルに着いた。

バスが走り去ると、夜中の町は静寂に包まれる。
ここはどこだ?街の中心地は?西も東もわからない。


最近、孤独がじわじわと心を侵食している。
出会いは無数にあるし、それなりに受け入れてもらえている。
不自由なく旅を続けられているが、その自由さが孤独の影を強めているようだ。
旅の重さは自由の重さ。

みんなに会いたい。

肩を痛めながら歩き、暗い墓地に入っていった。

スタバンゲルの細い路上

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8月17日 金曜日


小さな教会の軒下にあるベンチで目を覚ました。
背中が痛い。
スポンジマットのおかげでだいぶ寝やすいんだが、それでもベンチの幅では寝返りが打てないので体が固まってしまう。
南に降りてきたので気温もだいぶ暖かくなってきたのだが、その分、やはり汗もかくので少し体が汗臭い。
そろそろシャワー浴びたいなぁ。



スタバンゲルの中心街は、港の横に広がっていた。
photo:01


細い路地が迷路のように入り組み、上り坂、下り坂の両側にたくさんのお店が並んでいる。
ベルゲンより小さい街だが、それでもたくさんの観光客で賑わっている。

コンビニのまずいホットドッグをコーラで流し込み、その細い路地で路上開始。
人だかりができ、順調に稼いでいくが、こんな細い路地に入り口を開けっ放しにしたお店が並んでいるもんだから、予想通りしばらくして苦情がきた。
聴いてくれてた人たちが、そんなこと言わないでやらせてあげなよと言ってくれたが、店の目の前で大声で歌ってたらさすがにまずいよね。
場所移動。
photo:02




迷路の真ん中に蜘蛛の巣の中心みたいな広場があった。
たくさんの人たちがコーヒーを飲んだりマクドナルドを食べたりしてくつろいでいる。

中心広場なだけあって、数人の女ジープスが座り込んでいたり、クラシックギターを弾いていたり。
ギターを弾きながらハモっている2人組もいる。

さらに、たくましい5~6人の若者たちが広場の真ん中で音楽を鳴らしながらダンスパフォーマンスを始めた。
クルクルとバック転し、ブレイクダンスですごい動きをして、人だかりから歓声が上がる。
時には、1人の男が腰を落として両手を下に構え、もう1人の男が離れたところから意を決したように走り出し、構えた手を踏み台にしてバック転をする!と見せかけておいて、その手に足を置いて靴紐を結び直すという面白いこともしてくれる。


路上にはたくさんの金を生みだす方法がある。
日常にささやかな刺激を与える芸。
人々はそれを楽しみ、金額で評価をし、支払う。
日本にもギリヤークさんてすごい路上パフォーマーがいたな。
彼なら一日にすごい稼ぎを叩きだすんだろうなぁ。
俺ももっともっと腕を磨かないと。

今日のあがり、650クラウン。



路上を終えて図書館のおもてで日記を書いていると、通りかかった1人のおばさんが声をかけてきた。

「あなた日本人?」

あ!日本人発見!
初老のおばさんと話が盛り上がり、ちょっとうちに来んさい、という展開に。彼女は広島の出身だ。

40年近く前に、広島の造船所で働いていた今の旦那さんと出会い、彼の故郷であるこのスタバンゲルにやってきたという。
異国の地で日本人1人、きっと大変な苦労をしながらも3人の子供を育て上げたおばさん。
なんてドラマチックな人生だ。

そんな彼女に家に行くと、娘さんたちとその赤ちゃんが迎えてくれた。
久しぶりのシャワーゲットーーーー!!!!
そしておばさんは俺にご飯を作ってくれた。
醤油味……箸………そして、

白飯。


うますぎる。
一瞬で日本にテレポーテーション。
一ヶ月半ぶりの日本食をたらふく食べさせてもらった。
photo:03




「まぁ、色んなことがあるじゃろう?でもたくさんの人を見るというのはとてもええ経験じゃなぁ。」

彼女の日本語は長いノルウェー生活からか、だいぶ崩れ、文法もハチャメチャだ。
きっと俺の英語もこんな感じなんだろうな。
しかしそれでも不自由なく会話ができることがこんなにストレスのかからないことなんだと実感する。

「悪いなぁ、ほんとは泊めたいんじゃけぇのぉ、娘家族も住んどるけぇなぁ。」

俺を玄関に送りながらとても申し訳なさそうにしているおばさん。
こんなにたくさんのことをしてくださったのに。
これ朝ご飯にしなさいとサンドイッチを渡してくれた。

きっと壮絶な人生を送ってきたであろう彼女。そして人のために何かをしたいと思う、人間として当たり前だけどだからこそ崇高な心を持つ彼女と、同じ日本人であることを誇りに思う。

振り返ると、スタバンゲルの白い建物が並ぶ住宅地の中、手を振っているおばさん。
きっと彼女はこの白い住宅地で一生を終えるんだろうな。
これからの人生をまっとうして。


人生の岐路はどこにあるのか。
正しい道というのはあるのか。
宗教も、国境も、言葉の違いも、夜空の星座も、建物の直線も、看板のデザインも、

みんな一瞬のまたたきだ。

やせ細った体

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8月18日 土曜日


昨日おばさんの家でシャワーをかりたとき、久しぶりに鏡で体を見てみたんだけど、まぁ、信じられないくらい身体中の肉が削げ落ちて、今までで見たこともないような細っこい体になっていた。
鳶をやってた時のたくましい筋肉は見る影もなく、あばらと鎖骨がむき出しになっている。
腕なんて枝きれみたいだ

まるで毒におかされている時の刃牙みたい。

食欲はあるし、毎日そこそこ食べているんだけどなぁ。
旅仕様に体が順応していってるんだろう。
日本を回ってる時もそうだったけど旅に出るとアトピーはぱったりと出なくなる。



さてさて、スタバンゲルといえば、ノルウェーを代表する名所の1つ、プレーケストーレンがあることで有名。

フィヨルドにそそり立つ200mほどの垂直の断崖絶壁なんだけど、その頂上が人工物か?ってくらい平たい広場になっている。
入り組むフィヨルドを一望でき、みなその岩の上でサンドイッチ食べたりお茶したりするんだって。
そんな断崖絶壁のくせに柵がないらしく、中には淵に腰かけて景色眺めてる命知らずもいるみたい。
その大パノラマと切り取ったかのような岩の巨大さが人気で、よくノルウェーのポストカードに写真が使われている。

アクセスなんだけど、ここからフェリーとバスを乗り継いでリーセフィヨルドをさかのぼり、さらにそこから徒歩で2時間ほど山を登ってようやくたどりつけるみたい。
往復200クラウン。

たしかに色んな写真を見ていると、ものすごい絶景とスリル満点の崖が冒険心をくすぐるんだけど、200クラウンと丸一日を使って行くのはめんどくさいし、何よりもうノルウェーはステーブチャーチでお腹いっぱいなんだよな。
こいつはパス!!

てなわけで今日まで路上をして次の町に行くとしよう。



中央広場の図書館で、朝ごはん。
昨日の日本人のおばさん作ってくれたサンドイッチをほおばる。
美味すぎる。
こっちのマーガリンってしょっぱくて食欲が進むんだよな。
穀物の匂いが香ばしいパンとよく合う。


「あらー、ここにいたのね。」


あ!日本人のおばさん!
孫を乗せたベビーカーを押している。
俺を探してきたらしく、わざわざお湯の入った水筒とコップを持ってきてくれたのだ。
また後で歌ってるとこに行くからね!と彼女は孫と公園へ向かっていった。
なんておせっかい………あ、いやいや、優しい人なんだろう。
のんびりとティータイム。


今日は土曜日ということで、中央広場では野外ライブが行われている。どの町に行っても、週末はなにかしらのイベントをやっている。
そういうイベントもいいけど、もっとローカルなお祭りが見たいんだよなー。
収穫の秋のハーベストに期待しよう。



お昼に路上開始。
このノルウェー西海岸はとても雨の多い地域らしく、今日はいつも通りの降ったりやんだりの天気。
せっかくいいポジション見つけたのに、2曲やっては避難、3曲やっては避難の繰り返し。
すると目の前のブティック「デザインフォーラム」の店員さんが、お店のひさしを伸ばしてくれ、この下でやるといいわよ、と言ってくれた。

「あなたは素晴らしいわ!いつもこの辺りではジープスのアコーディオンばっかりでね、彼らはたった2曲を何度も繰り返してやるだけだから本当にウンザリなの!」

おかげで雨を気にせず歌えた。
photo:01




ノルウェー人はカッパが好き。
みんな傘よりもカッパを着て歩いている。そのカッパがまたオシャレなデザインなんだよな。



歌い終わって片付けをしていると、おばさんがやってきた。

「いい中華料理店知ってるから行くわよ!」

よく笑い、よくしゃべる、そしてすごく心配してくれている。

「私がこの町に来た頃はねぇ、そりゃあもう牛や馬や羊が歩き回ってる田舎じゃったんよ。物価も安かったんじゃけど、このほうははぁどんどん上がっていくばっかり。ほら、これも食べんさい。あなたよく見るといい顔してるわね。あっはっはー!」


おばさんにおごってもらって美味しい中華料理をたらふく食べさせてもらった。
パクパクよく食べる俺を嬉しそうに見ているおばさん。
photo:02







中華料理店を出てからも一緒に歩き、ここがトイレでここが日本の食品が売ってて、といろいろ教えくれる。
しかし俺はもうこの町を出る。

そしておばさんとの別れ。

「手紙?そんなのええけぇ。またいつか新婚旅行にでも来んさい。ご飯をしっかり食べて、元気をつけるんよ。」


インターネットには載せないでくれとの彼女の要望だったので名前も写真も控えます。
活発で陽気なおばさん。
お互い元気なままで必ず再会しましょう。

さぁ、明日からまた移動。
南部の町、クリスチャンサンだ。
今日の稼ぎは1000クラウン!






それにしてもコインの模様が面白い。
photo:03







あと黒人でジャンベにまたがってなんか小さな弦楽器を演奏してる人がいた。またがってるからかジャンベにベースが共鳴して不思議な音を出していた。
すごくかっこよかった。
photo:04





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